第12話 探り探られ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
安「ここは全個室で、敷地面積の割に部屋数が少ないのでのんびりできます」
『へぇー・・・』
既に予約してあったのか、店の中に入り名前を言うとすぐに奥に通された。
個室もとても落ち着いた雰囲気だった。わからないが、きっと政治家などのお偉いさんも来たりするのだろう。
安「上着預かりますよ、こっちにハンガーがあるので」
『ありがとうございます・・・・・盗聴器つけないでくださいね?』
上着を脱ぎ、安室に渡そうとしてふと盗聴器を付けられる可能性があることに気づき、伝えた。
安「用心深い人ですね」
『安室さんを心から信用できるまでは疑いますよ?』
安「それはそれは、長い道のりになりそうだ。お飲み物、何にします?」
クスッと笑った後、メニュー表を渡してくる。
値段を見て驚いた。他の居酒屋よりもだいぶお高めになっている。
『えっと、烏龍茶で』
安「では僕も」
安室は店員を呼ぶと、飲み物と安室のおすすめの料理を頼んだ。
安「お酒は飲まないんですか?」
『ええ、まぁ今日は良いかなって』
何があるかわからないため、弱みは見せたくなかった。
適当に誤魔化すと、納得してくれたようだった。
それから安室のおすすめの料理が運ばれ、名前の食べたい料理も頼みながら無難な会話をして夕食を楽しんだ。
安「さて、そろそろ帰りましょうか」
『そうですね、あ、お金・・・』
いくら位だろうと頭の中で計算しながら財布を出すと、手を押さえられた。
安「今日は無理に来てもらったんです。名前さんは気にしないでください」
『え、で、でも』
きっと安室もお給料はたくさんもらっているのだろうが、やはり全額奢ってもらうのは気が引ける。
安「じゃあ、またデートしてください」
にこやかに言われると断れず、了承してしまった。
安室に会計をしてもらい車に戻る。
『お会計、ありがとうございました』
安「いえいえ。それでは帰りましょうか。名前さんのお家まで送りますよ」
『あ、いや!近場の駅までで大丈夫です!そこまでしていただくのは・・・』
手をブンブン振りながら遠慮しようとするが、また笑顔で躱された。
安「僕は少しでも長く名前さんと一緒にいたいんですが・・・」
「ダメですか?」と可愛らしく首を傾げる安室。
また家を探られるかもしれないと思うとすぐにOKを出せずにいた。
安「名前さんとせっかくデートできたのに、そんな失礼なことはしませんよ。嫌われたくありませんから」
顔に出ていたのだろうか。本当にただ一緒にいたいだけだと言う。
『・・・じゃあ、お願いします』
そこまで言われたら断れない。先程から安室のペースに飲まれっぱなしだ。自分はこんなに押しに弱かったのだろうか。
車が発進すると安室の安全運転の振動で少しずつ瞼が重くなってくるのを感じる。きっと生活リズムが乱れてしまったからだろう。
安室は世間話をしているが頭に入ってこない。
せっかく話しているのに寝てしまうのは最低だ。
とは思うものの、睡魔に抗うことが難しくなってきた。
安「・・・で、ポアロに来る猫が・・・・」
『・・・・・・』
安「名前さん?」
安室が、返事をしない名前を不思議に思いチラッと見ると目を瞑っていることに気づいた。
フッと笑うと、赤信号で停車した時に上着を脱いだ。そして隣で寝ている名前にかける。
安「急に無防備になって・・・」
きっとまだ心を完全に開いたわけではない。しかし、少しは信用し始めているということなのだろうかと嬉しく思う安室だった。
いつも以上に安全運転かつ、ブレーキを踏んだときに大きく揺れないように調整した。
安「名前さん、名前さん・・・」
『ん・・・・・・はっ!?』
安室に名前を呼ばれ、名前は目を覚ました。
キョロキョロ周りを見ると、見知った風景。名前の家の前に着いていたのだ。
『すみません、運転してもらってるのに寝るなんて失礼でしたね』
安「いえ、僕も疲れが飛ぶくらい可愛らしい寝顔でしたから」
『・・・・・』
絶対に安室の前では寝ないと心に決めた。
服や鞄をガサゴソ漁り、盗聴器などが付けられていないかも確認していると、安室に「付けませんよ」と笑われた。
『でも、本当にありがとうございました。気をつけて帰ってください』
安「はい。名前さん、組織の件・・・いつ接触してくるかわからないので気をつけてくださいね。僕が奴らの動きを把握できる時は必ずお守りしますので」
『はい、気をつけます。それでは、お休みなさい』
挨拶をして車を出ると、安室は去っていった。
5/5ページ