第7話 探偵たちの夜想曲
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安「とにかくもう少しこの部屋を調べてみましょう」
この家に住んでいるのは、よほどの犯罪マニアか銀行強盗の犯人に恨みを持った被害者遺族か、強盗犯本人かという推測ができるが、まだ情報が足りないため、寝室にあるパソコンを見てみようと安室は提案する。
蘭「どうしてそんなに切れる探偵なのに、父の弟子なんですか?」
どう見ても安室の方が推理力があるのではと思う蘭。しかし、安室は小五郎の方が早く真相に気づいている、自分はまだまだだと伝え、パソコンのある場所へ向かった。
パソコンを立ち上げると、パスワードを入力する画面になった。小五郎はパスワードがわからず頭を抱える。
『・・・・』
安「・・・・」
安室がテーブルの下をチラッと覗き、すぐ顔を上げたのが名前には見えた。
小五郎は樫塚の語呂合わせで、と様々なパスワードを試しているようで安室の動きに気づいていない。
安「みなさんはパスワードとかどうされてます?」
蘭「生年月日とか・・・」
小「俺は“小五郎さん”で5563だが・・・」
『(えー・・・危機管理)』
わかりやすいパスワードを設定している2人を見て心配になった。もしや探偵事務所のパソコンもただの4桁なのか、と。
安「あ、いや・・・とても覚えきれない長いパスワードの場合ですけど・・・どうです?名前さん」
『パスワードの一部だけ携帯にメモしてるかな』
急に振られて驚くが、自分がしていることを普通に答えた。
蘭「へぇ、そんなやり方が・・・」
小「俺なら紙に書いて誰にも見えねぇようなこういう所に・・・」
小五郎がテーブルの下に手を入れると、付箋のようなものが貼ってあった。付箋にはパスワードらしき文字が書いてある。
小五郎は喜んでそのパスワードを入力していた。
蘭も安室もパスワードを見つけた小五郎を褒めている。
『(あれ?安室さん見てたはずなのに)』
名前は安室の動きの不自然さに気づいた。パスワードの場所はきっとわかっていたはずなのに小五郎に花を持たせるようなやり方をしている。
先程蘭に、安室の方が凄いと言われたからだろうか。
パソコンが開くと、様々な文書やメールを見ていく。
わかったことは、このパソコンの持ち主は銀行強盗犯本人だということ、強盗犯3人のうち2人は探偵事務所とこの家で亡くなった人だということ、そして残り1人の居場所。
樫塚は銀行強盗で亡くなった男性の敵を討とうとしているのではないかと考え、残り1人がいるという住所に向かってみることにした。
安室の車に乗り込む。助手席に名前、後部座席に小五郎と蘭だ。
蘭「あ、コナンくんからメール来てた・・・“大丈夫だから心配しないで”って・・・」
『自分でついてったのね』
小「あのガキ、また探偵気取りかよ」
安「まぁ、子どもの好奇心は探偵の探究心と相通ずるものですから・・・」
その後は無言で目的地に向かった。
しばらく走っていると、小五郎の携帯が鳴った。
相手は阿笠からで、コナンを乗せた青いスイフトが王石街道を通っているということだった。
今、安室の車が通っている道も王石街道。
すると安室が前から青いスイフトが来ることに気づいた。
ギャァア、とUターンし、青いスイフトを追う。
青いスイフトの前には赤いスバル360。
阿笠たちの車だと気づく。安室はスバルを追い抜き、さらにコナンを乗せているであろう青いスイフトを抜かす。
安「蘭さんと名前さん、シートベルトを外してそれぞれ毛利先生の方と、僕の方へ。毛利先生、蘭さんをしっかり掴んでいてください」
蘭と名前は言われた通りにシートベルトを外す。
グイッ
『わぁっ』
蘭は小五郎に掴まれ、名前は安室に窓側の腕を掴まれて自分の方へ寄せる。
そしてハンドルを操作しながらサイドブレーキを上げた。ブレーキがかかった車は、青いスイフトの前に横向きに止まる。青いスイフトは突然前に現れた車に対処できず、安室の車に追突して停まった。
蘭と名前がいた側はボコッと大きく凹んでいた。
青いスイフトからはコナンを抱え、銃を頭に突きつけた女が混乱した状態で出てきた。
その時、後ろから来ていたバイクが青いスイフトに乗り、横に立っていた女の顔面にタイヤを思い切りぶつけた。
ゴッ
無事、コナンは助け出され、バイクに乗っていた人物に抱きつかれている。
蘭「コナンくん!・・・それに世良さん!?」
コナンに抱きついていた人物は世良と呼ばれていた。
蘭やコナンのことが心配で電話してきた人物だろう。
元気そうなコナンを見て名前がホッとしていると、安室が声をかけてきた。
安「すみません、名前さん。怪我はありませんか?」
『え?ああ、大丈夫です』
安「それなら良かった・・・!」
その時、安室の携帯が鳴る。
携帯の画面を見た瞬間ピクッと僅かに反応し、会話を終わらせると近くにいた名前の肩を優しく手で押す。電話をするから離れてということなのだろうか。
『?』
安室は1分ほど無言で電話の相手の話を聞いてから「えぇ」とだけ返事をして通話を切った。
あまりにも淡白な電話に、いつもの安室とは雰囲気が違うと思っていた。
安「さて、名前さんは毛利先生たちと帰りましょう。僕は車の移動がありますから」
『え、あ、はい』
既に警察は呼んでいたようで、すぐにサイレンの音が聞こえてきた。
世良が伸した女性は銀行強盗犯、樫塚圭は毛利探偵事務所の男性とマンションの男性を殺害した犯人のようだった。
コナンにも少し事情を聞くと今日は帰っても良いということに。世良も既にバイクで帰ったようだ。
タクシーを呼び帰ろうという話になったため、タクシーを待つ間、安室に視線を向けた。
安室は車の陰に立ち、誰かに電話していた。口の動きからして、次は安室の方からも話をしている様子が伺える。
名前の視線に気づいたのか、安室がこちらを向いた。
電話しながらニコッといつもの笑みで手を振っていたため、会釈だけして電話の邪魔にならないように小五郎たちの方へ向かった。
ーーーーー
『ただいまです』
工藤邸に帰ると、沖矢ではなく赤井がいた。
時計を見ると大分遅い時間だったため、シャワーを浴びた後だったのだろう。
『すば・・・赤井さんもあの場にいたんですね』
阿笠から聞いていたわけではないが、安室の車の中から沖矢の車と姿が見えたと言う。
沖矢は、阿笠のビートルが動けなかったため自分の車を貸したと話していた。
赤「運転席のあの男、知り合いなのか?」
『え?あ、はい。毛利さんの弟子らしいです。探偵事務所の下にある喫茶店の店員なので、何度かお会いしてます』
赤「そうか・・・」
含みのある言い方だったが、それ以上は安室の話をしなかったため、不思議に思いながらもそれまでにしておいた。
告白されている、求愛されていることも黙っておくことに。
赤「とにかく、ボウヤが無事で良かった」
『そうですね』
コナンの好奇心にも困ったものだ。自分の安全のことも考えるように伝えなければと思った名前だった。