第6話 安室透
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カランカラン・・・
梓「いらっしゃいま・・・名前ちゃん!」
ポアロに入ると梓が驚いたような顔で迎えてくれた。
本当に来るとは思わなかったのだろう。しかもメールしてすぐに。
梓「ふふ、来てくれないかと思った」
『やっぱりここのコーヒー美味しいからさ』
そう話しながらいつもの席につく。
奥に安室がいるのがチラッと見えた。今は忙しい時間だからか出てくる気配が無かった。
『えーっと、カレーとカフェオレください』
梓「はーい。カフェオレはカレーの後?」
『うん、そうしよっかな』
梓「オッケー」
梓は厨房へ向かっていき、安室に声をかけていた。
ずっと見ていてもどうにもならない。鞄に入っている小説を出して読み始める。
数ページ読むと、目の前に人が立つ気配がしたため顔を上げた。
『あ、安室さん』
安「こんにちは。カレーお持ちしました」
コト、と優しくテーブルにカレーが置かれる。
小説を閉じてテーブル脇に置くと安室がそれを見ていた。
安「この前はすみませんでした。突然で驚かせてしまいましたね」
安室は眉を下げながら先日のことを謝った。梓や蘭たちに何か言われたのかもしれない。
『あ、いや、大丈夫ですよ』
安「なら良かった。ゆっくりしていってくださいね」
『ありがとうございます』
お互いにホッとしたように会釈をした後、安室は厨房に向かい、名前はカレーを食べ始めた。
いつも通りの安心する味。
来て良かったなと思いながらカレーを食べていく。
半分以上食べた所で再度安室がやってくる。
安「カフェオレもお持ちしました」
『あ、ありがとうございます』
カレーを食べ終える頃にはカフェオレも飲みやすい温度になっていた。
再度小説を広げながらカフェオレを飲む。
安「読書、好きなんですか?」
『え、まぁ』
安「ちなみにジャンルは?ミステリー?恋愛?」
『まぁ、ミステリーですね・・・』
安「・・・・」
『・・・・・・あの』
なぜ隣のテーブル席に座ってこちらを見ているのだ。
暇なのだろうか。
周りを見ると客が少なくなっていた。
15時近くなのでお昼を食べに来た人たちがちょうどいなくなる時間だったのだろう。
安「そういえば、名前さんあの有名な推理小説作家、工藤優作の娘さんらしいですね」
『!』
一瞬だけピクッと反応する。何と答えるのが正解か。
誰が言ったのか、どこまで言ったのか、この人は信用していい人なのか。
安室の顔をチラッと見ると、今までと変わらない笑顔。
『そうですけど。蘭ちゃんから聞きました?』
安「ええ」
『あまり大きな声で言わないでくださいね。面倒なことになるの嫌なので』
有名人の娘と知られたら、父母と関わりを持とうとする者がたくさん来るかもしれないと誤魔化しておいた。
工藤優作の娘だとあまり知られたくないのは本当だ、しかし理由は他にもあった。
工藤新一についてもし調べられたら、深堀りされたら、それを例の組織などに聞かれたら、と思うと怖かったからだ。
安「そうなんですね、わかりました」
安室は工藤優作の娘だと広められたくない理由に深く言及せずにいてくれた。
安心して、ふぅ、と息を吐く。
『さて、そろそろ私も帰ろうかな』
カフェオレも飲み終わり、席を立つとそのまま安室もついてきてレジに入った。
安「あの」
『な、なんですか?』
会計をしている時に安室が声をかけてきた。
また何か言われるのかと若干身構えるとクスクス笑われた。
安「蘭さんたちから聞きました、グイグイ来る男性は嫌だと。ですが、僕は名前さんを好きになってしまいました」
『・・・』
安「せめて連絡先だけでも交換してもらえませんか?」
控えめに話す安室。
名前は少し考えて、連絡先だけならと答えた。
安「本当ですか!」
『でも私、自分からメール送らないですからね?』
安「ええ、それで結構ですよ」
嬉しそうに笑う安室に、尻尾を振っている犬のようだと思ってしまった。
お互いに携帯を出し、連絡先を交換する。
安「今度は僕の特製ハムサンドもご馳走しますよ」
『私、米派なので結構です』
安「・・・ふふっ、やり甲斐がありますね」
『?』
安室が名前を落とすために燃えているが、名前には響いていないようだった。
会計も終わっているため、拳を握りしめている安室を横目に、梓に声をかけて店を出た。