第3話 ブラックインパクト
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♪〜♪〜
『ん、電話?』
工藤邸で小説を読んでいると電話が鳴る。
携帯を手に取り画面を見ると、蘭からだったため電話に出た。
『もしもし』
蘭《もしもし名前さん?ちょっと手伝ってもらいたいことがあって・・・》
今、蘭は小五郎、コナンと一緒に依頼人の家に来ているらしい。その依頼とは、最近ピンポンダッシュをされて困っているから犯人を捕まえてほしいということだった。
『何で私?毛利さんだけでも良くない?』
蘭《ピンポンダッシュした人をすぐに追いかけて捕まえるには名前さんがいてくれたら百人力かなって思ったんだけど》
つまり、ピンポンダッシュした人物を素早く追いかける要員ということか。
名前にも急ぎの依頼が来ているというわけではなかったため、了承して向かうことにした。
ーーーーー
蘭に教わった場所に向かう。
とあるマンションの306号室にいるというのでその部屋の前まで来る。
『・・・・ガム?』
マンションの壁にガムのようなものが貼り付けてあった。
何故こんな所に、と思ったがよく見ると小さい機械のようなものが埋め込まれている。
『(盗聴器・・・?外に付いているのであれば、ピンポンダッシュ犯の仕業じゃないか。新一かな)』
ピンポンダッシュ犯を特定するためのものだろうと理解したため、そのままにしておくことにした。後で聞けば良いだろうと。
ピンポーン
インターホンを押すと、中から蘭が現れた。事前に到着した旨を連絡していたため疑わなかったようだ。
『お邪魔しまーす・・・』
中に入ると、小五郎、コナン、そして髪を1つに結んだ女性がいた。今回の依頼人で水無怜奈というらしい。
小五郎と怜奈が話している様子を見ながら、ピンポンダッシュ犯についての情報を整理していた。
どうやら特定の曜日、特定の時間にインターホンを押され、扉を開けてみるも誰もいないらしい。
また、扉の前に睡眠薬が置いてあったこともあると。
考えていても進まないため、ピンポンダッシュ犯を待つことにした。明日の朝6時半が例のピンポンダッシュされる時間なのだ。
『コナンくん』
コ「なに?」
怜奈と蘭で夕食の買い出しに行っている間、名前はコナンを呼んだ。
『怜奈さんの家の前にガム付けた?』
コ「ああ」
名前の思った通りだったようだ。盗聴器と発信器をガムと一緒に貼ったことは怜奈にも誰にも言っていないらしい。
『わかった』
夕飯も終え、お風呂にも入れさせてもらう。
申し訳なくなってくるほどお世話になっている。
そのため、片付けなどは率先して蘭や名前が行っていた。
寝る前、怜奈は明日ゴミに出す雑誌を纏めていた。
アナウンサーという職業だからか、新聞もたくさんあった。
纏めた雑誌を玄関先に出す怜奈。角部屋だから一晩くらいここに置いても迷惑にならないし、明日ゴミを出し忘れることがないから、ゴミ収集の前の日はいつもそうしているらしい。
コ「もしかして火曜日もゴミの日?」
怜「ええ、そうよ」
毎週土曜にピンポンダッシュされていたが、10月に一回だけ火曜日にもピンポンダッシュされたと言っていた。その時もゴミを家の前に出しておいたらしい。
コナンと名前は目を合わせる。
だいたい誰が何の目的でピンポンダッシュをしているのかわかったようだ。
コ「ねぇ、もし犯人がわかってもあんまり怒らないでくれる?」
怜「え?」
コ「きっとお姉さんの大ファンだから!」
コナンの言葉に小五郎はストーカーなんだから大ファンに決まってるだろうと話す。
いくら子どもでも、ストーカーにあまり怒らないでとは言わないだろうが・・・。
『私もきっと出番無いね』
コ「うん」
ーーーーーーーー
朝6時前
いつもピンポンダッシュされる時間の少し前まで仮眠をとっていた。起きるとすぐに扉の前に待機し、作戦を練る。
『インターホン鳴ったら私がすぐに出るね』
小「ああ。危険な奴かもしれねえから、俺も一緒に行く」
ピンポーン・・・・
『来た』
小「ヤロォ・・・目にものを・・・」
ガチャッ
名前が素早くドアを開け、小五郎もほぼ同時に外に飛び出した。
小「ありっ?」
『・・・』
小五郎はキョロキョロと周りを見渡す。しかし、誰もいなかった。
名前はゆっくりと前に進む。
小「そこから降りたかもしれねぇ!行くぞ!」
廊下の手摺から下の階に飛び降りた可能性があると走り出そうとした小五郎を名前は制止する。
『その必要はないですよ』
コ「いるよ・・・ここに!」
いつの間にか外に出てきていたコナンと名前は、置かれていた資源ごみの裏を指差す。
そこにいたのは小学校低学年くらいの男の子だった。
小「このぉ〜〜っ・・・てめぇか!ピンポンダッシュの犯人はァ!!」
『ちょ、毛利さんっ、相手は子ども・・・』
小五郎は男の子の胸ぐらを掴み持ち上げる。
強気で睨んでいた瞳は恐怖に変わり、涙を浮かべた。
小五郎は、なぜこんなことをしたのか聞くが、目に涙を浮かべたまま答えない。
小五郎は痺れを切らし、そのまま警察に連れて行こうとする。
『まぁまぁ毛利さん。多分その子は怜奈さんを起こそうとしたんじゃないかな?』
男の子は、図星なのかこちらを向いた。
コ「うん。きっとあのお姉さんが朝生7に間に合うように」
男の子は水無怜奈のファンだった。
水無怜奈は最近朝生7から夜の報道番組の担当アナウンサーになったため、朝生7には出なくなった。
それを、寝坊して出なくなったのではないかと思って起こしに来ていたのだ。
特定の曜日、土曜日にインターホンを鳴らしていたのは、学校が休みだからすぐに家に帰れば怜奈が朝生7に出ているか確認できるから。
小「だけど一回だけ火曜日にあったらしいじゃねぇか」
『10月でしょ?スポーツの日の翌日じゃないかな。多分その子の学校では、その週に運動会か何かがあって振り替え休日だったのかも』
蘭「じゃあ、睡眠薬はお姉さんにぐっすり寝て早く起きてもらうためだったのね」
男の子「うん・・・お母さんがよく寝られるって飲んでたから」
男の子はようやく話し始めた。
きっと否定しないということは全て当たりなのだろう。
怜「でもどうしてなの?何でそんなに私を・・・」
男の子「母さんに似てるから・・・」
男の子の母は交通事故で亡くなったらしい。
だからテレビで似ている怜奈を見て安心していたようだ。
怜「ボウヤ、お母さんがいなくて寂しいのはわかるけど、いつまでもお母さんにしがみついてたら・・・お空にいるお母さんを心配させるだけよ」
優しく諭すように話す怜奈。
最後にもうここに来てはダメだと言うと男の子は涙を拭いて怜奈を見た。
男の子「バイバイ、お姉さん」
怜「バイバイ」
男の子は吹っ切れたように笑顔になり、走り去っていく。
男の子の背中を見る怜奈の目にも涙が浮かんでいた。
蘭「!?」
怜「あぁ・・・私にもあれくらいの弟がいたから・・・」
これでピンポンダッシュされることはなくなっただろう。
名前は小五郎たちとともに帰ることにした。