第2話 帰国の理由
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ボスンっ
部屋に入ると荷物を勢い良く放り投げる。
そして手持ちのカバンからパソコンを出すとさっそくカタカタ打ち始めた。
『新一も来てるのかー・・・動きにくいなぁ』
そう呟き、仕事を始める。
少しすると、携帯が鳴った。画面を確認すると蘭からで、一緒にレストランに行こうというものだった。
断る理由もないため、『OK』と返事をしてパソコンを閉じ部屋を出た。売店で待っていると言われたためそこへ向かう。
蘭「名前さん!こっち!」
『はーい』
売店の前に行くと、蘭が待っていた。
しかしコナンがいない。蘭と別行動をすることなどあるのかと思っていたが、やはりそうではないらしい。
コナンを待っているのだがなかなか来ないと言っていた。
『探しに行く?』
蘭「そうね」
ホテル内を回ると、やっとコナンを見つけた。誰かに電話をしていたようだった。ずぶ濡れの状態で。
『何でびしょ濡れ?』
コ「これはさっき・・・・滑って転んでプールに落っこちちゃったんだ」
『・・・・・・』
名前はコナンのその話を嘘だと瞬時に理解した。蘭に心配をかけないための言い訳だと。
現に蘭は「ドジねー」だけで済んでいる。
名前は今は言及せず、コナンを着替えさせてレストランに向かうことにした。
屋外レストランは、たくさんの人で混雑していた。
小「おーい、蘭!こっちだ!」
蘭「お父さん!それと前田さんと明子さん!」
小五郎は前田、明子に“闇の男爵”ではないかと尋問していたようだ。それにしてはお酒が入っている。
蘭「わー、明子さん素敵なドレス!」
明「あ、ありがと」
蘭「でも気をつけてくださいよ。どこかでエッチな狼が狙ってるかもしれませんから」
蘭の視線の先には先程蘭のお尻を触った江原がいた。まだ酒を飲み続けているようでベロンベロンだった。ネクタイを頭に巻いている。
蘭「へー、明子さんが申し込んだんだ、このツアー」
明子は工藤優作の小説の大ファンで、“闇の男爵”モノには目がないらしい。
“闇の男爵”に合わせて明子もショートボブにしたと。
上「“闇の男爵”に詳しいのはあなただけじゃなくってよ」
上条の声がする。
全員の視線が上条に向くと固まった。胸が強調された露出が多めのドレスだったのだ。
鼻の下を伸ばしている小五郎と前田、そしてその2人の耳を引っ張って現実に戻している蘭と明子を苦笑いで見ながらコナンは名前に話しかける。
コ「名前姉ちゃん、ちょっといい?」
『なに?』
コナンは「こっち来て」と言ってツアーの参加者から少し離れた場所に名前を連れて行く。
コ「何でコンピュータウイルスが報酬のツアーなんかに参加してんだよ」
声の低さと言葉遣いが新一になっていることに気づいた名前。
コナンが先程電話していたのはそっち系に詳しい人、きっとこのツアーに来るはずだった阿笠だったのだろうと踏んだ。
『・・・・』
コ「前に言ってた“バイトみたいなやつ”と関係あんのか?」
『まぁ、ね』
コ「そろそろいい加減教えろよ」
『じゃあ、このツアーの主催者を見つけられたら教えてあげる』
コ「言ったな!」
言質をとったとばかりにニヤリと笑ってコナンは他の人の所に探りを入れに走って行った。
『はぁ・・・』
名前はため息をついてコナンの背中を見たあと、自分の部屋に戻って行った。
『“闇の男爵”・・・』
名前はカバンに入っていた父の小説を広げた。
このツアーに合わせて、“闇の男爵”が出てくるお気に入りの小説を持ってきた。
ミステリー小説はだいたい一度読めば展開がわかってしまうため、何度も読み返すことはないのだが、何故か父の作品は読み返してしまう。
やはり父は凄い小説家なのだと認識させられた。
10時過ぎ
集中して小説を読んでいると、携帯が鳴った。
電話の主は蘭だった。
『もしもし』
蘭《名前さん!江原さんが転落して亡くなったの!!3階のレストランに来て!お願い!》
『亡くなった?わかった、とりあえず行くよ』
蘭は名前の返事を聞くと、《待ってるから!》と言ってすぐに電話を切った。