【黒執事】3万Hit記念
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※3万Hit記念小説は、全作品“春”をテーマにしています。
コンコン
セ「お嬢様、おはようございます」
『おはよう、どうぞ』
執事セバスチャンが朝の紅茶を持ってくる。
名前は椅子に座りのんびりと紅茶を飲みながら今日1日の予定を聞く。
セ「本日は夕方クラウス様がお見えになります」
以前、クラウスを日本の侘び寂びをテーマに(不可抗力だが)もてなしをした際、それが気に入ったようだ。
本場の日本に仕事ついでに遊びに行ったようで、そのお土産話をしに来るという。
『あの人もいろいろな所に出かけてるね』
自分はできることならこの場から動きたくない。フットワークの軽い人に尊敬の念を抱いていた。
ーーーーーー
昼過ぎ
クラウスは予定通り遊びに来た。
クラ「やぁ、久しぶりだなシエル、ナマエ」
笑顔で挨拶をするクラウス。旅行が楽しかったのか、面白い土産話があるのか。
シエ「機嫌が良さそうだな。日本はそんなに良かったか」
クラ「もちろんさ。以前ナマエが着ていた着物を纏った美人も多くてね。そこで教わったんだが・・・」
クラウスはゴソゴソカバンから何かを取り出す。
それは瓶に入った粉だった。
シエルとナマエは頭に?を浮かべる。
クラウスは思った通りの2人の反応に満足したようで、声を出して笑っていた。
クラ「これは入浴剤だ、風呂に入れると疲労回復やらなんやらの効果があるらしい」
今はまだ開発の途中だというが、もうほぼ完成しているとのことで、ツテで途中のものをもらってきたようだ。
クラ「日本の温泉の効能と同じだというものをいくつか貰ってきたから、よかったら使ってくれ」
シエ「まぁ、使うかはわからんが、もらっておく」
『そんな言い方しないの。ありがとうございます、クラウスさん』
あまり興味がなかったのだろう、そっけなく答えるシエルに小さく怒る。しかし、それも想定内だったようでクラウスは笑っていた。
それから少しだけ話をすると、クラウスは帰って行った。
テーブルの上に置かれた瓶を見つめるシエルとナマエ。
瓶の蓋を開けてセバスチャンが匂いを嗅いだり、ペロ、と舐めて毒物でないかや原料の確認をする。
シエ「どうだ、セバスチャン」
セバ「私も何度か日本の温泉には浸かったことがあるのですが、クラウス様の言った通り、同じようなものですね。化学薬品な味はしますが」
『まぁ、食べ物じゃないからね』
ジャリジャリします、と言うセバスチャンに、粉を舐めたらそれはジャリジャリするだろうとシエルと同時にツッコミを入れた。
シエ「僕は興味がない、姉様が使ってくれ」
『え?まぁ良いけど』
ーーーーーーーー
入浴の時間
『バースの温泉には昔行ったけど、どうなんだろう』
メイリンに湯船の準備をしてもらっている間、ナマエはクラウスからもらった入浴剤を眺めていた。
こんな粉で温泉と同じような効能が得られるのだろうかと。
メイ「お嬢様、準備ができましただ」
『ありがとう』
メイリンはナマエの返事を聞くと、浴室から出た。
メイリンがいなくなったことを確認すると、ナマエは浴室へ入り服を脱ぐ。
湯船を見てみると、入浴剤で色が薄いピンクの乳白色になっている。
『いい匂い・・・桜って言ってたっけ』
桜、日本では有名な花だと聞く。
花の匂いを近くで嗅いでいるようなそんな匂い。まずは身体をお湯で流して綺麗にしてから入ることにした。