【龍が如く】3万Hit記念
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真「・・・カウンセラーかいな・・・」
名前に悩みを相談したり励ましたりしてもらう客が多いことに気づいた真島。
花「もうそんな感じですね。特にこの時期はみんないろんな悩みがあるみたいで。お弁当よりも会話を楽しみに来てる人もいるんですよ」
「弁当屋のお姉さーん!!」
『はーい』
次にやってきたのは女子高生2人だった。
この子たちは何度か弁当を買いに来たことがあり顔見知りだ。いつも定期テストや部活で疲れた時に寄ってくれていた。
「私たち大学決まったの!」
『えー!おめでとう!』
自分のことのように喜ぶ名前に、少しだけ寂しそうな顔をする女子高生。
「でもね、都外に出て一人暮らしすることになってさ」
「もうここに来れないかも」
だから引っ越しの前にまたお弁当を買いに来たのだという。
学生生活を支えてくれた弁当屋だと。
『ありがと。いつでも遊びにおいでよ』
「うん!」
『当分食べられなくなるかもしれないけど、今日のお弁当は何にする?お肉もお魚も今日はまだいっぱいあるよ』
女子高生たちは何度も来てくれていたため、それぞれが好きなお弁当はなんとなくわかる。
「んー、ハンバーグ弁当かな」
「私はアジフライ弁当で!」
『はーい』
2人分の弁当を用意すると、頑張ってねと応援の言葉を述べた。お会計の時に、お釣りを渡そうとするとギュッと手を握られた。
「お姉さんに会えないのも寂しいなぁ。いつも元気もらってたから」
名前は女子高生の手にそっともう片方の手も乗せ、安心させるように話す。
『私はずっとここにいるから、また来てね』
「うん、友だちできたらここのお弁当屋さん教えておくね」
『ふふっ、ありがと。これからの人生、もっとたくさんの人に出会えるよ。世界は広いからね』
「また会いに来るからね!じゃあね!」
笑顔で去っていく女子高生たちに手を振って見送る。
真島は口角を上げ、その様子を見ていた。
真「ええ顔しとんの」
花「ええ。名前ちゃんも自然の笑顔が増えてきてます」
花枝は名前を呼ぶ。そろそろお昼休憩に行ってきていいと。
真島に頼んだ仕事も終わっていたため、2人でどこかで食べてくるのはどうかと言われた。
『吾朗ちゃん、私うどん食べたい』
真「うどん好きやな」
真島は小さく笑うと名前とともに外に出た。
鼻唄を歌い、ご機嫌そうな名前に真島は話しかけた。
真「仕事楽しそうやな」
名前は鼻唄を止め、真島の顔を笑顔で見て答える。
『うん。この時期はさ、新しいことに挑戦する人とか、出会いと別れで色々な気持ちになる人がいるから、話を聞いてあげたりするのも仕事の1つだって思って』
ただお弁当を売り、お腹を満たしてもらうだけではない。お弁当を食べて、自分たちと話して心も満たせるような店員になりたいと思っていたのだ。
真「・・・大きくなったの」
『もう大人ですから。でも、吾朗ちゃんとか、真島組のみんなにしてもらったことを返してるだけだよ』
真島は「はぁ?」と首を傾げる。
自分が、自分たちがどれだけ名前を救ってきたか、無自覚だったのだろうか。
『話を聞いてもらって、受け入れてもらえることがどれだけ心の支えになるか・・・』
このお弁当屋に来る人はみんなありのままを受け入れてもらいに来る。背伸びをしている自分でも、自分を良く見せようとするのでもなく。
名前も花枝も、それを受け入れてくれるからだ。
『私もお客さんに支えられてるしね』
客からの感謝の言葉や笑顔で、自分も頑張ろうと思えるのだと笑顔で話した。
真「プロ意識高いのぅ。じゃあうどん屋向かうで」
『大盛りで食べちゃうもんね』
真「好きにせぇ」
2人は肩を並べ、笑いながらうどん屋へ向かって行った。
おわり