第2話
夢小説設定
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ファントムハイヴ邸
セバスチャンがうまく焼けたディープパイを持ったまま途方に暮れていると、メイリンが走ってやってくる。
どうやら手紙が届いたようだ。“ファントムハイヴ姉弟の従者殿”宛に。
メイリンが近づき手紙を受け取ろうとした時、メイリンが解けた靴紐で滑り、セバスチャンに倒れ込むように転倒した。
と同時に聞こえる銃声。
屋敷のガラスを割った銃弾は、バランスを崩したセバスチャンの髪を掠った。メイリンが転倒していなければ頭があった位置だ。
焦るメイリンや他の使用人たちを尻目に、落ち着いて手紙を見るセバスチャン。
そこには
“主人を返してほしければ、例の物を持ってホワイトチャペルのバックス・ロウまで来い”
とあった。
手紙の品の無さに呆れため息をつくと、手紙をしまって動き出した。
他の使用人には、「夕食までには戻る」と言って。
ーーー
アズーロのアジト
アズーロは従者暗殺成功の報告を待つべく、受話器に耳をつけたまま待機していた。
しかし、アズーロへの報告は思っていたものと違ったようだ。
アズ「失敗だぁ!?この役立たずどもが!!テメーらはもういい、一旦戻れ!!」
その時、受話器から「何だアリャぁああ!?」という恐怖を感じているような声が響いた。
少し離れた所にいるシエルたちにも聞こえるくらいの声。かなりの恐怖のようだ。
アズ「どうした?熊でも出たか?」
と最初は笑いながら返事していたが、依然受話器から聞こえる短い悲鳴と車が急ブレーキを踏んだり周りのものに当たる音が聞こえてきており困惑する。
アズ「なんだお前ら、キマり過ぎか?」
《ダメだっ来る!》
《もっとスピード出せ!》
《ダメだ!来たっ・・・・・》
《ぎゃぁああああ!!!》
ガシャーーーーン!
アズ「おーい?オイ!どうした!?」
くす・・・
くすくす・・・
そこに響く笑い声。
アズーロは声の方を向く。
『残念だったね』
シエ「どうやら“とってこい”は失敗したようだな」
倒れたまま起き上がれずにいるシエルとナマエは顔だけアズーロに向け、笑顔で言った。
その不気味さにアズーロは2人を蹴りつける。
アズ「黙れ!糞餓鬼どもがぁあ!!」
アズーロは受話器の先にいる仲間に向かって返事するよう叫ぶ。
『っ、げほっ・・・』
さすがに背中や脇腹を何度も蹴られ、踏まれたら息がしにくくなるダメージは入る。
シエルも血だらけで倒れ込んでいる。
そんな時、
《もしもし?》
受話器から凛とした声がする。
『(セバスチャンだ・・・)』
ナマエはどこか安心するような声に耳を傾けた。
セバ《わたくし、ファントムハイヴ家の者ですが、そちらに当家の主人とお嬢様がお邪魔しておりませんか?》
セバスチャンの声を聞き、震え上がるアズーロ。持っていた煙草を落とし、ガチガチ震えている。
セバ《もしもし?どうなさいました?》
シエ「『わんっ』」
シエルとナマエは一言だけでここにいることをセバスチャンに教えた。
それだけで十分だったようだ。
セバスチャンはすぐに迎えに行くと言って電話を切った。
その言葉に戦慄が走る。
アズーロはアジトにいる仲間たちに非常配備につくよう叫ぶ。鼠一匹通すなと。
アズ「“そいつ”を一歩も屋敷に入れるな!」
指示を聞いた下の階にいた部下たちは、誰も屋敷に入れないよう急いで配置につこうとする。
セバ「いやーー、立派なお屋敷ですねぇ・・・」
しかし、すでに屋敷の中から呑気な声がする。
ピタ、と立ち止まりそちらを見ると、セバスチャンが立っていた。
「なんだテメェは!」
「どっから入った!!」
マフィアたちはセバスチャンを取り囲み、拳銃を向けながらどこから来たのか、何の用だと怒鳴る。
セバスチャンはそんなものに動じず、笑顔で応じる。
セバ「申し遅れました。
私・・・ファントムハイヴ家の者ですが」
セバスチャンはそこにいたマフィアを一瞬で倒す。
アズ「もう来やがったのか」
アズーロは、下の階から聞こえる戦闘音に震えていた。
先程電話を切ったばかりなのにこんなに早く到着することなど不可能のはずだと。
『うちの使用人、舐めないほうがいいよ』
アズ「っせぇ!!」
ガッ
『っ・・・』
頭を拳銃のグリップで殴られる。
こめかみが切れたようで出血してきた。
そんな話をしているうちに、戦闘音が止まっていた。
そして
カツン
コツン
アズーロたちのいる部屋に向かって来る足音。
その足音が扉の前で止まると、ゆっくり扉が開かれた。
アズーロはシエルとナマエの前に立ち、いつでも人質に取れる位置に行く。
セバ「お邪魔致しております。主人とお嬢様を迎えに参りました」