第2話
夢小説設定
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リジ「シエル!なんてこと」
シエ「構わん。ただの古い指輪だ。
あんなものが無くとも、ファントムハイヴ家当主はこの僕だ」
『・・・・』
シエルは、泣いているエリザベスの涙を拭いてやり、「そんな顔の女をダンスに誘いたくない」と言う。
シエ「嫌なことを忘れ踊り明かすのが夜会の礼儀だろう、レディ?」
リジ「・・・はい」
2人は手を取り合い、笑顔になって踊り始めた。
『・・・』
セバスチャンは始めはヴァイオリンを弾いていたが、途中でナマエの気持ちがまだ沈んでいることに気づき、演奏を止めてナマエのもとへ向かった。
セバ「お嬢様」
『セバス、チャン・・・』
ナマエは声をかけてきたセバスチャンを見る。
セバスチャンは笑顔で手を出す。
セバ「せっかくの素敵なお召し物がもったいないですよ。僭越ながら、私と踊ってはいただけませんか?」
『・・・・・うん』
ナマエはゆっくりセバスチャンの手を取り、セバスチャンに手を引かれて広間の真ん中まで行く。
一曲踊り終わる頃には少し心が落ち着いていた。
ーーー
パーティが終わり、疲れ切ったのかエリザベスは直ぐに客間のベッドで入眠していた。
セバスチャンがエリザベスの家に連絡を入れ、明朝に迎えに来ることになった。
シエルの部屋セバスチャンに服のボタンを留められながら今日の話をしていると
コンコン・・・・
部屋のドアを叩く音がした。
『シエル、ナマエだけど、起きてる?』
ドアを叩いたのはナマエだった。
セバスチャンがドアを開けると、そこには枕を抱きしめたナマエがいた。
『ごめん、セバスチャン・・・はしたないのは分かってるけど・・・今日は、シエルと一緒に寝たい』
シエ「姉様・・・?」
シエルもセバスチャンもナマエの手が震えていることに気づいた。そんなナマエを追い返すわけにいかない。
シエ「僕は構わない」
セバ「まぁ、今日は色々ありましたからね」
セバスチャンはシエルの部屋にナマエを招いた。
ナマエはベッドにもぞもぞと入り、シエルとセバスチャンの様子を見た。
シエ「まったく、無駄な1日を過ごすハメになった」
セバ「そうですか?結構楽しそうにされていたじゃありませんか」
シエ「馬鹿を言うな」
シエルがいつもの癖で指輪を触ろうとしたが、そこには何もなかった。
セバ「馬鹿はどちらです?大切なものなのでしょう?エリザベス様の前で見栄を張って」
セバスチャンがシエルの指にてをかざすと、当主の指輪が嵌められていた。
セバ「ファントムハイヴ家の執事たるもの、このくらいできなくてどうします?」
シエルはこの指輪について話し出す。この指輪は何度も主の死を見てきた祖父や父、そして自分もこの指輪に看取られて逝くのだろうと。
指輪の話を辛そうにするシエルと、震えているナマエ。
セバスチャンは、体にさわるからともう寝るよう促した。
『シエル、手繋ごう』
シエ「ああ・・・」
2人の様子を見てセバスチャンは部屋を出ていこうとする。
そこへ、シエルがセバスチャンを呼ぶ声がし立ち止まった。
シエ「そこにいろ。僕らが眠るまでだ。」
セバ「どこまでも坊っちゃんとお嬢様のお傍におります。最期まで・・・」
2人が寝入ったと分かると、セバスチャンは静かに部屋を出ていった。
ーーーー
数日後
ファントムハイヴ家の屋敷はネズミに配線をかじられたことによる停電に悩まされていた。
使用人たちはドタバタ大量発生したネズミを捕獲するべく走り回っていた。
その物音は娯楽室まで届いていた。
娯楽室では今ゲームの真っ最中。
シエル、ナマエの他、クラウス、客人が数名ビリヤード台を囲んでいた。
「随分と騒がしいな、どうやらココにも鼠がいるようだ」
使用人たちが騒がしくしていることに苛ついていたのは、厳しそうな顔をした男性、ランドルだった。
「食料を食い漁り疫病ばかりふりまく害獣をいつまでのさばらせておく気だ?」
ソファに座るふくよかな男性がサンドイッチを食べながら話す。
それに糸目の男が答えた。
「のさばらせる?彼らは泳がせているのでは?」
「そう、彼はいつでも一撃必殺(ナインボール)狙い。次もパスなの?
ファントムハイヴ伯爵」
シエルは不敵な笑みで話しかけてきた赤いドレスの女性にパスをすると伝えた。
「御託はいい、鼠の駆除はいつになる?」
ランドルがシエルに問いかける。“鼠”とは動物のことではなく、“入り込んだ敵”という意味なのだろう。
シエ「すぐにでも。すでに材料はクラウスに揃えてもらった」
『巣を見つけて鼠を根絶やしにするには少々骨が折れますね』
続いてシエルがそれなりの報酬は覚悟してもらおうかと話す。ランドルは悔しそうな顔をするが言い返せず黙るしかなかった。
話をしているうち、玉を打つ順番がシエルに回ってきた。今までパスをしていたがとうとう立ち上がった。
シエ「そろそろこの下らないゲームも終わりにするか」
シエルは依然悔しそうな顔をしているランドルに報酬はいつ用意できるか聞く。
ラン「こ・・・今晩には」
『後で迎えの馬車を送ります。ハイティーを用意してお待ちしていますね』
悪戯な笑みを浮かべ、ナマエがランドルに話しかける。
シエルにもナマエにも馬鹿にされたと思い、ギリ、と歯を食いしばっていた。
シエルは残り3球の状況から9番ボールを落とした。
このゲームはシエルの勝ちだ。
ビリヤードも終わり、解散となる。
ランドルもシエルとナマエを一睨みしてから部屋を出ていった。