第14話
夢小説設定
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バル「オラッ、早く入れ!」
バルドが大声を出すと、後ろから人影が現れた。
その人物は、オールバックにスーツを来た初老の男性だった。
客人はこの人物が殺人犯かと声を上げる。
ナマエはシエルが何か動くだろうと見て様子を窺っていた。なんとなくわかる。この男性はセバスチャンが変装した姿なのだと。
シエ「久しぶりだな、ジェレミー」
この男性は牧師をしており、ジェレミーという名前のようだ。
ウッドリーが当然のように怪しむ。
しかし、セバスチャンが用意した梟を眠らせてカバンに入れていたことや、昨晩はロンドンの劇場で舞台を見ていたアリバイがあることから信用されていた。
『シエル、セバスチャンの手紙には何て?』
梟の足に手紙が括り付けられていたため、それを見ていたシエルに問う。
シエルはそっとそれを見せてくれた。
『(白紙・・・)』
セバスチャンらしい。シエルに“自分で考えろ”と言っているようなものだった。
シエルはそれをグシャッと丸めると、セバスチャンは自分が殺されるのを見越してジェレミーに手紙を送ったようだと周囲に伝えた。
アリバイも完璧なジェレミーをずっと拘束しておくわけにもいかず、縄を解いた。ジェレミーは、事件について教えてくれと頼み、アーサーから詳細を聞いていた。
次は死体の確認をしようと地下のワインセラーへ向かおうと話をした。しかし、ジェレミーはそれを制止する。
死体は1つずつ別の部屋に運ぶようにと。
匂いも事件を解決する糸口になることがあるため、匂いが混ざらないようにということだった。
ジェレ「伯爵、その間に私は着替えさせてもらっても?」
いつまでもずぶ濡れのままいるわけにもいかない。シエルはセバスチャンの服を貸すと言っていた。
シエルが案内すると言い、ナマエも一緒に来るよう誘う。
シエル「姉様もジェレミーと一緒の方が安心だろう?」
『え、うん、小さい時から色々聞いてもらってるからね』
3人はセバスチャンの部屋に向かうことにした。
ジェレ「さて、他の人間の気配もありませんし」
『えっと、セバスチャンだよね?』
セバ「ええ。気づいていただけたようで嬉しい限りです」
誰もいないことを確認すると、ジェレミーはマスクを取りセバスチャンに戻った。もう少し話をしたい気持ちもあったが、使用人たちがセバスチャンを運びに行く前に地下のワインセラーに行かなければならない。
忙しい忙しいと言いながらドタバタ着替えをしていた。
死体を使用人に移動してもらった後、再度グループに分かれて死体の確認をする人、応接室に待機する人に分かれた。
『次は私も行く』
アーサー「え!いや、ナマエさんはここに残った方が・・・」
『私も早く解決したいんです。セバスチャンのためにも』
真剣な顔でアーサーを見ると、納得して一緒に行くことを了承してくれた。
ジェレ「では!殺された順番に死体を見せていただくとしましょうか」
まずはジーメンス。胸を一突きで殺されたようだ。
しかしそれだけではなかった。口から海の匂いが微かにすると言う。
アーサーからハンカチを借りてジーメンスの口に突っ込み、その匂いを嗅ぐ。アーサーは絶望していたがジェレミーは1人で納得して次のフェルペスの死体を見に行こうとしていた。
フェルペスの死体を見に行くと、ジーメンスやセバスチャンと殺され方が異なるためかフェルペスが殺された部屋も見に行きたいという。
フェルペスが寝ていたシエルの部屋は2階にあるため、階段で向かう。
前を歩くシエル、グレイ、アーサー、そしてナマエ。
グレイ「あれ?あのオッサンついてきてないよ?」
ジェレミーの方を見ると、まだ階段を登ってきていないようだった。
『ジェレミー?』
ナマエが階段下に向かって声をかけると、汗をハンカチで拭きながらジェレミーが登ってきていた。
この後はセバスチャンの死体を見る予定のため、きっと何かしていたのだろうと思った。
フェルペスが寝ていたシエルの部屋に行くと、ジェレミーは隅々まで見ていた。虫眼鏡まで使っている。
そして、この一連の事件は、犯人が複数いると言う。
ジーメンス殺しの犯人は容易に捕まえられるが、フェルペス殺しの犯人は、夜を待ち、シエルの協力が無いと捕まえるのが大変だとも。
グレイ「じゃあ次は執事のトコだね。戻ろ」
グレイがセバスチャンの死体がある部屋に戻ろうと促す。シエル、ナマエ、セバスチャンはさり気なく目を合わせる。“ここが正念場だ”と言うように。
セバスチャンの死体がある部屋に入ると、シエルが「うっ」と唸って蹲る。
『シエル!?』
ナマエはシエルのもとに駆け寄り、大丈夫か声をかけた。騒ぎに気づいたアーサーもシエルを心配し、グレイは何事かと見ていた。
シエルはセバスチャンの死体を何度も見るのが辛いと言っている。
グレ「ええ?平気で執事の死体脱がせてなかった?」
『まだ気持ちの整理ができてないんです、精神も安定しませんよ』
グレ「・・・ふぅーん。アンタは?」
『え?シエルがこうなった時には私がしっかりしないとなので』
シエルの心配をしているうちに、ジェレミーはセバスチャンの死体の確認を終えていた。
グレイは少し不審感の籠もった視線を向ける。
『(下手したら勘付かれる・・・)』
グレイは疑っているのだろう。
セバスチャンが生きているかもしれないと。
グレイは、お腹が空いたから先に食堂に行っていると歩き出した。
『私たちも行きましょうか』
ジェレ「私は夜の準備があるので先に戻っていてください」
フェルペス殺しの犯人を捕まえるための準備だろう。
グレイが後ろを向いている時に、『疑われてるよ』という目線をジェレミー(セバスチャン)に送っておいた。
シエ「姉様、行こう」
『うん』
シエルの体調を気遣いながらアーサーとナマエもグレイとは反対方向の階段から降りていく。
後ろからバンッ!と大きい音が聞こえたため、きっとグレイがセバスチャンの死体があるか確認しに行ったのだろうと思った。
セバスチャンがうまくやっていることを祈り、そのまま階段を降りて待機中のメンバーが待つ応接室へ向かった。