第13話
夢小説設定
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『私はビリヤード室にいたわ』
他にもビリヤード室にいたメンバーが声を上げ、ジーメンスの件で外に出るまで誰も退出しなかったと言う。
劉も藍猫とウッドリーとずっとラウンジで飲んでいたと。
使用人たちは全員一緒に仕事をしていたという。
グレ「ということは・・・」
全員の視線がシエルに向けられた。
もうアリバイを言っていないのはシエルだけだ。
劉「失礼ですが伯爵、その時間は何を?」
シエルは寝ていたためアリバイが無い。
シエ「確かにアリバイが無いのは僕だけだが、僕には卿を殺す理由がない」
グレ「えー、ホントに?」
劉「確かに、理由が無いってことはないかもね」
人を殺す理由は、他人が思いも寄らないもであることも多い。さらに、シエルが社長であるファントム社はドイツにも支社がある。
なにかしら揉め事があったのかもしれないと言う。
フィニ「待ってください!難しいことはわかんないけど、でも、坊ちゃんがそんな事するわけ・・・」
フィニがシエルを庇おうとするが、シエルはフィニに下がるよう伝えた。
グレ「保険が欲しいな」
グレイは、嵐が止んでこの屋敷を出るまでに全員が口封じされるかもしれないと話す。
劉「じゃあさ、監禁しちゃおーよ、監禁!」
『シエルを?』
うん、と笑顔で話す劉。本気なのか冗談なのかわからないがシエルは「それで気が済むなら」と言ってしまった。
グレ「監禁するにしても、伯爵の部屋はダメだね。貴族の部屋はだいたい抜け道が造ってあるもんだし」
ナマエや使用人は、シエルを逃がすかもしれないから見張り役を任せられないと言われた。
しかし、他の客人も恐いから嫌だと言う。
そこで、アーサーに白羽の矢が立った。
結局アーサーがシエルと同じ部屋に泊まることとなったのだ。グレイが馬車に積んでいた手錠をお互いの手に付けて繋がった状態で。
シエルがアーサーの部屋で一緒に寝ることになったため、シエルの部屋が空いている。
フェルペスが、殺人が起きた隣の部屋で寝るのは嫌だと騒いだため、シエルの部屋に行ってもらった。
『おやすみ、シエル。先生も、おやすみなさい』
アーサーの部屋の前までナマエも一緒だったため、挨拶をして分かれることに。
アーサー「あ、おやすみなさい。ゆっくり休んでくださいね」
『ふふっ、先生とシエルよりは熟睡できると思います』
アーサー「は、ははは・・・」
手錠を指さしながらクスクス笑って言うと、アーサーは照れたように笑っていた。
セバ「坊ちゃんの準備が終わり次第向かいますね」
『うん』
セバスチャンと会話をすると自分の部屋に向かって歩き出した。
『・・・・』
1人でのんびりと着替えを済ませ布団に潜り込むと、すぐに睡魔がやってきた。
トントン
セバ「お嬢様」
セバスチャンが扉を叩き、ナマエを呼ぶ。
目を閉じかけていたが頑張って開き、返事をする。
セバスチャンが入ってくると、既に寝る準備が万端だったナマエを見てクスッと笑っていた。
『なに?』
セバ「いえ、かなり眠そうにしていらっしゃったので」
『・・・・・』
バカにしているのか、という視線を向けると、「失礼いたしました」と返事がある。
『このくらいしか、できないから』
セバ「?」
『シエルは、常に女王の番犬として気を張ってるから疲れちゃう・・・だから社交界でくらい私が頑張らないと』
だから眠くても客人と一緒にいたのだ。
シエルの顔を立てるために。
そう話すと、「お疲れさまでございました」と布団の上からそっと背中を撫でられた。
『・・・・・シエルに何か頼まれた?』
セバ「ええ。暖炉の石炭を切らさないようにと」
『・・・・・なるほど』
だいたいこのジーメンスの件でシエルが何を考えているのかわかった。
自分はシエルに合わせて動けば良いだろう。
セバ「流石でございますね。では、私はこれで。おやすみなさいませ」
セバスチャンが部屋を出るとすぐ目を閉じた。背中にまだセバスチャンの手の重みが感じられたような気がして安心して眠れた。