第12話
夢小説設定
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『ん・・・っ!?』
ナマエが目を開けると、だいぶ日が高くなっていた。
いつもならセバスチャンが起こしに来る時間は過ぎているはず、とガバっと起き上がる。
どうしたのだ、もしやシエルに何かあったのか、自分は置いて行かれたのかと少し焦りながら部屋を出た。
ガチャッ
『シエル・・・?セバスチャン・・・?』
廊下に出ると静かだった。急な寂しさから半泣きになりながらシエルとセバスチャンを呼ぶ。
セバ「お嬢様?」
セバスチャンは呼ばれたからだろう。すぐにナマエの目の前に現れた。
『セバスチャン・・・・』
安心したように息を吐くナマエを見てセバスチャンはにこやかに返事をする。
セバ「どうなさいました?」
『・・・シエルは?』
セバ「ゆっくりお休みになられていますよ。今日は坊ちゃんもお嬢様も起こさず安静にするのが良いと判断いたしました」
起こしに来なかったから心配したと話すと、セバスチャンは申し訳なさそうに謝っていた。
セバ「それでこんなに焦って出てこられたのですね」
お嬢様にしては珍しいと、まだ寝衣姿のナマエを見て言っていた。
ナマエは大丈夫なら良かったと一度部屋に戻り着替えることにした。
着替えを終えるとちょうどセバスチャンが入ってくる。
もう昼食の時間だということだった。
昼食の準備がされている部屋に入ると、ソーマがすでに座っていた。
ソーマ「おはよう、ナマエ。よく眠れたか?」
『うん。ソーマはずっとシエルの看病を?』
ソーマは誇らしげに頷いていた。
途中疲れて寝てしまったが、起きている時にはしっかり見ていたと話す。
『ありがとう』
ソーマ「シエルの親友で、お前の兄だからな!」
『ふふっ、まだ言ってる』
気持ちが落ち着いてきたであろうナマエを見てセバスチャンは微笑んだ後、シエルのもとへ向かっていった。
サーカスの件で動き出すのはシエルが起きてからのため、それまではナマエはソーマと遊んだり勉強をしたりして過ごす。
『まだ起きないの?相当具合悪かったんだね』
夕方になってもシエルは起きなかった。部屋で勉強をしていると、セバスチャンが入ってきた。
セバ「先程タナカさんから電話があり、レディ・エリザベスが本邸の方にお見えになっているそうです」
『リジーが?』
セバ「ええ。坊ちゃんとお嬢様に会うまでは帰らないと仰っているようです」
ナマエはため息をついた。セバスチャンはシエルを起こす気は無い。そのため、シエルが起きたらすぐに行動できるようにしておきたい。
『えっと、例のシールリングの人・・・』
セバ「ケルヴィン男爵ですか?」
昨晩シエルの命令で、手紙の差出人を特定していたセバスチャン。その差出人は昔父母が健在だった頃に会ったことがあるケルヴィン男爵だった。
『その人の屋敷はどこにあるのかもうわかってる?』
セバ「ええ。坊ちゃんがお目覚めの後、すぐに向かえる手筈にはなっております」
『うん、ありがとう』
ーーーー
19時
セバ「お嬢様、先にお夕飯をお召し上がりください」
今日の夕食はシエルが起きた時のことを考えてミルクリゾットとポトフだった。
ソーマとともに夕飯を食べていると、シエルが起きてセバスチャンに怒っていたのか大きな声が聞こえた。
『シエル起きたみたい』
ソーマ「よかったな!」
『うん。じゃあシエルの様子見てくる』
ササッと食べ終え、シエルの部屋に向かう。
ノックをすると入っても良いと返事があったためそっと部屋に入る。
『元気になった?』
シエ「ああ。だいぶ良くなった」
シエルは着替えも済み、もう出発するところだったようだ。
エリザベスのこともあるため、早めに仕事を終えて本邸に戻りたいと話す。
3人で部屋を出ると、ソーマも食事を終えたようでこちらに向かってきていた。
ソーマ「シエル!また出かけようとしてるな!?そんなんじゃ治るものも治らん・・・」
シエ「昨日、お前が寝ずに看病してくれたんだってな。
お前のおかげですごく良くなった、ありがとう」
ふわりと微笑みながらお礼を述べると、ソーマは気を良くし頭をポリポリしながら照れていた。
シエ「そんなわけで、元気な僕はもう行く」
照れているソーマの横をスタスタ通り過ぎ、外へ出た。
あの笑顔は本当の感謝の顔ではなく、自分を騙すためだったと気づいた時にはもうシエルたちは外に出た後だった。
「帰ったら覚えてろ!」という悪役のような捨て台詞を微かに聞きながらシエルたちはケルヴィン男爵の屋敷へ向かう準備をする。
普通であれば汽車と馬車を乗り継いで丸一日かかるところ、セバスチャンにかかれば1時間程度で行けるだろうと言う。
シエルとナマエはセバスチャンに抱えられ、夜の街を駆け出した。