第10話
夢小説設定
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ジョー「ビックリしましたえ、急に虎に近づいていかはるから。さっき噛まれたトコ大丈夫どすか?
とにかく、ウチに専属のお医者はんがいはるんで、見てもろたほうがええと思て。そちらのお嬢はんは連れですか?」
ジョーカーはナマエの方を見て話す。
セバスチャンはナマエをチラと見る。ナマエが答えろということだろう。
『えっと、兄です』
ジョー「兄?」
セバ「(兄?)」
セバスチャンが若干不服そうな顔をしていたが、そのままの設定で続けることにした。
ジョー「似てない兄妹どすな」
『あー、えっと、訳ありで・・・』
辛そうな顔をすると、ジョーカーはなにか事情があると察したのか深くは聞かずにセバスチャンに向き直った。
ジョー「どーぞ、裏へいらしてください。妹はんも一緒に」
セバスチャンはバレないようにシエルに目配せをする。シエルが「行って来い」と言うように頷いたためジョーカーについていくことにした。
セバ「では遠慮なく」
ジョー「さぁさ、こちらどす」
ジョーカーの後ろをついていく2人。サーカス団員専用のテントの間を通り進んでいく。周りにはサーカスに出ていた人もいた。
ジョー「お、スネーク、先生救護室にいはる?」
ジョーカーが声をかけたのは、サーカスで演舞を披露していたヘビ使い、スネークだった。
スネークの首に巻き付いている一匹のヘビが尻尾を動かしてジョーカーに応えた。
ジョー「ありゃ、出張中かいな」
医師を探しに再度歩き始めると、クスクスと笑い声が耳に入った。
「虎に噛まれたぼうやじゃないかい?」
「本当だ、マヌケなぼうやだ」
それは空中ブランコをしていた2人だった。身体はシエルよりも小さいが、雰囲気や話し方、そしてセバスチャンへの言い方がもっと年配だ。
ジョー「あ、いはった。先生!」
ジョーカーは車椅子の男性に向かって声をかけた。天然パーマで眼鏡の男性がこのサーカス専属の医師らしい。
今はナイフ投げをしていた青年、ダガーの脚を見ていた。
ダガー「誰かと思ったら、さっきベティにかじられた人じゃん」
それを聞いて医師は驚愕し、すぐに医務室に連れて行った。
医務室に着き、医師がセバスチャンの身体を見ると、噛まれた傷がどこにもなかった。
ジョー「ホンマに無事で良かったどすわぁ。お客はんに怪我さしてたら団長に殺されるところでしたえ」
『ジョーカーさんが団長じゃないんですか?』
ジョーカーは団長は別にいて、自分は雇われ店長みたいなものだという。
「先生、ちょっと足を見てもらいたいんだけど・・・っ?」
そこへ猛獣使いの女性が入ってくる。ダガーは嬉しそうに声を掛けるが、まったく聞こえていないのかツカツカ真っ先にセバスチャンの方に歩み寄る。しかも怖い顔で。
「さっきの変人紳士!なんでこんなトコに!?アンタのせいでショーがメチャ「ビースト!!」
猛獣使いの女性、ビーストは怒りの声を上げていたが、医師に制されていた。プロなんだから客のせいにしないでしっかり虎を躾し直すようにと。
医師「じゃあ、義肢を見せて」
セバスチャンとナマエは首を傾げる。ジョーカーは、このサーカス団員には訳ありが多いと言う。ジョーカー自身も右手が義手だ。ジョーカーの趣味なのか骨の形で格好良くしてもらっている。
セバ「このサーカス団の方の義肢はあなたがお作りに?」
医師「そうだよ」
医師はビーストの義肢をチェックしながら話をしていく。この義肢は特別な素材を使った陶器製だという。
『ちょ、セバ・・・お兄ちゃん?』
セバスチャンも医師と一緒にビーストの義肢を見る。そして足の付根になにか刻印を見つけた。しかしその場所はとても際どい場所、むしろ眼の前にいるセバスチャンには色々見えているだろう。
ビースト「何すんだこの変態ッ!」
ビーストは勢い良くセバスチャンの頭に蹴りを入れる。セバスチャンは軽々と避けるが、医師はお客さんに何をするんだと怒っている。
セバ「ああ、これは失礼いたしました。この程度で恥じらわれるほど慎み深くていらっしゃるようには見えませんでしたので」
『えー・・・』
全女性を敵に回すような言い方にビーストは更に憤慨し、ナマエも引いていた。
ダガー「てめぇええ!オレの姐さんの透き通る柔肌にっ!よくも、よくも・・・オレだってまだ触ってないのにいぃ!!」
ダガーはビーストが好きなのか、怒ってナイフを投げた。サーカスでも百発百中の腕、まっすぐセバスチャンに向かっていく。
ヒョイとジャンプしてセバスチャンが避け天井付近にある洗濯物を吊るすロープに着地する。
このままではテントが壊れると言う医師を無視してダガーはナイフを投げ続ける。
セバスチャンはこのままナイフを避けたらテントに穴が開くと思い、次は飛んでくるナイフを全て指で挟んで受け止めた。
次にビーストが鞭で応戦しようとするが、それはジョーカーに止められていた。
ジョー「それにしてもあんさん、偉い運動神経どすな。ウチにスカウトしたいくらいどすわ」
それを聞いたセバスチャンは、チャンスとばかりにジョーカーに近づく。
セバ「本当ですか?」
『お兄、ちゃん?』
セバ「実は私たち、お仕えしている主人がいるのですが、それはもう我侭で妹への仕打ちも酷くて・・・」
ジョーカーは、2人がどこかの屋敷の使用人だった(という設定)ことに驚いていた。身なりが良いから紳士とお嬢様だとおもっていたと。
セバ「それで、先程のスカウトしていただけるという話は本当ですか?是非入団させていただきたいのですが」
ジョーカーは半分冗談で言ったようだが、本当に入団したいと言うセバスチャンを歓迎していた。
『待って、お兄ちゃん。私は?お兄ちゃんと離れ離れなんてヤだよ・・・私を置いてかないで・・・これ以上あんな家にいたら、私・・・』
ウルウルと目を潤ませながら言うナマエ。
訳あり兄妹という設定のため、セバスチャンが入団することになったら離れることになってしまうと訴えた。
こう言ったことでセバスチャンのスカウトの件もなくなってしまうかもしれないが、その時はまた違う方法を考えれば良いだろう。
しかし、ジョーカーには効果テキメンだったようで、辛そうな顔をしてナマエの頭を撫でた。
ジョー「・・・・先生、先生の手伝いとか・・・」
医師「うーん・・・・・まぁ、僕1人じゃ大変な時もあるからね」
前向きなジョーカーと医師を見て、セバスチャンはもう1人、その屋敷の使用人の人間を紹介したいと話す。
さすがに見たこともない人間にOKを出すわけにはいかないため、明日また入団テストをするから来てほしいと言われた。
明日改めてお邪魔すると声をかけ、テントを出た。見送りは結構だと伝えて。