第10話
夢小説設定
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夜
チケットに書いてあった場所に向かうと、サーカスの特設テントが設営され、賑わっていた。
シエ「ここか」
『パッと見た感じ普通のサーカスだね』
シエルとナマエ、セバスチャンはテントの中に入っていく。真ん中に丸い舞台があり、その周りを囲うように客席があった。
空いている席に座り周りの様子を伺っていると、フッと照明が消えた。
ショーが始まるようだ。
「レディース アンド ジェントルメーン!
お嬢はん アンド 旦那はーん!」
パッとスポットライトに照らされたのは、道化師のメイクをした男だった。
「本日はノアの方舟サーカスにようお越しやした。うちはジョーカーと申しまんねん。どないぞお見知りおき・・・あてっ」
道化師ジョーカーは、ボールでジャグリングをしながら話していた。話の最後には失敗してボールが頭にポコポコ当たり笑いを取っていた。
ジョー「当サーカスには皆サンを楽しませるショーが目白押しどすえ」
ショーの内容は、火を吹く男、空中ブランコ、ナイフ投げなど、一般のサーカスと同じような演目だった。
行方不明の子どもたちが出ている様子もない。
それから綱渡り、ヘビ使いによる演舞と続き、とうとう最後の演目になった。
『子どもたち、出てこなかったね』
シエ「ああ。サーカスの移動と子どもたちの失踪はただの偶然なのか?」
ジョー「最後はサーカスの花形、猛獣使いのお出ましどすえ!このショーにはお客さんも参加してもらいたいんどすが・・・」
シエルとナマエが、子どもたちの失踪とこのサーカスの演目やメンバーなどとの関係を探っていると、突然セバスチャンが立ち上がった。
シエ「どうした?なにか見つけたのか?」
ジョー「おっ!えろうやる気満々の燕尾服のあんさん!どーぞ壇上へ!」
なんとセバスチャンはショーに参加したい人だと思われ、壇上に呼ばれてしまった。
シエルたちは、捜査のためにサーカス団に近づいたのかと感心する。
そして壇上に上がったセバスチャン。
そこには大きな虎がいた。
セバスチャンは用意された台に寝そべるよう言われるが
セバ「嗚呼・・・なんというつぶらな瞳・・・」
セバスチャンは虎の顔面に顔を近づけて目を合わせ、うっとりとした表情を浮かべていた。
ざわめく会場。唖然とするジョーカーと猛獣使いの女性。
『虎って猫科だったね』
シエ「ああ・・・」
周りを気にせずにセバスチャンは虎に話しかけ、肉球を触っていた。
すると、
ガブッ
頭をまるかじりされていた。
もちろん会場からは悲鳴が上がる。
「ベティ!!そいつを離しな!!」
猛獣使いの女性は急いで虎を引き剥がそうと鞭を振るう。
バシィ!
しかし、その鞭はセバスチャンによって止められた。
セバ「彼女に罪はありませんよ。あまりの愛らしさに私が思わず失礼をしてしまっただけ・・・それに、無闇に鞭を振るうだけでは躾はできませんよ」
虎の口から抜け出たセバスチャンは、鞭を持ち猛獣使いの女性に不敵な笑みを浮かべた。
がぶっ
再度噛まれるセバスチャン。猛獣使いの女性は、セバスチャンに言われたことが頭に残っていたのか、鞭を振るわず「ペッしな!!」と言葉で促していた。
当のセバスチャンは、「おやおやおてんばさんですねぇ」と虎にメロメロだった。
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シエ「誰があそこまでやれと言った?」
シエルはセバスチャンの勝手な行動に苛立っていた。しかもシエルは猫アレルギーのため、先程からくしゃみが止まらなくなっていた。
セバ「申し訳ありません。長い間生きていますが、やはり猫だけは本当に気まぐれで気分が読めませんねぇ」
『・・・本当に申し訳ないって思ってる?』
ホクホク幸せそうに話すセバスチャンに呆れていた。相変わらず猫のことになると別人のようになると。
シエ「へくしっっ!もう離れて歩け!」
セバ「は」
『変なところで忠実になるの何なの?』
ツカツカとシエルが先を歩く。距離を離そうとしているのかまだセバスチャンは歩き出さなかった。
そしてそのセバスチャンにツッコミを入れていたナマエもまた立ち止まっている。
そこへ
「あっ、いたいた!ちょっとそこの燕尾服のあんさん!」
後ろから誰かが走ってきた。
見るとそれは先程のサーカスで司会をしていたジョーカーだった。
ジョー「さっきはえろうすんませんでしたなぁ」
セバ「いえ、こちらこそ失礼しました」
セバスチャンと他人の声がしたため、シエルはチラッと振り返る。セバスチャンとナマエがジョーカーと話しているのに気づくと物陰に隠れた。