第10話
夢小説設定
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ソーマたちにタウンハウスを任せて数日後、シエルたちは女王陛下にもらったチケットを使い、サーカスを見に行くことにした。
バルド「坊ちゃん、お嬢様、お気をつけてくだせぇ」
フィニ「行ってらっしゃーい」
メイ「お早い、お帰りを・・・」
今回は使用人たちは留守番だ。
留守の間、家を頼むと念押しし、シエルたちは出発した。
今回のサーカスの件は、ただの遊びではない。女王の番犬としての仕事の一つだった。
サーカス団の立ち寄った街で何人もの子どもたちが行方不明になる事件が報告されているとのことだった。
まるで“ハーメルンの笛吹”のように子どもたちは真夜中に忽然と姿を消すそうだ。
その憂いを晴らすため、シエルたちは今動いている。
警察署の資料室に(勝手に)入り、事件の被害者である子どもたちの写真や捜査資料を拝借していた。
表の世界では行方不明扱いだが、裏の世界ではすでに命はないかもしれない。そのため、葬儀屋の所へ行き情報をもらうことにした。
シエ「いるか?葬儀屋」
建物の中に入り、葬儀屋を呼ぶとシエルたちの後ろから頭蓋骨のようなものが転がってきた。
頭蓋骨の先にはロウソク。頭蓋骨は立っていたロウソクに当たり全て倒した。所謂ボウリングをしていたのだ。
葬儀屋「子どもの死体ねぇ・・・」
セバ「表の世界では行方不明扱いで、死体等は発見されていないようです」
葬儀屋「裏の世界じゃ子どもの死体なんて日常茶飯事だからねぇ。
伯爵とナマエ嬢もよーーーく知ってるだろう?」
シエ「・・・・」
『・・・・』
2人は何も答えなかった。
2人の頭の中には“あの1か月”のことや、女王の番犬として仕事をしている中で扱った事件のことが浮かんだ。
子どもを儀式に使う、愛玩する、その他様々な用途に使用され、命を落とす子どもも少なくはない。
シエ「資料は持ってきた、その中にお前が片付けた子どもはいるか?」
セバスチャンは先程拝借してきた資料を葬儀屋に渡す。葬儀屋は資料をパラパラ捲りながら「どうだったかなー」と惚けている。
これ以上情報が欲しいなら、“笑い”を寄越せということなのだろう。
シエ「セバスチャン」
『お願い』
セバ「では・・・」
葬儀屋「あれぇ〜?今回も彼に頼っちゃうのかい?ぐふふっ、伯爵とナマエ嬢は執事くんがいないと何もできない子なのかなぁ〜?」
煽られるシエルとナマエ。特にシエルの頭の中には同じく「自分がいないとダメなんだな」と大笑いするソーマが浮かび、イライラが募っていた。
シエ「僕がやる」
『え?』
シエ「姉様とセバスチャンは外に出てろ」
セバスチャンは絶対に中を覗くなと睨みながら命令され、ナマエと一緒に建物の外に出た。
『・・・大丈夫かな』
セバ「さぁ。ですが覗くなと言われましたので」
しばらく店先で待っていると、中から笑い声がし扉が開いた。
中には疲れ果ててボロボロのシエルと、笑っている葬儀屋がいた。
『いったい何をしたの?』
髪も服も乱れ汗まみれのシエルに問うと、「聞くな」と言われてしまった。
セバ「しかし、女王のためなら芸もこなしてみせるとは、本当に犬ですね」
『こら』
シエ「五月蝿い、黙れ」
“女王の番犬”であることをいじりながら嫌味を言うセバスチャン。執事として完璧に主を守る立場にあるのに突然罵倒するのはいかがなものなのだろうか。
シエ「さあ、報酬は払ったぞ。子どもたちについて教えろ」
葬儀屋「いないよ」
葬儀屋は、資料にある子どもたちはお客さんとして来ていないと言う。また、裏社会での噂も聞かないと。
『じゃあ子どもたちは生きてる可能性が高い?』
シエ「そうなるな。となれば、例のサーカス団を直接調べるしか道はないということか」
サーカス団を探るため、葬儀屋のもとを去ろうとするシエルたち。すると葬儀屋がシエルとナマエに声を掛ける。
葬儀屋「伯爵、ナマエ嬢。魂は1人ひとつ、大事におしよ」
『うん』
シエ「そんなことわかってる」