第7話
夢小説設定
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ーーー
ロンドンの街屋敷に帰る頃には日がとっぷり暮れていた。
シエ「くたびれ損だった」
セバ「あの中に犯人がいるかもしれません。ランドル様からのご連絡をお待ちしましょう」
こんな事件でロンドンに呼び出されてはキリが無いとプリプリ怒るシエルに苦笑いを浮かべるナマエ。
「坊っちゃん、お嬢様、おかえりなさーい」
そこへヒョコッと顔を出す使用人たち。
いつもであれば本邸にいてもらうのだが、前回留守にした時に屋敷がボロボロになっていたという前科があるため、街屋敷まで連れてきたのだ。
セバ「さて、寒い中お疲れ様でございました。すぐにお茶にいたしましょう」
『うん、そうだね』
「イギリス式よりチャイのほうが良いな」
シエ「そうだな」
「え?」
屋敷の中には、アグニとソーマがいた。
なぜここにいるのか狼狽えながら聞くと、さっき知り合ったし、助けてやったからだと話す。
インドでは恩人は家に招く習慣があるらしい。しかもベッドに通して団欒すると。
アグニ「ソーマ様!こちらにありましたよー!」
勝手に屋敷の中を探索し、ベッドのある部屋を見つけるアグニ。
「多少手狭ではあるが、しばらく世話になるとするか」
『え、ちょっと、距離の詰め方おかしいって』
シエ「何で僕らがお前の面倒を見なきゃならないんだ!」
困惑するシエルたちを他所にベッドに横になり寛ぐソーマ。
シエ「大体、お前は何者なんだ!」
ソーマ「俺か?俺は王子だ」
アグニは、ソーマの紹介をした。本当にベンガル王国の王子だったようだ。
ソーマ「しばらく世話になるぞ、チビ」
チビと言われたことに青筋を立てるシエル。
ソーマたちのペースに飲まれてタジタジだ。
アグニは生姜たっぷりのチャイを淹れてくると言い、台所へ向かう。それを追いかけ、お茶は自分が淹れると言うセバスチャン。
王子を見たことが無い、ベンガル王国とはどこにあるのかなどわいわい話を楽しむソーマと使用人たち。
『なんか、賑やかだね』
劉「そうだね、はっはっは」
シエ「・・・・・」
ナマエも劉もなんだかんだ楽観的に捉えており、シエルはさらにワナワナと震えている。
シエ「出てけーーー!!」
ーーーー
翌日
『ふぁあ・・・』
今日もメイリンに少しだけ身の回りの世話をしてもらったあと、部屋でゆっくりしていた。
するとシエルの部屋の方から聞こえる騒ぎ声。
『なに?』
ナマエは訝しげな表情をしながらシエルの部屋に向かった。
コンコン
『シエルー?大丈夫?』
声を掛けて部屋の中に入ると、アグニがシエルを持ち上げていた。朝食の準備ができているから冷める前に行こうと。
そこへ使用人たちが走ってきて「おかしいんだ」と話す。
洗濯物が綺麗に干され、庭も手入れされ、キッチンでは美味しそうな料理がすでに作り上げられている。
客だというのに仕事のように動いてしまうアグニに、セバスチャンは焦る。しかし、アグニは一介の執事だから手伝いをしたいと言っていた。
その言葉に感動するセバスチャン。使用人たちに良い笑顔で、アグニの爪の垢を譲ってもらったらマシになるのではないかと言っていた。
皮肉で言ったにも関わらず、真面目に受け取り本当にアグニから爪の垢を貰おうとする使用人たちに「ケッ」と苛立っていた。
シエ「で?お前らはいつまでいる気だ?」
朝食の席で、眉間にシワを寄せながらシエルは尋ねた。
ソーマたちと、劉にも。
今日はアグニが作ってくれたカリーと生姜のフレンチトーストだった。ソーマはもっさもっさ食べながら人探しが終わったら出ていくと話す。
ソーマ「女を探してる。この女だ」
と見せた紙には、きっと髪は長いのだろう、とそのくらいしか情報量の無い女性の絵が描かれていた。
名前はミーナ、ソーマの宮殿で召使いをしていたようだ。
ソーマ「本人を見ればすぐわかるほど良く描けた。美人だろう」
『セバスチャン・・・』
シエ「これで探せるか?」
シエルとナマエが困惑した顔でセバスチャンを見るが、セバスチャンでもこの絵だけでは難しいと言っていた。
シエ「で、その女はなぜ英国に・・・・聞けぇ!!」
朝食を食べ終えると、何やら像の前で祈り始めるソーマとアグニ。
『どこから持ってきたの・・・』
アグニは、この像はカーリー女神だという。女神に戦いを挑んだ悪魔を倒したのだとか。
セバ「そんなにお強い方がいるとは。インドに行く時には気をつけなければなりませんね」
女神の強さを力説するアグニにセバスチャンはそう感想を述べていた。
ソーマ「さて、祈りも済んだし、出かけるか、チビ!道案内しろ!」
ガシッとシエルを掴んで連れて行こうとするソーマ。体格の違いもあり、シエルはズルズル引き摺られている。
シエ「なんで僕が!?大体僕にはシエルという名前が・・・」
ソーマ「じゃあシエル、お前に道案内を申し付ける」
シエ「だからなんで僕なんだ!」
ソーマ「じゃあ女、お前だ。名は?」
『え?ナマエだけど・・・』
ソーマ「ナマエ、お前なら道案内できるだろう」
全く人の気持ちを考えずに突き進むソーマ。
セバスチャンはため息をついてソーマの行く手を阻んだ。
セバ「申し訳ありません、坊っちゃんとお嬢様は本日お勉強とお仕事の予定が詰まっております」
相手に嫌な思いをさせないように微笑みながらセバスチャンが言うと、流石に引き下がっていた。