第6話
夢小説設定
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狩猟用の服に着替えると、馬に乗り、狩りが出来そうな場所まで行くことにした。
シエルはエリザベスを、フランシスはナマエを前に乗せている。
『叔母様、狩猟もお上手なのですね』
フラ「まぁ、ある程度自分で生きていけるように幼い頃から兄と一緒に教育されていたからな」
『・・・・自分で』
フラ「貴族の娘は外に嫁ぐものだ。それが実家のためでも相手の家のためでもある」
ナマエはフランシスの言葉に俯く。
フラ「・・・・詳しくは聞かんが、婚約を破棄して実家で暮らし続けるのは楽ではないぞ」
『わかって、ます』
話をしているうちに、鳥や動物がたくさんいるエリアに着いたようで馬を一度止めエリザベスとナマエは馬から降りた。
セバ「では、只今からゲームを始めさせていただきます。制限時間は3時間です」
開始の合図を聞くと、すぐにフランシスは馬を動かし森の中へ入っていった。
シエルも負けるわけにいかないと、森の反対側へ馬を向かわせた。
リジ「・・・・よかった」
『?』
エリザベスは、シエルの元気が出たみたいで良かったと話す。マダム・レッドに可愛がられていたから心配していたと。
リジ「私、シエルにはもう辛い思いをしてほしくない。もちろんお姉様にもだけど。
いつも私なりのやり方で励まそうとするんだけど、全然上手くいかないの。いつもやりすぎて怒られちゃうし」
シエルを可愛くすること、可愛いもので埋め尽くすこと、全てシエルのためにやっていたこと。
ナマエはそれを理解し受け入れることができるが、シエルはそういうことを嫌がることが多い。
『リジーは優しいね。いつもありがとう』
セバ「貴女様の優しいお心遣い、きっと主人も感じていらっしゃると思いますよ」
ナマエとセバスチャンに感謝の言葉を述べられると、照れたように笑うエリザベスだった。
ゲーム終了後仕留めた生き物を数えると、シエルとフランシスは同点で引き分けだった。
森の中に用意されたテーブルにランチの準備をしながら午後の部で勝敗を決めると話していた。
フランシスもシエルも負けず嫌いなのでずっと火花が散っている。
『もう、取り敢えず食べよう』
リジ「そうよっ、すっごく良い匂い・・・・・」
ガサッ
そう言ったエリザベスの上に落ちる影。
エリザベスが後ろを向くと、そこには巨大なクマがいた。
リジ「きゃぁぁあ!」
シエ「『リジー!!』」
シエルはエリザベスを庇うように抱き締めた。
ナマエはエリザベスのテーブルを挟んだ向かいに座っていたため手は届かなかったが、立ち上がり叫ぶ。
ダァンッ
銃声とともにぐらつき倒れるクマ。
銃声がした方を向くとフランシスが机に脚をかけ、猟銃をクマに向けていた。
シエ「叔母様・・・」
全員の気持ちが落ち着いてくると、シエルはふぅ、と息を吐いて自分の負けだと言う。
フラ「フン、私に勝つなど10年早い。
・・・だが、その身を呈して我が娘を守った度胸だけは褒めてやる。そして、恩に着る」
我が息子になる男だ、と褒められるとシエルは照れたように笑っていた。
勝負がついたことでゲームは終わりにし帰ることに。
帰りもシエルとエリザベス、フランシスとナマエと馬に乗る。
そしてセバスチャンは、狩猟で獲った生き物たちと、クマを担いで歩いている。
フラ「おい、おい執事」
セバ「!」
フランシスは、セバスチャンに声をかけた。
その声はフランシスの前に座るナマエにも聞こえている。
フラ「忘れ物だ」
そう言うフランシスの手には銀食器のナイフ。
フランシスはこのナイフをセバスチャンが投げてクマを倒したことに気づいていた。
自分の弾丸は外れていたと。
フラ「だが、主に華を持たせてるのも執事の仕事だろう?なぜ私に勝たせるようなまねを?」
シエルはゲームの才能がある。そのため、負けるわけがないと自分の力を過信しているところもある。
ただ、シエルはこれからも裏社会という場所で生きていかなければならない、そのためには目標に向かって努力する謙虚な姿勢も必要だ。
だからフランシスにはシエルの見本になってもらいたい、そうセバスチャンは話す。
『叔母様は、先程私に“シエルのフォローも必要”と仰りましたが、私もまだ子ども、世間知らずの子どもです。フォローできるところもありますが、難しいものも多いです』
セバ「なので、戒めてくださる“大人”が今の坊っちゃんには必要なのです」
甘やかすだけでなく主人のためなら主人を痛い目に合わせることもあると話す。
フラ「フン、食えない奴だ」
そう話すフランシスは、満足げな表情だった。
夕暮れ時、シエルたちは屋敷に着いた。
セバスチャンが、腕によりをかけて夕食を作ろうと言いながらドアを開けると、中にはボロボロの使用人たちがいた。
フィニ「おかえりなさい!」
シエ「お前達その格好は!?」
『大丈夫?怪我してるけど』
体中に絆創膏、ガーゼ、包帯をしている使用人たちは、痛がるどころかなにかを成し遂げたような清々しい表情をしていた。
フィニ「ほらっ!みんなで作ったんですよ!」
そうやって見せたのはドロドロの何かに花火が刺さったものだった。
セバスチャンが屋敷内を見せて回ろうとした時、使用人たちが大暴れしていたのは、シエルのためにケーキや料理、飾り付けなどをしていたからだった。
毎回“屋敷の乱れは心の乱れ”と言うフランシスにこんな状態の屋敷を見せてしまった、と青ざめるシエル、ナマエ、セバスチャン。
案の定フランシスに鋭い目つきで見ている。
しかし怒られることは無かった。
フラ「フン、先を越されたな。今日はそれを言うために来たんだが」
少しずつ近づいて来たフランシスは、シエルの頭に手を乗せる。
フラ「13歳の誕生日おめでとう、シエル」
『あ、言うの忘れてた、おめでとう!』
バタバタしていて、シエル自身も忘れていたようだ。
照れたように笑うシエルに、使用人もエリザベスも嬉しそうだ。
フィニ「今日はパーティだ!」
わいわいみんなでシエルの誕生日を祝った。
フィニ「坊っちゃん、お嬢様!雪ですよ!」
フィニが外を見て目を輝かせる。
外は雪が降っていた。