第2話
夢小説設定
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しばらく走ると、とある廃村に着いた。
ゾクッ・・・
そこは冷たい雰囲気を漂わせている。
『探索部隊の人たちは・・・』
神「殺られたな」
神田は、悔しそうな顔をしているアレンに向かって声をかけた。
敵に殺されそうになっても、任務遂行の邪魔になるのであれば見殺しにすると。
『ちょ、ちょっと!』
神「戦争に犠牲は当然だからな。変な仲間意識持つなよ」
アレ「嫌な言い方」
『(もー、早くイノセンス回収して帰りたい)』
すぐに喧嘩を始める2人にナマエは呆れ返っていた。
その時、
ドン
街の一部で爆発音が轟く。
続いて銃声も。
『アクマだ、レベル1と・・・』
アレ「行きます!」
アレンはすぐに地面を蹴り、爆発があった場所へ向かう。
アレ「やめろ!」
アレンはアクマに右手を降り下ろしていた。
その右手はアクマに掴まれ、蹴りを食らって吹き飛んでしまった。
神「あの馬鹿」
『あれはレベル2だね。自我もあるみたい。
・・・ユウ、あそこ』
アレンはあのくらいでは大丈夫だと判断したナマエは、とあるものを見つけて神田に声をかける。
2人の視線の先には、探索部隊の結界で守られた人影があった。
『あそこにいるのが例の人形かな』
神「かもな。あんな結界じゃすぐ壊されんだろ」
神田とナマエは、まずイノセンスの方へ向かうことにした。
神「援護頼む」
『うん。イノセンス発動“光の指輪(ハローリング)”』
ナマエが右手中指に付けている指輪が光り、ナマエの手には光り輝く弓矢が出てくる。
『いつでも行けるよ』
ナマエがそう言うと、神田は地面を蹴りイノセンスであろう人形らの近くにいるアクマを斬っていく。
バシュッ
神田の後ろに回り込もうとするアクマはナマエの矢で貫かれる。
結界装置周りのアクマがいなくなると、神田は結界を張ったであろうすでに瀕死の探索部隊のもとへ向かった。
そちらは大丈夫だろうと、アレンの方に目を向けた。
レベル2の殺気が強く、どす黒くなっていたからだ。
ナマエの視線に気づいたのか、アレンは大丈夫だと言うようにニコリと微笑んだ。
『イノセンス回収するね』
アレ「はい」
ナマエは神田のもとへ向かい、結界の中にいた2人を担いでいる神田から小柄の少女の方を預かると、担いでその場から離れようとする。
神「・・・助けないぜ、感情で動いたお前が悪いんだからな。」
神田はアレンに向かって嫌味を言っていた。
しかしアレンもレベル2を破壊してから行くから置いていって良いと話す。
『何であんな言い方したの・・・』
神「考えが甘すぎんだよ」
その場をアレンに託し、アクマから離れようと走りながら話をする神田とナマエ。
『・・・私もアレン寄りの考え方してるでしょ』
神「実力が伴うかどうかだ」
『アレンだって強いもん』
神「はっ、どうだか」
「あの・・・」
2人が言い合いをしていると、気まずそうに小さく声が聞こえる。声の主はナマエが背負っていた少女のものだった。
その少女は、マテールには強い日差しから逃れる地下住居があると話す。
地下通路は迷路のように入り組んでいるが、アクマは空を飛ぶから地下に潜ったほうが良いのではないかと。
『そうしようか』
神「ああ」
神田とナマエは少女の話の通り地下にある住居に向かうことにした。まずは作戦を考えようと、近くの建物に入ったり
その時、神田のゴーレムが鳴る。
トマから連絡が入ったようだ。
トマ《別の廃屋から伺っておりましたが、先程激しい衝撃があってウォーカー殿の安否は不明です。
あ、今アクマだけ屋内から出てきました。ゴーレムを襲っています》
『アレン・・・。
ユウ、とりあえずティムをなんとかしよう』
神田はトマにティムを回収して合流するよう伝えた。
そして少女ともう1人のマントを被った人物に向き合う。
『地下までの道は知ってます?』
マントの人物「知って・・・・いる」
突然ゆっくり話し始めたマントの人物。
少女「グゾル・・・」
グゾルと呼ばれたマントの人物は、自分は500年も生きているから知らない道はないと言う。
そして顔が見えるように帽子を取りマントをずらした。
その顔はケロイドのように凸凹し、目も潰れている。
無意識に目を見開いたり、眉間にシワを寄せる神田とナマエ。
『500年も生きてるってことは、貴方が人形?』
グゾル「そうだ。お前たちは私の心臓を奪いに来たのだろう?」
神「できれば今すぐ頂きたい」
さすがに有無を言わさずに奪うことはしない神田にホッとする。
しかしイノセンスは回収しなければならず、しかもアクマが近くにいる状態で人形の身体ごと教団に運ぶ余裕はない。
イノセンスである心臓の部分だけ貰いたいという話をすると、少女がグゾルの前に立ちはだかる。
少女「地下の道はグゾルしか知らない!グゾルがいないと迷うだけだよ!」
神「お前は何なんだ?」
イノセンスを持つグゾルを必死に守ろうとする少女。
適合者というわけではなさそうだが、なぜそんなにも必死になるのだろうか。
少女「私は、グゾルの・・・」
グゾル「人間に捨てられていた子ども・・・だ!ゲホ・・・私が拾ったから・・・側に置いていた・・・!」
大きな声を出したからか、咳き込むグゾル。
『・・・?』
ナマエはそんなグゾルに違和感を覚える。
いくら心臓にイノセンスがあるとはいえ人形が老人のように咳き込むのかと。
神「悪いがこちらも引き下がれない。あのアクマにお前の心臓を奪われるわけにはいかないんだ。
今はいいが最後には必ず心臓をもらう」
巻き込んですまないと謝る神田。それはきっと本心だろう。辛い経験をしたであろう人には不器用ではあるが優しさを見せることも多いのだ。
そこへトマが合流した。
ティムはアクマに破壊され粉々になっている。
しかし、ティムは特別なゴーレムであり粉々になっても再生できる。
ナマエがティムに声を掛けるとトマの手に乗っていた破片が浮き、ひと纏まりになって元の形に戻る。
『ティム、見せて』
ティムは、アレンとアクマが戦った時の状況を空間に映し出した。
アクマはアレンに化け、能力もコピーしている。
神「鏡のようだ・・・」
しかし、アクマが化けた姿は左右が反対になると気づく。
アレンのイノセンスである腕、顔のペンタクルの痣が反対になっていたのだ。
トマ「もしウォーカー殿が生きていても、現れた時本物かわからないです」
『大丈夫だよ。本物のアレンは、イノセンスは左腕、顔の痣も左側。反対だったら偽物ってこと』
神「そういうことだ」
神田はトマとアクマについての話を続けている。
『・・・?』
ナマエは何かが動く気配を感じ、そっと振り返ると少女とグゾルがその場から離れようと歩き始めていた。
『(1人でいいかな・・・)』
ナマエは神田に見つからないようコッソリ2人の後を追った。