第15話
夢小説設定
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ーーー
ブック「ナマエ嬢、少し良いか?」
『え、うん』
船が落ち着くと、ブックマンに呼ばれた。
ブックマンについて行き誰もいない部屋に入った。
『ラビ・・・』
中には既にラビもいた。
きっと記録に関する何かを聞かれるのだろう。
ブック「肩の力を抜いてくれて構わない。
少々聞きたいことがある」
『天使の力のこと?』
ブックマンは静かに頷く。
イノセンスに干渉する力とは何なのかと。
ナマエもあまり分かってはいないが、今まで行ったことのある“羽根によるイノセンスの治癒”や“イノセンスへの語りかけ”はできるようだと話した。
『でも、イノセンスに語りかけても反応しないことも多いよ。今回の件は稀だね』
いつでもイノセンスに何かを願ったら叶えてくれるわけではない。
無条件で叶えてくれるのなら、スーマンは咎落ちにならずに済んだかもしれないし、もっと戦争に有利になるようなことができるかもしれない。
『イノセンスとの相性とか、適合者との関係、その時の状況とかが関係してるのかもね』
しかし、それで気になるのは“イノセンスに意思があるのか”ということだった。
イノセンスが自分の意思でナマエの話を聞き入れようとしているのか、はたまたナマエが操っているのか。
『クロス元帥は何か知ってるかな』
母と仲の良かったクロスなら何か聞いているかもしれない。会ったら聞いてみようという話になった。
『あとさ、リナリーのあんなすごい現象の後だから言うタイミング逃してたんだけど、私も“光の指輪”に助けられたことあるんだよね』
「「!?」」
ブックマンとラビはイノセンスが主を助けるケースがまだあったことに目を丸くする。
ナマエは、ノアに連れて行かれそうになった時の話を2人にした。
ラビ「あん時か。てか攫われそうだったんさ!?」
『ごめん、言ってなかった?』
ラビ「聞いてねぇ」
ブックマンは何やら考え込んでいた。
ナマエの母もエクソシストだったが、親族だからとイノセンスに適合するのはかなり稀である。
しかも同じイノセンスに、となると実例はない。
やはり特別なイノセンスなのだろうか。
ブック「(“終焉の鍵”となる存在・・・か。戦争の肝になってくるのは確かだな)
ありがとうナマエ嬢。また何かあったら教えてくれ」
『うん。ブックマンとラビには隠し事するつもりないから、すぐ言うよ』
リナリーの所に行ってくると言ってタタッと走って行ったナマエを2人は見つめていた。
ラビ「“イノセンスには”守られてる・・・ね」
ブック「余計なことは考えるな」
ナマエを悲痛そうな目で見ていたラビに、ブックマンは感情移入するなと話す。
ーーーー
「ちょだっ、だ、だ、だ、だぁあーーーー!!」
現在、船は改造アクマに押されながら爆速で海上を進んでいる。アクマとの交戦で停滞した分進まなければならない。
「ちょちょちょちょちょちょーーーーー!!!」
ガチャ
ラビ「おぉーぅ、速っえーさー!すっげぇなアクマはっ!」
ラビが船長室の窓を開けて外を眺めると、すごい速さで船が進んでいるのが見える。
下を見るとちょうど船を押しているアクマが見えた。
ラビ「でもこんなスッ飛ばして体力持つんか、“ちょめ助”?」
ラビは、下で必死に走っている改造アクマを“ちょめ助”と呼び、話しかけていた。
改造アクマは、自分の名前が“ちょめ助”になったことに驚いていたが、「でもカワイイ」と言って嬉しそうにしていた。
ちょめ助「時間が無いっちょ!少しでも江戸に近づかなっちょ!!」
ラビ「時間て・・・、お前何か慌ててんさ?」
ちょめ助「・・・・オイラの都合だっちょ!!
ちょちょちょーーー!!!」
ラビとちょめ助が話している間、船長室ではミランダとリナリーがソファに座っていた。
ミランダは少し前から汗をかき、辛そうにしており、リナリーに支えられている。
『ミランダ、新しいタオル持ってきたよ』
ミラ「ありがとう・・・・」
ナマエはミランダの額に濡れタオルを乗せる。
ミランダはふぅ、と深く息を吐いた。
リナ「こっちも早く江戸に着けたほうが助かるよね」
ナマエも頷いた。
ミランダの体力が限界を迎え始めていたからだ。
先程の戦闘で、船や船員、エクソシストらが負った傷が全てミランダのイノセンスに流れ込んでいるのだ。
イノセンス自体がダメージを負っているわけではないためナマエの力で癒すことはできない。
ラビ「大丈夫か、ミランダ?ごめんな、ちゃんと守れんくて」
ミラ「いいえ・・・ごめんなさい・・・私・・・江戸までもたないと思う・・・」
ラビ「気にすんなさ」
ラビはミランダの頭に手を乗せながら安心させるように話す。
体力を使い果たして動けなくなるかもしれない、発動を止めなければならない。
ミランダは後者の方に心を痛めていたようだ。
ミランダが発動を止めた瞬間、アクマの弾丸を浴びてしまった人たちは時間が戻り塵となってしまう。
それが耐えられなくて発動を止めたくないのだ。
エクソシストとなり初めて感じる責任と人の死。
その重圧と罪悪感に押しつぶされそうになっている。
『ミランダ、私たちみんなで背負うの』
リナ「そうだよ、エクソシストはあなただけじゃない。
みんな一緒だからね私たちは・・・一緒に踏む道だからね」
ラビ「・・・・・」
一緒に痛みを背負おうとする3人を見てラビは自分との間に深く大きな溝があることを辛く思った。
自分は一緒に踏まない道。
一歩ずれた道を歩き続け、隣の道が無くなったら他の戦地へ向かうだけ。
ナマエもそれに気づいていたが、今はかける言葉が見つからずミランダの背中を擦り続けた。