第1話
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ーーーーーー
翌日
神田「・・・・・・」
まだ日の出前。
教団の外にある森、そこに神田は座り精神統一をしていた。
ヒラッと葉っぱが落ちると
スパッ
神田は動き出し、素早い動きで葉っぱを切り刻む。
しかも目には布を巻いて目隠しの状態でだ。
神「ふぅ」
神田が息を吐いた瞬間。
キラッ
ヒュオッ
神「!?」
ギィイン!
神田に向かって光り輝く矢が飛んできた。
神田はそれを刀で弾き返す。
神「ナマエか」
『あー、残念。ビックリさせようと思ったのに』
神田が目隠しを取りながら矢を撃ってきた張本人であろう人物に話しかける。
するとフワッと木から木に跳び移りながらナマエが目の前に現れた。
『相変わらず早起きだね。私も久しぶりに早起きしたから鍛錬しよっかな。手合わせお願いできる?』
ナマエがそう言うと、神田は近くに置いてあった竹刀を投げて渡す。同意したということなのだろう。
神田も竹刀を手に取り、ナマエと向き合った。
20分後
『ふう・・・やっぱりユウは強いなぁ』
神「純粋な刀と格闘の立ち回りなら負けねぇ自信がある」
鍛錬を終え、建物に向かいながら話をしていた。
何度ナマエが立ち向かっても全ていなされ後ろを取られたり竹刀を弾かれたりして完敗だった。
『ねぇユウ、朝ご飯一緒に食べよ。シャワー浴びたら集合ね』
神「ああ」
そんな話をしているうちに教団内に着いた。
それぞれの部屋に戻り、一度シャワーを浴びて部屋を出ると神田が待っていた。
『ごめん、お待たせ。行こう』
2人で食堂へ向かう。
朝早い時間だが、食堂は朝も夜も関係なく賑わっている。
ジェリー「おはようお2人さん♪」
『おはようジェリーさん。チーズトーストとコーンスープください』
ジェリー「オッケーよん、神田はいつものね」
料理を頼むと、料理が出来上がるまでの間席に座って待つことにした。
『今日は任務入ってないの?』
神「今のところはな」
話をしていると神田が頼んだ蕎麦が出来上がったようでジェリーに呼ばれていた。
蕎麦が入った容器を乗せたお盆を運んでくる神田。
それにナマエは見惚れている。
神「ンだよ」
『お盆持ってても格好いいって良いね』
神「!?・・・チッ、知るかよ」
『あ、舌打ちした』
神田は一瞬目を見開くとすぐにいつものポーカーフェイスになり、お盆をテーブルに置く。
『食べてて良いよ』
自分の料理もきっとすぐ完成するから、と先に食べているよう促す。神田は了承し、蕎麦を啜り始めた。
すると、後ろの席に数人の探索部隊が座った。
任務帰りで、仲間を亡くしたのか沈んだ雰囲気が漂っている。
『(食堂でその雰囲気はやめてほしいなぁ)』
親しい人が亡くなったのであれば、その悲しみはわかる。しかしここは食堂。これから任務に行く人や科学班の人など沢山の人がいる。
食堂を癒やしの場にしている人も少なくない。その時に追悼されては周りの気持ちも落ちてしまう。
ジェリー「ナマエ〜、お待たせ!出来たわよ」
『今行く!』
色々考えているうちに料理ができたようで、神田に声をかけてから受け取りに行った。
アレ「あれ、ナマエ?」
『あ、アレン、おはよう』
カウンターにはアレンがいて、注文していたようだった。
頼んだ料理は何種類も。アレンはかなり沢山食べる。ジェリーらは驚きながらもアレンが注文したものを作り始めていた。
『お先に』
アレ「はい」
チーズトーストとコーンスープが乗ったトレイを持つと、アレンに挨拶をして神田のもとへ戻ろうとした。
すると
「何だとコラァ!!もういっぺん言ってみやがれ、ああっ!!?」
食堂内に怒号が響いた。
声の方を見ると、先程落ち込んでいた探索部隊の人が神田に向かって大声を上げていた。
『何してんの・・・』
呆れたように呟くと足早に神田の方へ向かう。
神「メシ食ってる時に後ろでメソメソ死んだ奴の追悼されちゃ味がマズくなんだよ」
探「テメェ・・・俺たち探索部隊はお前らエクソシストの下で命懸けでサポートしてやってるのに・・・それを・・・
メシがマズくなるだとー!!」
探索部隊の男は神田に向かって拳を振り下ろす。
しかし、その拳を神田は易易と避け、男の首を締め付ける。
『ちょっと、ユウ。やめなよ』
到着したナマエは、神田を宥めるように話す。
しかし神田は聞き入れようとせず、首を締めたまま話し続けた。
神「“サポートしてやってる”だ?
違げーだろ、サポートしかできねぇんだろ。お前らはイノセンスに選ばれなかったハズレ者だ。
死ぬのが嫌なら出てけよ。お前ひとり分の命くらいいくらでも代わりはいる」
『ユウ、もう・・・』
そろそろ危ないと神田の手を押さえようとすると、横から手が伸びてきて神田の腕を掴む。
アレ「ストップ」
その手の主はアレンだった。
アレンはそういう言い方は無いと思う、と神田に伝える。
神「放せよモヤシ」
アレ「(モヤっ・・・!?)アレンです」
神「はっ、1ヶ月でくたばらなかったら覚えてやるよ。ここじゃパタパタ死んでく奴が多いからな、こいつらみたいに」
探索部隊の男を見下しバカにするように話す神田の腕をギリリと握りしめた。
アレ「だからそういう言い方は無いでしょ」
神「・・・・・早死にするぜお前。キライなタイプだ」
アレ「そりゃどうも」
『えー・・・なんでそうなっちゃうの・・・』
ナマエは、睨み合う2人をため息をつきながら見ていた。
「あ!いたいた!ナマエ!神田!アレン!」
炎を上げながら依然睨み合う2人は、自分たちを呼ぶ科学班のリーバーの声に反応し炎を収めた。
リー「10分でメシ食って司令室に来てくれ。任務だ」
『はーい』
アレンは10分で頼んだものを食べ終えるべく、ナマエと神田から離れていった。
ナマエも急いで食べ進めていく。神田は頬杖をつきながらナマエの様子を見たりお茶を飲んだりして待っていた。
『ぷはー、お待たせっ』
トーストとスープを食べ終え水を飲んでごちそうさまをする。リーバーに呼ばれた時刻からまだ5分程しか経っていなかった。
神「じゃあコムイの所行くか」
『うん』
チラッとアレンの様子を見ると、山のようにあった料理がほぼなくなっていた。
アレンもきっと時間に間に合うだろう。
また喧嘩になっても嫌なので、先に行って待っていることにした。
第1話 終