第8話
夢小説設定
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数日後、とある旅館。
本日の移動を終え、休息を取ることにした2人。
窓辺に座っているクロスにナマエは枕を抱きしめながら近づく。
『元帥元帥』
クロス「何だ?」
ナマエは今までに教団関係者に何度か会ったことがあったが、全員クロスを“元帥”と呼んでいた。
そのこともあり、ナマエももう“クロスさん”ではなく“元帥”と呼ぶようにした。
始めは教団嫌いのクロスは元の呼び方にしろと言っていたが、ナマエが頑なに元帥と呼ぶので諦めたようだ。
『そういえば、私の本当のお母さんって天使?だったわけでしょ?』
クロス「ああ」
『じゃあさ・・・・私は半分天使ってこと?』
クロス「そうだ」
即答するクロス。
ナマエはクロスはどこまで自分のことを知っているのかと怖くなる時がある。
何故知っているのか聞くといつも、父母に言われたとだけ返し他ははぐらかしている。
『何か特別なことはできたの?』
クロス「羽根を出して色々してたな。治癒に飛行、戦闘にも使ってたと思うぜ」
『すごい・・・私も、できるのかな』
クロス「それは俺にもわからん」
ただ、天使だということは上層部や一部のエクソシスト以外には秘密にしていたためイノセンスの力だと誤魔化していたと話す。
『羽根かぁ・・・』
自分にもあるのかなぁと頭の中で天使の羽根を想像すると
クロス「!?」
いきなりクロスが目を見開いて自分を見てきたので驚くナマエ。
背中に暖かい感覚が現れたため、まさかと思い自分の背を見る。
すると白いふわふわしたものが見える。
『羽根だ・・・でも、こっちだけ?』
羽根は片方のみだった。
その後どれだけ頑張っても両翼が出てくることは無かった。
クロス「天使と人間の子だからか?」
『・・・・変ってこと?』
自分は周りと違うとわかり不安そうに見るナマエに、クロスはクククッと笑う。
クロス「エクソシストはそんな奴らの集まりだ。気にすることはねぇ」
『うん・・・』
ナマエは、そういえば前の話が途中だったと、自分の父母はどうなったのだと聞く。
クロス「あー・・・アクマに襲われたんだ」
『アクマに・・・』
本部の科学班であった父ソウヤは、上からの指示で他の支部にヘルプに行くことになり、エクソシストである母フィオラは護衛としてついて行くよう任務を言い渡されていた。
2人はナマエを連れて行くわけにいかないと本部に任せ出発した。
クロス「そしてその移動中、アクマに襲われた」
『本部・・・って今から行くとこ?じゃあ何で私あんなとこにいたの?』
父母の死と自分があんなアクマに囲まれながら生きることになったことと関係があるのかと問う。
クロス「俺はその場にいなかったから後から聞いた話なんだが、フィオラたちが襲われたと同時くらいにナマエが消えたと言っていたな」
『私が、消えた?』
クロス「教団の上の奴らは、フィオラが死んだから娘であるナマエも消えたのではないかと推測した。
まぁ、母が天使だから娘にも天使の特別な血が流れていて、あり得なくはないということで片付けられたわけだ。
下っ端の奴らにはフィオラのイノセンスの力で消えたと言っていたようだがな」
しかし、クロスは事前に聞いていた“自分たちに何かあったらナマエを守ってくれ”という父母の言葉を思い出し、母が亡くなったから娘も消滅、などあり得ないと考えた。
クロス「だから、お前を探し続けた。父母を信じてな」
5年間、様々な場所を回ったと話す。
そして日本に辿り着き、ナマエを見つけたと。
何故かアクマに育てられており、楽しそうに暮らしてはいるものの、やはりそれは父母の願ったナマエの幸せではないだろうとアクマの父母や町民を破壊したと話す。
クロス「ナマエ、お前は教団に行ったらフィオラの娘だと直ぐバレるだろう」
『ダメなの?』
クロス「・・・わからん。しかし、用心に越したことはない。教団に少し滞在したら俺の弟子となり任務に向かう。いいな?」
有無を言わせないクロスの雰囲気に、頷くしか無い。
クロス「しかし、こんなに難しい話をしているが、理解できているか?」
ナマエは何となく分かる、と答える。
難しい言葉もある、知らないこともある、しかしなんとなくであれば自分が置かれている状況ややらなければならないことがわかった。
クロス「イノセンスか、血か・・・」
科学者の血も引いているから頭が良いのだろうな、とナマエの頭を撫でながら話すクロス。
クロス「そんなとこだ。
まぁ、なんだ。友人にお前を頼まれたからにはしっかり守ってやるから安心しろ」
ナマエはまっすぐ自分を見つめるクロスを信頼し始めていた。
ありがとう、とお礼を述べ抱き締めていた枕を持って布団に入っていった。