第6話
夢小説設定
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ーーー
30分後、馬車に乗り移動を始めたナマエたち。
並び的には、ラビ、アレン、リナリーが並んでおり、その前にブックマン、コムイ、ナマエが座っている。
アレンとラビは、先程病室に突っ込んできた件でまだ怒られており、ブックマンによって正座させられていた。
コムイ「それじゃあ任務について話すよ」
『集中して、2人とも』
ラビ「へ、へい・・・」
ラビもアレンも足が痺れており辛そうにしていた。
コムイ「先日、元帥の1人が殺されました」
『え・・・』
コムイの言葉に、目を見開く。
コムイ「殺されたのはケビン・イエーガー元帥。6人の元帥の中で最も高齢ながら常に第一線で戦っておられた人だった」
リナリーも昔からお世話になっていたため、驚いている。
イエーガー元帥がベルギーで発見された時、教会の十字架に裏向きに吊るされ、背中に“神狩り”と彫られていたとのことだった。
『酷い・・・』
アレ「神狩り?」
神狩りとはイノセンスを破壊するということだろう。
イエーガー元帥は適合者を探すために8個のイノセンスを所持しており、自身のイノセンスも合わせると9個。
それが奪われたのだ。
コムイ「瀕死の重傷を負い十字架に吊るされてもなおかろうじて生きていた元帥は、息を引き取るまでずっと歌を歌っていた」
《せんねんこうは さがしてる
だいじなハート さがしてる
わたしはハズレ つぎはダレ》
ラビ「センネンコー?」
コムイ「千年伯爵の愛称みたいだよ」
先日ノアが千年伯爵をそう呼んでいたと補足した。
アレンは「大事なハート」というフレーズが気になったようで、ハートとは何か質問する。
コムイはハートについて説明する。
109個あるイノセンスのうち、「心臓」とよばれる核となるものが1つある。
そのハートが全てのイノセンスの力の根源であり、逆にイノセンスを無に帰すこともできるものだと。
コムイ「伯爵が狙ってるのはそれだ!」
アレ「そのイノセンスはどこに?」
コムイ「わかんない」
ハートがどんな見た目をしているのか、既に適合者がいるのかなど、全くわからないと話すコムイ。
しかし、元帥が犠牲者となったということは、力のあるエクソシストにハートの可能性があるとみたのかもしれないと推測していた。
『現に私の所にもたくさんのアクマが送られてたしね』
アレ「え、大丈夫でした!?」
『うん、余裕』
ラビ「まぁ、そんなすげぇイノセンスに適合者がいたら元帥くらい強いかもな」
『でもアクマだけだったから良かったけど、ノアも一緒だったらどうなってたかわからないかも』
コムイは静かに頷き、エクソシストを4つに分けて4人の元帥の護衛をするのがナマエたちの任務だと話した。
コムイ「君たちはクロス元帥の元へ!」
リナ「元帥が狙われてるってことはナマエも護衛しながらってことよね?」
コムイ「そうだね。
で、さっきイエーガー元帥が十字架に吊るされてるって言ってたけど、その時に服にトランプのようなカードが貼り付けられていたんだ。そのカードにはメッセージが書いてあった」
《楽園から逃げた天使の子 帰っておいで》
『!!??』
ナマエはその言葉を聞き、肩を震わせる。
リナ「何のこと?」
コムイ「・・・・」
リナリーとアレンは何のことか分からずコムイを見る。
コムイは横に座っているナマエをチラッと見ると、ナマエが口を開いた。
『天使の子は、多分、私、だよ』
腕で自分の身体を抱き締め、震えを止めようとしながら話すナマエ。
しかし、震えは止まらず吃ってしまった。
コムイ「僕もブックマンもさっき病院で話したけど、この“楽園から逃げた天使の子”がナマエだと確信してる」
ラビ「帰っておいで・・・って、千年伯爵が言ってんだろうな」
ラビもブックマンの後継者としてナマエのことを記録していたため直ぐに理解した。
アレ「どういうことですか?
ナマエは片方翼が出ますけど、イノセンスがさっきの“ハート”みたいに“天使”って呼ばれてるとか?
でも“帰っておいで”がわかりませんね」
『ゴメンね、アレンにも、リナリーにも長く一緒にいたのに内緒にしてたことがあるんだ・・・』
ナマエは何度か深呼吸をする。
そして意を決したように前を向いて話し始めた。
『私ね、天使と人間の間に生まれたの。
そして、1歳から6歳頃までアクマに育てられてた』
リナ・アレ「!?」
『訳分かんないよね。じゃあ、昔話するよ。クロス元帥から聞いた話が殆どだけど』
ーーーー
その頃、ティエドール元帥の護衛に向かっていた神田、マリ、デイシャの3人もアクマと戦っていた。
神田によって破壊されかけているアクマが叫び出す。
「げへへへへへへ!無理だ無理だ!!
元帥どもは助からねぇ!!
それに苗字ナマエも見つかった!!天使の子は鍵だ!
伯爵様が飼っていたものだ!!
お前らがこうしてオレを壊しているうちにも・・・」
ドッ
神田はアクマの話の途中でアクマを破壊した。
神「チッ、うるせぇ」
マリ「行くぞ、神田」
マリはアクマが消滅するところをじっと見ていた神田に声をかけ、ティエドールと合流すべく先を急ぐことにした。
マリ「神田、イライラしているのか?」
マリは目が見えない代わりに耳がとても良く、気配にも敏感だ。神田が苛立っていることに気づき声をかけた。
神「してねぇよ」
デイ「ナマエが狙われてるから焦ってるんじゃん?」
神「・・・チッ」
図星のため、舌打ちしかできずさらに苛立つ神田。
マリ「まぁ、ナマエは強いから大丈夫だろう。クロス班らしいしな」
神「(死んだり奴等の手に堕ちたりしたら許さねぇからな、ナマエ・・・)」