最終話
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校舎内に入ると、どこからか言い争うような声がする。
この怒鳴り声は真希だ。
『どうしたの?』
真希「おう、名前、今コイツをしばいてたトコだ」
その部屋には新宿決戦で生き残った呪術師たちが集まっていた。
そして真ん中には、正座をさせられ冷や汗をダラダラ流している乙骨。
額には縫い目がある。
『なぜ?』
乙骨がもっとうまく立ち回っていればもっと被害を抑えられたのではないかという話をしていた。
一同それぞれ自分の反省点を述べていく。
みんな真面目だと思いながら、一言呟く。
『色々思うところもあるけど、結果論だよ。全てにおいてどうなるかわからなかった』
今は生きている人間で今後のことを考えるべきだと。
真希「・・・そうだな」
憂「ありがとう名前ちゃん!」
棘「しゃけ」
パンダ「良かったな憂太、助けてくれる人がいて」
『・・・・・』
憂「名前ちゃん?」
突然ボーっとし始めた名前を不思議に思う乙骨。
名前は、五条の手紙にあった“自分を大切にしてくれる人”のことを考えていた。
ここにいる高専の仲間、そして五条家の人々。
『みんなで生きようね』
名前のその言葉に、一同は笑顔で返事していた。
ーーーーー
五条家の当主は、遠い親戚でもあり五条自身も信頼を置いていた乙骨が代理を務めることになった。
乙骨は名前が良いのではと言ったが、自分は拾ってもらった身だと頑なに断っていたのだ。
そして新宿決戦から約半年
呪術高専はほぼ機能を取り戻し、学生たちは学業や任務に勤しんでいた。
憂「お疲れさま、名前ちゃん」
『うん、憂太くんも』
3年生となった乙骨と名前もまた任務を終え、高専に帰ってきたところだった。
ふと、乙骨が校舎へ向かうまでの道の途中で止まる。
憂「名前ちゃん、話があるんだけど、良いかな?」
『ん、なに?』
クルッとロボットのようになりながら、乙骨は名前の方を向く。その動きに名前が吹き出すと乙骨は顔を赤らめていた。
憂「僕、名前ちゃんが好きです」
『!』
突然の告白に目を丸くする名前。
呪術師は突然の告白が好きなのだろうか。それとも五条をリスペクトしているのか、それが正解だと思ったのか。いや、あの時乙骨はドン引きしていたはず。
あ、あの時は“手元に置いておきたい”と言ったことに対して引いていたんだっけ。
『違う違う』
憂「?(・・・可愛い)」
乙骨は首をブンブン横に振る名前を不思議そうに、また、小動物でも見るような目で見ていた。
突然告白され、逆に冷静に色々分析してしまったが、まずは返事をしなければと思っていた名前。
しかし、頭の整理が追いつかない。また後日にするのも申し訳ない。少しずつでも自分の気持ちを伝えよう。
でも、待って。
なんて言えば良いんだ。私の気持ち。
私はどうしたい?
乙骨のことは好きだが、それは友だちとしてであって。
『私、は・・・・』
憂「名前ちゃんがずっと五条先生のことを想ってるのは知ってる。でも・・・僕もこの気持ちを伝えたかった」