第45話
夢小説設定
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傑「や」
悟「うっわ」
空港の待合室には、夏油傑がいて、五条に挨拶していた。
姿は高専時代のもの。
悟「ざけんな、最悪だよ」
傑「失礼だな、人の顔を見るなり」
プリプリ怒る五条を見て口を尖らせる夏油。
悟「生徒に言っちまったじゃねーか、死ぬ時は独りだって。頼むから俺の妄想であってくれよ」
傑「いいじゃないか、どっちだって」
よくねぇよ、と頭をガシガシ掻く。
夏油に呪いの王はどうだったか聞かれると、マジで強かったと話す。
そして、全力を出せなかった宿儺に申し訳なく思っていると。
悟「孤高の侘しさは誰よりも共感できるつもりだ。
みんな大好きさ、寂しくはなかった。でもどこかで人としてというより、生き物としての線引きがあったのかな」
夏油は静かに五条の話を待った。
悟「花を咲かせることも愛でることもできる。でも花に“自分をわかってほしい”なんて思わないだろ。
名前は心の底から愛していたし、唯一愛する人になら理解してもらいたいと思ってたのも宿儺と一緒だったけどね。」
だから宿儺には自分の全ても伝えたかった、伝わってほしかったと話す。
悟「・・・・楽しかったな。宿儺は僕に全てをぶつけることができなかった。そこを申し訳なく思うよ」
傑「・・・妬けるねぇ。でも君が満足したならそれで良かったよ。名前にも“楽しんで”って言われたんだろ?」
悟「・・・満足ね。背中を叩いた中にお前がいて、お前と名前が楽しく話しながら見送ってくれたら満足だったかもな」
名前とキスもしたし、愛してるとも伝えたし、と指を折りながら話していた。
そんな五条を見て涙ぐみながら「ははっ」と笑う夏油だった。
悟「僕を殺すのが僕より強いやつで良かったよ。ま、一番は名前と老衰まで、が良かったけどね」
七「どこの武将ですか」
後ろから聞き覚えのある声がする。チラッと見ると七海と灰原が反対側の椅子に座っている。
七「到底現代人とは思えない思考だ、気色悪い」
悟「あぁ?」
だからこそ自分より長生きできたという七海に、灰原が「誤差の範囲だ」と答えた。
七「昔夏油さんに言ったんですよ。もう五条さん1人で良くないですかって。
あなたは呪術を生きるため、何かを守るために揮うのではなく、ただひたすら自分を満足させるために行使していた変態でしたから」
事実を他人に言われるとタジタジになってしまう五条。
悟「名前のためには使ってましたー」
傑「ククッ」
七「まぁ、あなたらしい最期でしたよ。肯定はしませんが同情はします。
大切な婚約者を残してしまったのですからね」
悟「うるせー。オマエはどうだったんだよ?」
五条は七海の最期を聞く。
七海は灰原に虎杖のいる方を指差され、虎杖に後を託して亡くなった事を話した。
七「以前冥さんにおすすめの移住先を聞いたときに言われたんです。
“新しい自分になりたいなら北へ”
“昔の自分に戻りたいなら南へ行きなさい”
私は迷わず南国を選んだ」
後ろ向きな自分が未来に賭けることができて、悪くない最期だったと話す。
悟「そっか・・・」
全員が楽しそうにここで話していることに嬉しさを覚える五条。
ここにいる全員が死に際に魂が南に向かったからこそここに集まっているのだろう。
悟「学長ー!!呪術師に悔いのない死なんてないんじゃなかったんですかぁ!!?」
近くには夜蛾、天内理子、黒井の姿もある。
全員がこの空間で楽しく過ごしている。
悟「あ、待てよ!?悔いは無いけど完遂してないことあるじゃねーか!」
傑「なんだい?」
悟「ほら、名前の母さんからの手紙でさ、
“名前が独りにならないよう、幸せに笑顔いっぱいで過ごせるよう、近くで見守って“
ってあっただろ。遠いとこに来ちまったよ」
傑「ははっ、相変わらず過保護だねぇ。大丈夫だと思うよ?
だって名前は今独りかい?」
悟「・・・いや、仲間がいる」
傑「うん、これから笑顔に、幸せにしていくのは“名前を救った人”じゃなくても良いと思う。
悟の遺志を継いだ名前の仲間たちだって名前を幸せにしてくれるさ」
悟「そうだ、そうだよな。」
自分が大切にしてきた名前と聡い仲間たち。
彼らならきっと大丈夫だ。
悟「名前も、こっちに来てくれっかな」
傑「ふふっ、どうだろうね。やっぱり来てほしいのかい?」
悟「来てほしいけど、うーん、複雑だ。
名前には未来もあるからな。僕の死を乗り越えて名前の生きたいように生きて、行きたい方に行ってほしい」
傑「他の誰かと結婚するかもしれないしね」
悟「うがー!!認めねぇ!認めたくねぇ!
でも、多分、まぁ、大丈夫だろう、それは。
うん、大丈夫な、はずだ」
自分ではない誰かと結ばれる名前を想像したくないと頭をガシガシ掻きながら、叫ぶ。
しかし、自分が遺してきたものを思い、吃りながらも現実と向き合った。
悟「まぁ、何十年後かにここに来たときには温かく迎え入れてやらねぇとな」
傑「そうだね、その時には硝子もいるかな」
悟「あいつはどっちだろうなー。
ワンチャン北に行くか?」
七「“クズ共と一緒はイヤだ”とか言いそうじゃないですか?」
灰「あ!それわかる!家入さんはよく五条さんと夏油さんをクズ呼ばわりしてましたもんね!」
傑「・・・先輩に向かって良い度胸だね」
ワイワイ話し始める仲間を一瞥すると空港の窓から見える空を見、遺してしまった愛しい少女を想う。
悟「名前、生きろよ」