第35話
夢小説設定
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高専に着いたのは明け方だった。
地下へ通じる扉を開け、中に入っていく。
地下には九十九と真希がおり、九十九は手をヒラヒラさせながら、真希は「久しぶり・・・って訳でもねぇか 」と挨拶をする。
『由基さん・・・』
名前もヒラヒラと手を振る。
しかし、真希のことが気がかりで、申し訳ないと思いつつも真希の方へ向かう。
憂「真希さん!!」
『大丈夫だった、真希?』
真希「応、問題ねぇ」
真希は渋谷事変で大火傷を負い、右目にも包帯を巻いていた。
反転術式で治療してもらっても残る痛々しい傷跡に顔をしかめた。
由「火傷は仕方ないさ。反転術式でも跡は残る」
九十九は、真希のフィジカルギフテッドを褒めていた。
最後の最後で生死を分けたのは肉体の強度だったと。
真希「恵、天元様の結界の話は」
伏黒が話そうとすると脹相が伏黒の肩を叩き、自分が説明すると言っていた。
薨星宮に繋がる扉は、シャッフルされ続ける1000の扉のうちの1つしかない。
しかしその扉から薨星宮までの道には、呪胎九相図の弟たちが眠る“忌庫”があり、兄である自分なら気配でどこかわかると。
由「good!」
真希「それは良いとして
・・・・こいつは誰だ?」
真希は脹相を見ながら話す。
乙骨と伏黒も説明できず沈黙する。
悠「とりあえず俺の・・・・兄貴ってことで」
虎杖が兄と言ったことに感動したようで、嬉しそうに虎杖の名前を呼んでいた。
『・・・・・』
名前は自分が笑えているか心配だった。
十数年前の、しかも自分が幼少の時の出来事にも関わらず鮮明に覚えている。
息がしにくくなり、呼吸が浅くなっていく。
全ての事情を知っている九十九が名前の様子に気づき一緒に行こうと言ってくれた。
扉までは脹相が先陣をきってくれたため、一番後ろを歩く名前と九十九。
由「まだあの時の記憶はなくならない?」
『はい・・・まだ夢に出ることも・・・』
九十九は「そう・・・」と小さく返事をし、名前の話を待った。
『自分の無力さが嫌になります』
由「あの時はまだ4歳とか5歳だろう?仕方ないさ」
周りはみんなそう言う。仕方がなかったと。
しかし当事者はそんなこと思ったことがなかった。
自分だけでなく五条、夏油もそうだろう。
自分たちがもっと強ければ、考えが甘くなければ、とそう思っていただろう。
『そう思えたらこんなに悩みませんよ』
由「・・・そうだね」
九十九は、悩みがその時の記憶のことだけでなく、その事件が発端となった様々な物事全てに対して言っていることがわかり、何も言えなくなった。
そんな話をしていると、脹相が扉を見つけた。
脹「間違いない、この先に弟たちが眠っている」
そう言って虎杖と脹相が扉を開けると、そこはとても高い場所で、下には木の幹がひしめき合っていた。
ここからは九十九が先導することになった。
名前とも手を繋ぎ、先に進んでいく。
この先にある昇降機を目指して。
ゴウンゴウン・・・
昇降機に乗り、下へ向かっていく一同。
名前の心は限界を迎え始め、九十九の服をぎゅっと掴んで目を固く瞑っている。
憂「名前ちゃん・・・?」
乙骨が呼んでも聞こえないのか、依然九十九にすがっている。
シャアッ・・・
昇降機が目的の場所に着くと、扉が開く。
昇降機を降りるとすぐに虎杖は床の血痕に気づいた。
それは昔、天内理子の付き人である黒井が禪院甚爾に殺された時の痕だった。
悠「血痕・・・?何かあったのかな」
『っ・・・(黒井さん・・・理子ちゃん・・・)』
由「12年も前の話さ。今思えば、全ての歪みはあの時始まったのかもしれない」
震える名前の肩をぎゅっと抱きながら話す九十九に、乙骨と真希は頭に“?”を浮かべる。
由「さぁ、みんな、本殿はこの先だよ」
本殿に繋がるトンネルを抜ける。
そこには大きな建物があるはずだった。
しかし、あったのは真っ白な空間。
由「クソッ」
悠「なんもねぇ」
恵「これが本殿?」
由「いや、私たちを拒絶しているのさ」
天元は元々現に干渉しないが、六眼が封印された今なら接触できると踏んでいたようだ。
しかし、全員、もしくはこの中の誰かが拒絶され、本殿への道が閉ざされてしまっていた。
伏黒は焦った表情を見せる。
ここに来れば何か情報が手に入ると思っていたが、それができず振り出しに戻ってしまった。
憂「戻ろうか、津美紀さんには時間がない」
このままこの何もない空間にいても変わらないと思った乙骨が帰ろうと声をかけた時
「帰るのか?」
1つの声が響き、全員声のする方を一斉に振り返る。
「初めまして、
苗字の四神を継ぐ子
禪院の子
道真の血
呪胎九相図
そして、宿儺の器」
そこには、人のような形をしているが目は4つ、頭部は円柱のような形で耳もない者、天元がいた。