第26話
夢小説設定
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『悠仁くん、このまま先まで行こう』
低級呪霊を祓いながら集落の中心地へ向かっていく。
もうすぐ名前が過ごした家が見える。
『ここが私の家だった場所』
悠「広・・・いけど、やっぱボロボロっすね」
名前の家があった場所に向かうと、呪霊がたくさん歩き回っていた。
《・・・い》
《・・・・・しい》
『何か言ってる』
呪霊が何か言葉のようなものを発しているのに気づき、耳を傾ける。
《ほしい・・・》
《名前・・・・・》
『!?』
聞き取れた瞬間鳥肌が立った。
自分の名前を呼ばれたのだ、“欲しい”と。
その時、大量の呪霊が一斉に名前の方を見る。
《名前》
《名前、名前!》
『っ・・・玄武!』
名前は玄武の光を飛ばして次々に祓っていく。
虎杖は大丈夫だろうかとそちらを見ると、
《名前じゃない》
《じゃない》
《いらない、いらない》
悠「うわぁっ!」
『悠仁くん!』
虎杖の周りには口をグパッと大きく開けた呪霊が前後左右にいた。前の呪霊を倒すが、その奥からまた呪霊が襲いかかっていた。
玄武のバリアを虎杖に張る。
その時、疎かになった自分の脚に呪霊が触れる。
その瞬間
トプン
『!!
・・・ごめん、悠仁くん。上の呪霊頼んだ』
悠「え!?先輩!!」
名前は呪霊に触れられた部分から身体が沈んでいく。虎杖に声をかけた瞬間、全てが飲み込まれた。
『・・・・ここ、は・・・』
飲み込まれた先は・・・
「おかえり、名前」
『・・・母様・・・?』
崩壊していない、名前が住んでいた頃の家。
そして周りを見ると集落があった。
木々も生い茂り、家も人が住んでいる気配がしそうなくらい手入れがされている。
そして、前を向くと生前の母と父、兄が微笑んでこちらを見ている。
『領域、か。また相性最悪な・・・』
きっとここは敵の領域の中。領域展開を使えない名前には敵を倒すしか打破する術がなかった。
しかし、敵の姿は見えない。
目の前にいる家族は、気配からして術者ではなく、術式によって作り上げられたものだ。
母「どうしたの、名前。こっちおいで?」
『っ・・・勝手に・・・』
手招きする母。
罠とわかっている、しかし身体が言うことをきかず母のもとへ向かってしまう。
『くっ・・・』
どんどん近づいていく。
脚に力を入れても自分の意志とは裏腹に前に向かって進んでいく。
そして
トン・・・
とうとう母の胸の中へ。
温かい、体温がある、心臓も脈打っている。
匂いだって・・・
トクン・・・
ダメ
トクン・・・・
ダメ、ダメ・・・
ダメ、なのに・・・・
『(涙が、止まらない・・・・)』
ポロポロ涙が溢れてくる。
昔心の奥底にきつくしまい込んだ寂しさ、悲しさが溢れて止まらなくなった。
・・・会いたかった
呪霊なのだと自分に言い聞かせるが、感情が決壊したダムのように押し寄せ何もわからなくなる。
兄「名前は相変わらず泣き虫だなぁ」
そうだよ、ずっと泣き虫だよ。
父「寂しい思いをさせたな」
寂しかった、寂しかったの・・・
『父様、兄様・・・母様・・・会いたかった、です』
母「私たちも会いたかったわ。これからはずっと一緒よ」
名前は母の腕の中で幸せそうに目を閉じた。