第32話
夢小説設定
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『っ・・・はぁ、はぁ・・・(術式、2回くらい行けるかな)』
傑「すまないね、もうすぐそちらへ行くから待っていてくれ」
夏油の手から離れ、地面に座り込みながら自分の身体の状態を確認する。
手で支える必要はあるが座っていられる程度には回復している。威力は弱まるが術式も数回は使えるかもしれない。
しかしそれを悟られたらまた夏油の腕の中に逆戻りだろう。今、まだ身体がうまく動かないと思っているから夏油も名前をフリーにしている。
真人だった塊を持ちながら夏油は呪霊操術の奥義である“極ノ番 うずまき”の話をしていた。
取り込んだ呪霊を1つにまとめて相手へぶつけるもので、低級呪霊のリサイクルだと思っていたが違ったと。
準1級レベルの呪霊を取り込んだときに“術式の抽出”という真価を発揮すると話していた。
『呪霊の、術式を、使えるように・・・なる』
その恐ろしさに気づいた。
1人で複数の術式、しかも準1級レベル以上のものを使えるようになる。
自分の4つの術式よりもはるかに多くの術式を所持していることになる。
傑「正解。
まぁ、名前の四神ほど1つひとつが超強力なわけではないけどね」
ゴク、と真人だった塊を飲み込む夏油。
傑「馬鹿だな。君が感じた気配に私が気づかないと思ったのかい?」
急に攻撃をしなくなった虎杖に言っていたのだろう。
夏油は上を向き、何かを見つめる。
名前も同じ方を見ると、京都校の西宮が飛んで何か合図を出していた。
そしてその合図で矢が飛んで来た。同じく京都校の加茂が矢を放っていたのだ。
西宮は夏油の居場所を伝えていたようで、矢は夏油の足元へ突き刺さっていく。
夏油が避けた先では
ヂュイン
真依がスナイパーライフルを夏油に向けて撃っていた。
実弾を呪霊を盾にして避ける夏油。
加「立てるか!?」
『無理』
その間に加茂が名前の近くに走り、声をかける。
夏油がこちらを見たため端的に話し、加茂に支えられて避難する。
加「大丈夫か?」
『毒で、うまく身体動かない、術式も・・・回復してない』
その間に三輪はシン・陰流“抜刀”で切りかかろうとするも刀を握られ折られてしまった。
そして
傑「極ノ番“うずまき”」
正面の三輪に向かって夏油が“うずまき”を出す。
今回は呪霊を1つにまとめて呪力をぶつける攻撃のようだ。
『霞ちゃんっ』
名前は咄嗟に玄武を出し三輪の前にバリアを張ろうとするが、加茂に手で制される。
加「待て、大丈夫だ」
『え?』
ドウッ
“うずまき”の攻撃が浴びせられる。
傑「シン陰か・・・。
よかったよ、少しは蘊蓄のあるやつが来てくれて」
地面は広範囲で抉られていたが、三輪は無事だった。
西宮、歌姫、そして日下部によって守られたのだ。
霞「日下部さん・・・!」
桃「先生が前出てきちゃ意味ないでしょ!!」
歌「仕方ねーでしょーが!」
日「・・・」
『先生・・・』
安堵する名前。加茂は名前を連れて虎杖のもとへ行く。そこにはゴリラになっているパンダもいた。
悠「名前先輩も、無事だったんすね」
『まぁ、無事っちゃあ無事、かな』
加「あの男が五条悟を・・・獄門疆を持っているのか」
名前が肯定すると、パンダはあんな公害を持ち歩いて何が楽しいんだと呟く。
加「何者だ?」
パ「側は夏油傑。中身は?」
あいつから何か聞いていないのかと名前に質問をするパンダ。
『肉体を、乗り換えられる呪術師・・・』
そこへ、脹相がやってくる。
『・・・あの人・・・』
虎杖と名前は、また敵が増えたと思い眉間にシワを寄せる。
『?』
しかし、脹相が夏油を見る目が困惑、そして怒りに変わり不思議に思う。
そして脹相は叫ぶ。
脹「そういうことか!!加茂憲倫!!」
一同「加茂・・・憲倫!?」
加「私!?」
日下部と歌姫は、京都校の3年生である“加茂憲紀”以外にもその名前に聞き覚えがあったようで目を見開く。
他のメンバーは京都校の加茂を一斉に見た。
歌姫は、加茂憲倫は加茂家の最大の汚点で至上最悪の術師だと話す。呪霊の子を孕んだ女性に堕胎を繰り返させ呪胎九相図を作り上げた人物だと。
傑「加茂憲倫も数ある名の1つにすぎない。好きに呼びなよ」
脹「よくも・・・よくも俺に!
虎杖を!弟を!!殺させようとしたな!!」
悠「??」
『?』
脹相は夏油に向かっていくが、間に何者かが入る。
「引っ込め三下。これ以上私を待たせるな」
それは中性的な顔のおかっぱの人物、裏梅だった。
脹「どけ!!俺はお兄ちゃんだぞ!!!」
『んん??』
先ほど戦ったときとの雰囲気のギャップに混乱する名前。
虎杖と名前が頭に?を浮かべている間にも脹相は穿血で裏梅の手を貫き、夏油と肉弾戦を繰り広げていく。
傑「無理するなよ、疲れてるだろ」
脹「だから何だ。それが弟の前で命を張らない理由になるか?」