第30話
夢小説設定
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ドキュ
ドキュ
ドキュ
サイコロ状の何か、獄門疆が変形し真ん中に大きな目が出る。
五条は疲労から判断力が遅くなってしまっていた。
ヤバイと思ってその場から離れようとした瞬間
傑「や、悟」
悟「は?」
五条が固まる。
目の前には去年自分が殺したはずの親友、夏油傑がいたのだ。
呪霊に拘束された名前も目に入る。
その状況に混乱した、なぜ傑が、名前を助けなければ、今するべきことは何だと。
しかし頭の中に流れたのは、3年間の青い春。
その瞬間
ザフッ
ドキュ
ドキュ
ドキュ
目の前のものが消え、五条の身体から獄門疆と同じものが生えてきた。
悟「っ!!(やられた!!)」
『っ!・・・!』
傑「ああ、もう大丈夫だよ声出して」
名前を拘束している呪霊は、口を解放した。
傑「だめじゃないか悟。戦闘中に考え事なんて」
『悟っ・・・』
悟「名前、とりあえず無事でよかった」
しかし、五条は身体に力が入らず、詰みだと悟った。
名前は何もできない自分に苛立ちを覚えていた。
悟「で、誰だよオマエ」
傑「夏油傑だよ、忘れたのかい?悲しいね」
『忘れるわけ、ないでしょ。
傑さんじゃないから言ってるの』
悟「そうだ・・・肉体も呪力も、この六眼に映る情報はオマエを夏油傑だと言っている。
だが俺の魂がそれを否定してんだよ。
さっさと答えろ!!オマエは、誰だ!!」
名前も夏油をじっと見る。
自分も五条と同意見だったからだ。
「キッショ、なんで分かるんだよ」
『っ』
悟「・・・」
名前は絶句し、五条は悔しさに歯軋りをする。
夏油は額の縫い目から糸を抜き取ると、頭をパカッと開けたのだ。するとニヤリと笑っている脳が見えた。
夏油は、脳を入れ替えれば肉体を転々とでき、その人が持っている術式も使えるのだと話す。
傑「夏油の呪霊操術とこの状況、そして名前が欲しくてね。
君さぁ、夏油傑の遺体の処理を家入硝子にさせなかったろ」
『死者を、何だと・・・』
傑「目的のためだからね」
飄々と答える夏油に、唇を噛み締める。
傑「心配しなくても封印はそのうち解くさ。100年、いや1000年後かな。
君強すぎるんだよ、私の目的に邪魔なの」
悟「ハッ、忘れたのか?僕に殺される前、その身体は誰にボコられた?」
強すぎる驚異は自分だけではないと話す。
傑「乙骨憂太か。私はあの子にそこまで魅力を感じないね」
最愛の人の魂を抑留する縛りで乙骨の強さは成り立っていたにすぎないと話す。
傑「残念だけど、乙骨憂太は君にはなれないよ。
さて、そろそろいいかな?」
『っ・・・』
夏油の身体を弄ばれたこと、悟が封印されてしまうことに言葉を無くした名前。
目に涙を溜めながらイヤイヤと首を横に振る。
傑「泣かないでくれ名前。五条悟を封印したら慰めてあげるからね」
名前の頬を流れた一筋の涙を拭い取る夏油。
悟「余計なお世話だ、触んな。
名前にオマエは必要ない。仲間がいるからな」
『待って・・・悟は』
“僕が”ではなく“仲間”がいる、と言う五条。
その含みのある言い方に名前は不安になる。
悟「ま、どうにかなるよ。少し会えなくなるだけ」
傑「ふっ、おやすみ五条悟。新しい世界でまた会おう」