第19話 真実に目を向けて
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「みんな動かないで!!」
秘密ラボ内に響く女性の声に全員固まりそちらに顔を向ける。
そこには警官と泉田検事、森田検事正、そして真冬がいた。
『真冬さん・・・』
泉「そこのお前!ナイフを捨てろ!はやく!」
泉田が叫ぶと杉浦はナイフを捨て手を上げ、殺人未遂の現行犯として警官に連れていかれる。
『杉浦くん・・・』
名前が心配そうに杉浦を目で追っていると
森「彼は心配いりません。事件にするまでもない。
別に何も起きていません」
『・・・?』
森田の言い方に不審感を覚える名前。
ここは連続殺人の現場だった可能性があるから調べてほしいと八神が言うと、想定どおり令状は出ないだろうと突っぱねられる。
八「令状の名目ならちゃんと用意してあるよ」
森「なんですか?」
八「不法侵入の現行犯逮捕。
あ、名前ちゃんは上司命令で無理矢理連れてこられたただの部下だから」
『!!』
それは八神捨て身の作戦だった。手錠を掛けろとでも言うように両手を前に出す。
今証拠を押さえないと、確実に生野には逃げられる。
不法侵入の犯罪現場になったから、証拠保全をしなければと。
藤「八神くん・・・!」
森「なるほど、ここを調べるためなら逮捕されても構わないと?だから藤井くんに警官をつれてこさせた」
森田が八神の考えを口に出すと、その通りだと言うように口角を上げる八神。
森「たいした人だ」
そこへ
「通せ!通してくれ!」
警官や検事たちを押し退け、一ノ瀬事務次官とイシマツが八神たちの前に現れる。
一「ここはアドデック9の研究施設だ、勝手な立ち入りはお断りします!」
ここには重要機密だらけだと主張する一ノ瀬。
八「それなんですけど、俺が不法侵入したばっかりに、悪いね」
現場を封鎖するべきだと話す八神。森田に同意を求めると、森田は一ノ瀬を見、やはり封鎖できないと返す。
『どうして・・・?証拠の山なのに・・・』
森「そういう問題じゃないんですよ」
八「なに・・・?」
森「では、撤収します。全員すみやかに建物を出るように」
森田もアドデック9の利権に絡んでいることを察し、八神、名前は不満気に、真冬は不信を覚え、凝視する。
森田はその視線に真っ直ぐ見つめ返してくる。
検事たちは一ノ瀬に一礼して踵を返していく。
一「あなたたちもお引き取りを」
八「いつから森田検事正を味方に?」
一「アドデック9には味方がたくさんいます。なにをしても届きません」
『・・・ふざけてる』
八「絶対に諦めねぇからな」
不敵に話す一ノ瀬を睨む2人。
一「そうだ、先ほど木戸先生から連絡が取れましてね。今黒岩刑事と一緒だそうです」
八「!」
『まさか、海藤さんたち・・・』
八神と名前は直ぐに部屋を後にした。