第13話 確信
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ーーー
八神探偵事務所
服部記者とアドデック9の論文について話をしていた八神が事務所に入ると、中には八神探偵事務所所員、杉浦、星野の4人がいた。
『お帰りなさい』
少し窮屈だが、みんなで椅子に座り情報を整理することになった。
アドデック9はこれから人体実験に入る段階らしいと。
杉「人体実験か・・・何か連想しちゃうね」
杉浦は神室町の事件を思い返しながら話す。
しかし、海藤は生野が黒幕で、人体実験のためにモグラを雇ったと信じない様子。
星野も海藤寄りの意見なのか、そもそも認知症の薬を試すのに人を殺す必要があるのかと考えていた。
『・・・未知の副作用があった、とか?』
杉「それあるかも。殺したかったわけじゃなくて死なせちゃったんだよ」
星「でも実験マウスが全然平気なんですよ?まさか・・・」
みんなが閃いたことや考えたことを次々に話していく。
すると、ここまでみんなの話を聞いていた八神が口を開く。
八「その“まさか”が起きたんだとしたら?」
アドデック9はマウスには有益だが人には猛毒だった、その副作用をなくすために共礼会の人を使い人体実験をしていたのでは、と。
星野まで人体実験の可能性を考察し始め、ここまで人体実験など現実にあり得ないと否定的だった海藤が声を荒げる。
海「じゃあ3年前にあのセンターで殺された和久ってジイさんも人体実験だったのかもな!!」
「「「『・・・』」」」
ほぼ自棄になったように言う海藤に全員目を向ける。
海「なんだよ?」
3年前に八神が弁護した事件の被害者はアルツハイマーだった。
しかし、被告人だった大久保は無罪になったため、真相はわかっていなかった。
もしかしたら海藤が自棄になって言ったことが事実なのだとしたら・・・。
疑惑が膨れ上がるアドデック9。掘り下げて調べてみることになった。
少し調査を進めていくと、3年前の事件は、手っ取り早く薬の成果を試したかった生野が起こした事故で、今は故意に実験をしているという考察をする。
そして実験にはセンター長の木戸も関わりがあるのではないかと。
みんなはその話でどんどん仮説を進めていくが、杉浦は不服そうな顔をしていた。
杉「でもさぁ、これ八神さんに都合よすぎない?3年前の事件の大久保は完全に潔白ってことでしょ?」
『杉浦くん・・・?
(怒ってる・・・いや、何かそれ以上の・・・。
そういえば前も大久保新平のことで八神さんに突っ掛かってたような。まさか・・・)』
杉「でも大久保ってさ・・・その後恋人殺してるよね?」
杉浦は3年前の2つの事件を引き合いに出しながら、八神を問い詰める。その追求に海藤が止めに入るが、杉浦は引き下がらない。
杉「僕はもともと、自分が感情に振り回されやすいって自覚があってさ。だからフェアでいようっていつも努力してる」
仮説を進めるなら3年前の事件で大久保が潔白だったことを確かめるべきだと話す。
八神が大久保と直接話して。
ーーー
八神は大久保と面会するために3年前の裁判資料を見直すために源田事務所に向かうことにした。
星野は拘置所に連絡をし八神と合流するべく事務所を出、海藤は外の空気を吸ってくると言って外出していた。
事務所には名前と杉浦の2人だけ。名前は気になっていたことを話す。
『杉浦くん・・・もしかして杉浦くんが大久保新平に拘るのって「言わないで」・・・え?』
杉「まだ言う時じゃないから、聞かないで。いつか必ず話すから」
『・・・そうだね、そういう約束だった。』
杉浦の様子に確信を持つ。杉浦は3年前の事件の被害者、寺澤絵美と深く関わりがあることを。
ただ、本人の口から聞きくべきことだ、と胸の奥にしまい込んだ。