第12話 亜種誕生
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松金からは結局羽村の場所を聞けなかったが、海藤は松金の話から、羽村はどこかで組員とやり取りしていると考察した。
事務所を盗聴すれば羽村を追えるかもしれないと。
『いや、難しくない?』
八「捕まったらマジで殺されるぞ?」
海「ああ。だからうまくやるには窃盗団バリの腕がいる」
『杉浦くんにやってもらうってこと?』
海藤の頭の中では計画が構築されているようでどんどん話を進めていく。
八神は盗聴器の手配、海藤と名前は杉浦に連絡し合流するということになった。
『海藤さんって時々すごい頭が回るよね』
海「ありがとよ。ブレインって呼んでくれてもいいぜ?」
『いや、それはないかな』
一通り話終えると海藤は杉浦に連絡する。今から事務所に来てほしいと。
杉浦は困惑していたようだがお構いなしに電話を切る海藤。
『え、切ったの?説明不足すぎない?』
海「そうかぁ?まあ大丈夫だろ」
名前は不安気な顔で海藤を見る。合流したら詳しく説明してもらおうと思う名前だった。
ーーー
八神探偵事務所前
名前はみんなの飲み物を買いにコンビニに行っているため、海藤1人で杉浦を待つ。そこへ、
杉「こんばんは。僕にやってほしいことって何?」
いきなり不満そうな顔で現れ、海藤に詳細を聞く杉浦。
海「まぁまぁ。ここじゃなんだから事務所行こうぜ?」
杉「いやいや、先に教えてくれない?」
海「そう言うなって。俺たちの仲だろ?」
杉「どんな仲・・・」
半ば無理矢理杉浦を事務所に入れ、ソファに座らせる海藤。
『ただいまー。あ、杉浦くんもう来てたんだ。って、なんて顔してるの』
杉「無理矢理連れてこられたから」
『ごめんね。色々あって海藤さんも必死なんだよ』
名前が買い出しから帰ってくると不貞腐れた顔の杉浦がソファに座っており、海藤は八神の椅子に座ってふんぞり返っていた。
一見いつもの態度の大きい海藤だが、松金との決別があっていっそう事件解決に躍起になっている。
『海藤さん、はいコーヒー。杉浦くんはブラックとカフェオレ、あとお茶があるけどどれがいい?』
杉「お茶でいいかな、ありがとう」
『どういたしまして。八神さんすぐ来ると思うから隣良い?』
杉「あ、うん」
長いソファに座っていた杉浦に名前が声をかけると、片側に避けてくれたため隣に座る。
海藤はその様子をじっと見ていた。
ーーー
八神が帰ってくると、作戦の詳細を杉浦に伝える。
杉「松金組に盗聴器を仕掛けろって話だよね?あのね、悪いけど無理。」
詳細を聞き終えると杉浦は険しい顔で、組の事務所には留守番がいるし見つかれば良くて半殺しというリスクは大きいと話す。
海「そう言うと思って別の手を考えといた。忍び込むのが無理なら潜り込みゃいいんだ。」
海藤は、八神と体格が似ている組いちばんのオシャレ大好き田代くんにすり替わって潜入し、盗聴器を仕掛けるという作戦を話す。
杉「グッドアイディアだね」
『そんなの海藤さんしか思い浮かばない案だよ』
八「結局俺がやんのか」
杉「よろしくお願いします」
八「じゃ、田代くんの身ぐるみ、剥いでくっか」
八神と海藤は田代を見つけるために、田代がよく出没するキャバクラに行くという。
杉浦と名前はとりあえず待機することになった。
杉「八神さんたちってホント落ち着かないよね。呼び出されたと思ったらもう勝手に出ていくんだもん」
『八神探偵事務所はフットワークの軽さが売りだからね』
名前が立ち上がり空いているソファに移動しようとすると
ギュ、ストン・・・
『?』
突然名前の腕をつかむ杉浦。ソファに逆戻りすることになった名前は不思議そうに杉浦を見る。
杉「海藤さんもそうだけどさ。名前ちゃんも辛そうな顔してるよ?
前に会ったときとなんか違うっていうか。・・・3人に何かあったの?」
『まぁ色々あってね・・・最後の親子喧嘩、ってとこかな』
杉浦は寂しそうな名前にそれ以上聞かない方が良いとも思ったが、それと同時に、名前と同じ思いを共有している海藤、八神に若干の嫉妬を感じていた。