第8話 協力
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塩屋と戦った翌日
今日も日中は外でモグラの情報集めだった。特にこれといって収穫はなく、解散にした後。
『あ、八神さん。私事務所に忘れ物しちゃった。寄ってって良い?』
八「ん?ああ。じゃあ一緒に行くか」
二人で八神探偵事務所に戻ることにした。
ガチャ・・・
鍵を開けて中に入る。テーブルの上には名前の家の鍵があり、良かったー、と言いながら名前が回収すると、
~♪~♪
八神のスマホが鳴る。
相手はさおりだった。新谷に連絡がつかないと。
名前は自分の用が終わったが、スマホ越しに聞こえるさおりの真剣な声に、帰るのを止め八神の様子を見る。
八神が電話を切ると
『どうしたの?』
八「新谷に連絡がつかないらしい。ちょっと電話してみるよ」
聞いてしまった手前、何もせずに帰るわけに行かなくなったので、ソファに座り自分もスマホを弄って八神を待つ。
八神が電話をかけると
ブーーー
ブーーーーー
「『!?』」
事務所内でバイブレーションが鳴る。
八神は吸っていたタバコを灰皿に入れ、名前も立ち上がり八神を見る。
バイブレーションはクローゼットから聞こえてくる。
八神がクローゼットを少しだけ開けた時、「はい、新谷です!」と留守電のメッセージが流れる。
八「あ、新谷先生?今どこに・・・」
留守電のメッセージだと気づかずにクローゼットの取っ手から身体を離し話し始める八神。
すると
ドサッ
サングラスの下から血を流している新谷が床に倒れ込む。
『っひ・・・』
八「名前ちゃん!見ちゃダメだ!」
咄嗟に名前の目を手で覆うが時既に遅し、名前は新谷の遺体を目に焼き付けてしまった。
『いやぁああ!!』
ーーー
八神はさおりに現状を連絡する。
名前は新谷の遺体に背を向けソファに座り、息を整えている。
通報をさおりに任せ、八神は新谷の身体を調べ始める。
しばらくすると、黒岩が事務所に来る。
八「いきなりあんたが来るとはねぇ。黒岩刑事」
黒「新谷弁護士か。羽村を無罪にした弁護士・・・お前、それが妬ましかったんじゃないか?」
黒岩は八神を疑っているようだった。
黒岩はソファに蹲っている名前を見る。
黒「それと・・・苗字もいたのか。直接見ちまったようだな、はっ、大変だなぁ」
これから事務所には鑑識が入り、その後も立ち入り禁止になるという。
八神は名前を家に返すわけにもいかないと思い、一緒に源田法律事務所に行くことにした。
八「名前ちゃん、大丈夫か?」
『・・・うん、落ち着いてきた。大丈夫、私も事件に向き合うよ』
源田法律事務所のソファに八神、名前、源田が座り、さおりと星野は立って話を聞く。
八神は事件の詳細を源田法律事務所の3人に話す。
八「あの人は何か、俺たちも知らないモグラの情報を持っていた。多分羽村からの仕入れだ。」
『その口封じに、殺された・・・』
城「新谷先生を八神探偵事務所で発見させた理由は何でしょう」
八「わかんね。やつを追ってる俺への嫌がらせか脅し・・・その両方かも」
そう話すと、今まで黙って聞いていた源田が話し出す。
源「八神、名前、お前らしばらくおとなしくしてろ。かなりヤバいんじゃねぇか?お前らまでモグラに狙われたら・・・」
源田は八神と名前を心配しているようだった。
源田は報告してくれたことに感謝を伝え、八神と名前に泊まっていって良いことを話すとさおりと一緒に事務所を出ていった。
星野ももう少し残っていくと言う。
星野は源田が座っていたソファに座り、八神に話しかける。
星「新谷先生の件なんですけど・・・。源田先生におとなしくしてるって言ってましたよね。でも、本当はモグラを追う気でいるんじゃ・・・?」
だとしたらどうなんだ?と八神が若干星野を睨みながら話す
星「僕も、いいですか?一緒にモグラを追い掛けても。八神さんたちの足は引っ張りません。
仲間が殺されても知らん顔なんて、そんな弁護士になるのだけはごめんです。ですから・・・」
八「OKしないと源田先生にチクるんだろ?」
星「ええ。申し訳ないですけど」
『肝据わってるね、星野くん』
八神にも名前にも若干の笑みが浮かんだ。
八「よしわかった、じゃあ早速ひとつ頼まれてくれ」
星野も協力し、事件の真相を追うこととなった。
早速、新谷のスマホに残っていた通話履歴の、知らない番号を調べる。
星「あ、ネットにありました。先端創薬開発センター?そこの代表番号ですね」
「『!』」
八神と名前は心当たりがあったようだ。
八「3年前・・・その創薬センターで殺人があった。入院中の患者がそこで殺されて山に捨てられたんだ。
そして捕まった犯人が・・・大久保新平」
大久保は八神が弁護した人物。大久保は創薬センターに出入りするリネン業者で、回収したシーツごと死体を運び出したとされていた。
その事件で八神は大久保を無罪にし、大久保はすぐに次の事件を起こした。
『新谷先生はなぜ創薬センターに・・・誰と連絡を取ろうとしてたんだろ・・・』
八「それは問い合わせればたぶんわかる。ただ、今日はもう遅いか」
明日から捜査を開始するため、今日は身体を休めることにした。