第6話 赤鼻
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シャルルに着くと、東の手下がタバコを吹かしていた。3人が来たと気づくと、店長は奥にいる東に声をかける。
東「どういうつもりですか?海藤さん」
海「抜き打ちで押しかけてきたのはそっちが先だろ?」
八「東、お前・・・赤鼻を殺したか?1年前松金組に押し入った拳銃強盗だよ」
2人が言い合っているのを遮り、八神は直球で聞く。
東はバツが悪そうに目を泳がせる。赤鼻の死体があがったことなどを話していくにつれ、東は拳を握り・・・
ガチャッ!
いきなり八神に拳銃を向ける東。その様子に手下や店長も驚く。
東「黙れよ、人聞きの悪りぃ・・・」
八「本当にお前が、赤鼻を殺したのか?」
拳銃を向けられてもなお、東を真っ直ぐな目で見つめる八神。
海「どうなんだ東ぃ!」
声を荒げる海藤に拳銃の矛先を向ける
東「あん時俺は、兄貴を助けたかったんですよ。カネさえ取り返せば、兄貴の破門は取り消せるって・・・。その為ならなんだってやる覚悟でした」
八「なのに・・・今は"海藤の兄貴"に銃向けんのか!」
東「うるせぇ!」
海「俺らを殺す覚悟ができたってわけか」
名前は話している3人の様子、特に東の動きを静かによく見ていた。
迷っている目、震える手・・・
『(きっと東は・・・何も変わってない・・・)』
そこへ、ホームレスたちがゾロゾロとシャルルに入ってくる。
そちらに東が目を向けたのを逃さなかった八神は、東との距離を詰め拳銃を取り上げ、天井に向かって残弾全てを撃った。
東「てめぇ八神!!」
殴りかかってくる東にカウンターを入れる八神。
応戦する東たち。結局全員での激しい戦闘になる。
名前はホームレスを外に避難させ、シャルルの外で待つ。
少しすると店内が静かになったため、中に入った。
中にはボロボロで座り込む東とそれを見下ろす八神、海藤の姿があった。
東「俺は、殺ってねぇんだ・・・。赤鼻を殺したのは・・・俺じゃねぇ」
八「赤鼻が松金組の金を奪ったとき、組ん中に内通者がいたはずだ。そいつは赤鼻にいろんな情報を与えてた」
事務所が手薄になる時間、金庫の場所などを知っていなければヤクザの金を奪うなんて不可能だ、と八神は言う。
八「その内通者が・・・赤鼻を殺したんじゃないのか?真相の口封じをするために」
東「金は二の次だったんです・・・。海藤の兄貴を潰すことが内通者の本当の狙いでした」
『じゃあ・・・内通者って・・・』
八「羽村のカシラか」
東は肯定の返事はしなかったものの、話を続ける。
海藤さえいなくなれば松金組を完全に掌握できると。そんなことを考えるのは羽村しかいない。
強盗事件の後赤鼻がどうなったか、全てを知っている東に聞く。
事件の翌日、赤鼻の名前と顔の情報を手に入れた東は聞き込みをし、神室町の下水道に行き着いた。
そこには赤鼻だけでなく、羽村もいたという。
東が、そこの赤鼻が強盗をした犯人だと羽村に伝えると、羽村は赤鼻を撃った。
羽村は次に東に銃を向け、なぜ赤鼻が犯人だと分かったか問い詰める。言わないと撃たれると悟った東は全てを話した。
そして、殺されたくなかったら羽村に忠誠を誓えと脅され、羽村に手を押さえ付けられながら銃で赤鼻にトドメをさした。
ーーー
八「それは、お前がやったわけじゃない」
しかし、銃に付いた東の指紋など言い訳できない状況が揃っている。
東「俺の顔、悪くなったって言ってたよな。実際、俺もそう思ってた」
八神が今の話を組長にしようかと海藤に相談するが、無駄だと否定される。
『っ・・・東、ずっとひとりで・・・』
名前は今までの話をずっと誰にも言えずひとりで抱え込んでいた東を見つめ、涙を流した。
八「そうか・・・そういうことなんだな。名前ちゃん、帰ろう」
海「俺は?」
八「積もる話があんだろ?あんたらには。」
そう言って手を振りながら後ろを向いて歩き出す。
名前は涙を拭いてフッと笑い、八神の後を追った。
その日の夜
松金組の組員が射殺される事件が起き、更に神室町内のいざこざは複雑に絡み合っていくー・・・・
6話 終