第5話 脅し
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翌日
汚職刑事の綾部と会うことになり、綾部が待っている釣り堀「鯉女房」に向かう。
海藤は先に向かっているとのことで、八神と名前で歩いていた。
八「あれから窃盗団のやつに何もされなかった?」
『あー、特に。名前を聞かれたから答えたけど』
八「まさか素直に本名を言ってないよね?」
『言ったよ。大丈夫だと思ったから』
八「はぁ・・・(何でこんなに敵意がない人には警戒心が無いんだか)」
そんな話をしていると鯉女房に到着した。
地下の店内に入ると、海藤が既に釣りをしていた。
海「綾部に話したら、お前らをここに呼べって言われてよ」
八「俺たちが初対面なんで向こうも警戒してるってわけか」
3人でこそっと綾部の話などをして待っていると、
『?誰か来たみたい』
階段を降りてくる音がし、チンピラのような風貌の男が数人3人の前に現れる。
男「よぉ、釣れてるか?今日は」
八「いやぁ、静かなもんだよ」
海「気が散るぜ。あっち行ってろ」
男「カリカリすんなって。あんたら綾部と待ち合わせなんだろ?」
3人は表情には出さないが、綾部の名前が出たことに反応する。お互いに腹の探り合いが始まる。
八「誰だって?人違いじゃないか?俺たちはなにも」
海「ああ、他をあたれや。俺らが刑事の知り合いに見えるか?」
『あ、バカ・・・』
はぐらかすつもりが、綾部が刑事だと知っていることをバラしてしまった海藤。
結局チンピラと戦うことになってしまった。
釣り堀の狭い空間で戦う。倒れて気絶した人が水に入ってしまわないよう注意しながら。
全員倒しきると、店長が話しかけてきた。実はチンピラは綾部が差し向けた手下だったようで、八神と名前、天然な海藤の口が堅いかテストしたとのことだった。
受付カウンターの下に、神室町の裏カジノ「ラ・マン」に通じる階段があった。綾部もそこにいるらしい。
海「ター坊、名前ちゃん、綾部がいたぞ、ついてこい」
カジノに入ると早速海藤が綾部を見つけ、カウンターに向かう。
綾部の右隣に海藤が座る。
綾「どうも、海藤さん・・・それと、あんたが八神さんと苗字さん?」
反対側に八神が座り、八神の隣に名前が座る。
綾「さっきは試して悪かったな。神室署 組織犯罪対策課の綾部だ」
綾部はこのカジノを自称自分の店だと言っている。
それなのになぜ海藤が何回も連絡をとっても会ってくれないのか聞くと、別に海藤はお得意様ではないと言われる。
『じゃあ何で今日はここに呼んでくれたんですか?』
綾「共礼会のヤクザが目ぇ抉られてる事件な。ありゃ全部黒岩って俺の上司が指揮とってんだ。この間羽村を逮捕したのも黒岩だ」
八神たちは羽村を無罪にして黒岩に赤っ恥をかかせてしまったようだ。その話を綾部は嬉々として話し、八神のファンになったとお代無しでモグラの捜査資料を差し出してきた。
八「(流石は神室町の汚職刑事だな。この胡散臭さが半端無いよ)さっき言ってた黒岩ってのはどんな刑事?」
綾「黒岩は神室署のヒーローでね。警視庁のお偉方までみんなヤツの顔色を窺っている。こいつが黒岩だ」
スマホの画面で黒岩の写真を見せられる。
『わぁ、イケメンですね』
八「ふーん、覚えとくよ」
綾「ああ、もう向こうもあんたらの顔を知ってるはずだ。なんせ、苦労して挙げた羽村を無罪にしてくれたんだから」
資料を公の場で出さない約束をすると、綾部は立ち上がる。今後はテンダーにいるから用があるならいつでも、と言い残し去っていく。
海「俺はもう少しここで遊んでくぜ」
『私はもう事務所に帰りたい。カジノの雰囲気って疲れるから』
八「おっけー。こっちも好きにやるよ。じゃあ2時間後くらいに事務所に集合ね」
と、ここで一時解散となった。
1時間半後
事務所のソファで名前が仮眠をとっていると、八神が帰ってくる
『ふぁ・・・おかえり、八神さん』
八「ただいま、まだ良いよ寝てて」
『ううん、捜査資料見るなら手伝う』
2人で綾部からもらった捜査資料を見ていく。遺体が写っているところは八神が見るようにしながら。
ガチャ
海「やってるな、ター坊、名前ちゃん。綾部の捜査資料見てるんだろ?」
八「ああ。そっちは?カジノの続きどうだった?」
捜査資料から目を離さず海藤に話しかける八神。
名前は海藤にお茶を淹れて持ってくるところだ。
海「100万の勝ち」
「『え!?』」
意外な答えに八神は海藤に目をやり、名前は湯呑み茶碗を乗せたお盆を落としそうになる。
海「そっちは?モグラを見つけられそうか?」
『いや、他にこれはって容疑者がいないってことくらいかな、分かったのは』
八「ただ、モグラの2件目の事件・・・被害者の国村って男の足取りが事件直前まで調べられてた」
殺される2時間前まで「こんばんワイフ」というヘルス店に入っていることが分かっているようだった。
『こんばんワイフって・・・』
八「相手した女の子はかなえちゃんだ。これからかなえちゃんに話を聞きに行ってくるよ。国村がどんな様子だったか・・・何かモグラに繋がる情報が出るかもしれない」
海「いやいや!フーゾクなら俺の出番だろ?お前に人妻の相手はまだ早いって、うっ!!」
にやける海藤の脇腹に名前の肘がめり込む。
『何しに行くと思ってるの・・・』
海「本当にお前が行くのか?真冬ちゃんに言うぞ?」
八「べつにいいよ、好きに言ってくれて」
そこで海藤の脇腹に2度目の肘が入る。