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今宵は何大戦?

音もなく、シルクハットの男が現れる。
審判官のドゥデキャプルと名乗り、大会の説明を始める。

「皆さまにはそちらにある獣石を飲み込んでもらいます」

躊躇うこともなく飲み込む。


「これはなんだ?」

誰かが聞く。

「それはキーアイテムの猛毒結晶です」

大体予想がついていたのか、誰も驚かない。
獣石は飲み込んだ12時間後に死亡…。
獣石を集める…ね。なるほど。

「そして今回は、干支十二戦士の他に、猫の戦士も参加されます。
十二大戦ではなく、十三大戦!
エヴリバディ・クラップ・ユア・ハンズ!」

ドゥデキャプルはシルクハットを取り一礼_____消えた。
ほとんどの人が私を見ていることに気づく。

『私が猫の戦士。にゃは、よろしくね』

「よろしく、猫の戦士さん」

たしか……申の戦士である女の人が私に笑いかける。

「さて…。私は平和に行きたいんだけど……」

申の戦士が話始める。
みんなそっちに注目するから、私はこっそり卯の戦士に話しかける。

『ねぇ…卯の戦士だよね?』

小声で話しかける。全員からだいぶ離れているので聞こえないだろう。
卯も小声で答えてくれた。

「僕?そうだよ。卯の戦士」

『さっき……なんで殺したの?』

「…」

『あのね、私…』

「「っ!?!?」」


ボォォォォォォォォン!!!


耳を塞ぎたくなるような轟音とともに、床が崩壊する。


これが開始の合図だと捉えたのか、各々散っていく。


私はそのまま静かに着地。


「猫の戦士、こっち」


卯の戦士が私を呼ぶ。
彼は素早くこのガレキの山を飛んでいく。



私は卯の戦士と並ぶように、崩壊したビルを後にした。
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