このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

今宵は何大戦?

『がっ、…!』


「!!」


私のまわりに、血がたまる。


そして次の瞬間には、

憂城くんに抱えられて___



ある公園の大きな樹。

私はそこに横たわっていた。

「ねえ、ねえ」

憂城くん…。
大丈夫だから…。

そう言うかわりに、私は大量の血を吐き出す。

『ごめん、…ごめん、ね…憂城くん…。
すごく、油断してた…』

「死んじゃうの?僕は?おいていくの??」

『憂城くん…。私のことは、気にしないで…。

私は、あなたに、…優勝して、ほしいの』

憂城が私の手を取る。


目には、涙が。


「君なしでは、生きていけない。

僕の、大切なお友達だから…」

憂城の膝元にも、私の血が流れる。
膝が濡れちゃうよ。憂城くん。

『…あなたのことは、

とても大切な人。
だから…

優勝して。

憂城くん、ありがとう…!』


私の、今できる最高の感謝の笑顔。


プツリと、意識が途切れた。
14/17ページ
スキ