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今宵は何大戦?

う…。


戦いに勝ち、憂城くんに追い付いたのはいいけれど、左腕が痛んできた。

きっと、いや絶対、怒突の毒のせいだ。


痛い…最悪………。

「どうか、した?」

『っ、ううん。なんでもないよ…』

憂城には、心配をかけたくない。
自分が優勝することだけを考えてほしい。

あれ。

『辰と申、お友達にしたんだね』

「うん」

『あ、戌の獣石。あげる♪』

「ありがと」


「隠れてないで、出てきたらどうかね」

冷たく、冷静な口調で、私達を呼ぶ。


丑の戦士____

「なんだ。君たちかね。
パートナーにでもなったのかね?まあいいかね。

丑の戦士、ただ殺す、牛井」

『猫の戦士、愛想ふりまいて殺す、音恋』
「卯の戦士、異常に殺す、憂城」

この男が、一番やっかいな戦士。


皆殺しの、天才____


戦いが始まる。


『あ、そういえば、寅の戦士、殺したんだね』

牛井の剣が襲いかかる中、私は恋燈奈で対応する。

「だから何かね、」

「喋ったらだめだよ?」

憂城が2本の大蛇を持って牛井の胴を狙う。

…さすがは天才。

動きが速くて、隙がない。


だんだん、左腕が鈍ってくる。

「女は鈍くなっているが、いいのかね」

『そんなこと…っ!』

力を込めて恋燈奈をふるい__

桜音風を抜き打った。

「…………」

くそっ!

不運だ。
牛井の頬にかすっただけ。


と…


『くっ…!』


私は一気に後ろへ飛ぶ。


左、腕が…


痛い…!


『ああっ…!』

持っていた恋燈奈を落としかけ____


「もういいかね」


シュン________
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