「お前が好きだ」
花が芽吹きだす季節になると「今年こそは」と毎年積み重なる想いを真っ直ぐに告げられる。
それもこちらが拒もうがお構いなし、このやりとりはこいつが飽きるまで永遠に続くだろう。
あだ花と知っているだろうに懲りないもんだな。
ああでも、もう気がついちまったんだ、お前に対する感情の名前に。

来年の春にはビオラの花が咲くだろう。