隣の席の設楽くん
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
…
こくり、こくり…、船を漕ぐ私に視線を向けてるのは隣の席の設楽くんだ。
席替えをして、設楽くんがまたまた隣にいるのは嬉しいけれども、こんな間抜けな姿を見せるのは恥ずかしい。
でも駄目…、やっぱり眠い…、た、耐えろ…!!!…あれ、去年までは気にせず寝てたのに恥じらいを抱くなんて、一年で成長したな…。
そんな風に眠気と戦いながら物思いに更けてると、突然先生に名前を呼ばれて気を抜いていた私は机におでこを“ごちん”と音が聞こえるほどぶつけてしまった。
そんな私の間抜けな姿にクラスのみんなは笑っているが、設楽くんは笑わずに視線をこちらに向けていただけだった。逆にその方が恥ずかしい、せめていつも見たいに笑ってほしい…。
授業が終了し、設楽くんがいつものように話しかけてくるのかと思ったが、席を立つと教室の外へ行ってしまった。
音楽室にでも行ってしまったのだろう。
最近は教室で設楽くんといることが増えていたので少しだけ寂しさを感じた。
以外にもすぐに設楽くんは戻り、席に着く前に「これ、飲めよ。」と温かいお茶を差し出してきた。
内心、先程のことを揶揄われると思っていたが、体調を気遣ってくれていて内心驚く。
「設楽くん、ありがとう。」
「別に、普通だろ。」と差し出してきたお茶の蓋を開けて私の机に置いたのでありがたく頂戴した。
「お前、凄い音してたぞ、おでこは大丈夫か?」と言いながら設楽くんの冷たい手がおでこに触れる。
「持つべきものは設楽くんだね。」
「あぁ、そうだな。俺にとっても持つべきものは馬鹿だとわかった。」
「はて?馬鹿ってなんだろ?褒められてるのかな?」
「あぁ、褒めてる。って、たんこぶできてるぞ。」
たんこぶになってるのか、設楽くんは少しだけそこに力を入れた。
「いででで、容赦のないやつめ!」
「これで、お前のおとぼけが治るのかなと思ったんだ。でも無意味だったな。」
反撃とばかりに「このこのー!」と嫌がる設楽くんをツンツンしながら、先程の授業の話にわかった事を伝えることに。
「なんかね、設楽くんに恥ずかしいところ見られるのが最近恥ずかしくなってきたことに驚いたよ。これが大人になるって事なんだね。」
「やっとか。やっと恥じらいを手に入れたのか。遅すぎるくらいだ。」
「もう!酷いよ!もっと褒めて!」
設楽くんはため息を吐くと「頑張ったな、その調子でおとぼけも治せよ。」と頭をポンポンと触れる。
設楽くんとこうして、ふざけあったりできる今がすごく好きだ。これからも続けばいいのにって思ってしまった。
「ふふっ、3年生になっても、ずっと設楽くんの隣にいられたらいいのに。なんなら一生。」と言うと設楽くんの頬が赤くなった気がした。
揶揄おうと思っていたが、授業開始の鐘とともに先生がやってきてしまったので、残念なことに揶揄えずに
…
ホームルームも、終礼が終わりガヤガヤとみんなが帰り支度をしていると、当たり前だろとばかりに隣の席の設楽くんから「お前も来るだろ?音楽室に。」と声をかけられた。
「設楽くんって私のこと大好きだよね。」
「それ以上かもな。」
意外な反応に、驚いていると、「なに驚いてるんだ。冗談に決まってるだろ。馬鹿だな。」とおでこのたんこぶに伸びてくる腕を避けられるわけもなく、冷たい手がたんこぶに触れた。
「いででで、ごめ、私は大好きだから!いででで!」
「……、まあ許してやるよ。」
すっかり慣れた二年生の教室の廊下を歩き、音楽室へと向かう途中、ふと隣にいる設楽くんへ視線を移した。
去年よりも、ずっと距離が近くなった設楽くん。
設楽くんと廊下を歩くのはまだまだこれからもあるけど、思い返すと一瞬の出来事と思うんだろうなって。
「どうした?」とこちらを向く設楽くんとバッチリ視線があってしまい、少しだけ頬に熱を感じ、誤魔化すように窓の外に視線を移した。
「なんだか全部が一瞬で終わる気がして…、ちょっとだけ、入学式の日に戻りたくなったり。」
「俺はまったく戻りたいとは思わないな。」
入学式の設楽くんは態度はでかいし、目つきも悪いし、印象最悪だったよな。
…この学校に入るまでの心境を考えると設楽くんも大変だったんだろうと今は思う。
「セイちゃん」と呼びながら、背伸びをして頭にポンポンと触れた。
「お前…!ここ廊下だぞ、やめろ。」
「ごめんごめん、愛が溢れたってやつよ。」
設楽くんはため息を吐いたが眉間にシワは寄っていなかった。
ほんのりと夕日に染まる音楽室に到着し、設楽くんはいつものようにピアノを弾き始めた。
ピアノの事はよくわからないけど、毎日設楽くんのピアノを聞いていたらどれだけ変化しているのかよくわかる。
設楽くんは卒業したら音大に行くのだろう。私は親の進める学校に入るか、就職をするか…。
そしたらもう、設楽くんの隣にいられるわけもなく設楽くんは新しい友達と過ごすんだ。
それを言ったら私もだけど。
つまりは、あと約二年しか一緒にいられることはないんだ。と当たり前のことだが、改めて認識すると悲しくなってきてしまう。
そんな私に気がついた設楽くんはピアノを弾く手を止めると、「どうした…?悲しい顔して。」と隣に立っていた私の方を見上げていた。
「えっ、ごめん。感動しちゃって。」
咄嗟に誤魔化した私の言葉に「嘘だな。正直に言え。」と嘘はバレバレだと言うようにこちらを見つめたままだった。
こうして設楽くんを独り占めして音楽室で聞くピアノだって、卒業したらもう聞けない。設楽くんとここでお弁当の交換をすることだってもうできない。
「…設楽くんをずっと独り占めできたらいいのにって。」
なにを言っているのか。馬鹿なのか。恥ずかしくなった私は設楽くんの側を離れ、壁を背に腰掛け、向かい側に飾っている音楽家の一人の絵の入る額縁を見つめることに。
設楽くんは「美しい五月に。」と言うと、ピアノを弾き始めた。
初めて聞く曲だが、目を瞑りながら去年の五月を思い出しながら聞くことにした。
思い出すのは“挨拶運動”と“シャーペン事件”の事だ。あの日から設楽くんとの距離が縮んだんだっけ。世の中どうなるかわからないものだ…
思い出がモヤにつつまれ、どうやら眠気が襲ってきてしまった。ちゃんとピアノを聞かないと………
「寝るな、起きろ。」
「起、きてる……」
一曲弾き終わったのか設楽くんがこちらにやって来る気配があるのだが、瞼も思考も休もうとしている。もう駄目だ、眠い。
「……、なぁ、お前が一生って言うなら…、俺は…」
「うん…一生」
何か柔らかい感触が触れたような気がした。どこから夢なのか現実なのかはわからないまま夢の世界に向かった私は、温かいぬくもりで目を覚ますと隣に腰を下ろした設楽くんの肩を借りている状態だった。
「うわっ、ごめん。」
「お前が独り占めしたいって言ってたから気遣っただけだ。ほら立てよ。」
「そのことは忘れてよ!」
「聞こえなーい。」
立ち上がった設楽くんは手を差し伸べてくれたのでその手を取った。
ひんやりと冷たい大きな設楽くんの手。もう片方の手が頬に触れた。
「ふふっ、設楽くんの手冷たいよ。」
「心が暖かいからな。」
「じゃあその温かい心で私の側でいつも温もらせて。」
「俺がお前の側にいるんじゃなくてお前がこれからも俺の側に勝手にいればいいだろ。」とほっぺをつねられた。
「いででで、わかった、いるから、いるから離して!」
「ほら帰るぞ。」ともう片方の手は手のひらを握ったままだった。
「お前が悪いんだからな。」
「…?なにが?」
「秘密だ!秘密!!」とわあわあ喚く設楽くんに、「中学の時もそんなキャラだったの?」と呑気に聞くと、苦虫を潰したような表情だ。
「……馬鹿だったよ。」
「今も…ね。」と言うとものすごい目つきで睨まれた。
「お前だって昔から馬鹿でおとぼけなところは変わってないんだろうな。」
「失礼な!前に住んでいたところでは超可愛くてご近所のアイドルだったんだから!」
「なるほどな、環境がお前をおとぼけにさせたのか。」
そこから私の引っ越しの時ことや、親のことを質問され、なんだか珍しい設楽くん。
「そういえば、最初も今回の引っ越しも親の仕事の関係だったような…。」
「……へぇ、お前もなかなか大変なんだな。」
「お馬鹿な設楽くんには負けますよ。」
「ふん、馬鹿はお前だ。」
家につくまで手を繋いでいた状態だったが、設楽くんの手が暖かくなることはなく、家に到着すると「じゃあな、おやすみ。」と言うやすぐに帰ろうとしているではないか。
「ご飯でも食べて帰ってよ。」
「ありがとう、……今日はやることがあるから、また今度な。」
そう言うと設楽くんは行ってしまった。
ピアノをやったり色々とやることがあったり忙しそうだなと、思いながら背中を見送り、設楽くんの背中が見えなくなったので家の中へ入った。
ベットで寝転がっても設楽くんに触れられた手は、暫くしてもひんやりとしたままだった。
…
こくり、こくり…、船を漕ぐ私に視線を向けてるのは隣の席の設楽くんだ。
席替えをして、設楽くんがまたまた隣にいるのは嬉しいけれども、こんな間抜けな姿を見せるのは恥ずかしい。
でも駄目…、やっぱり眠い…、た、耐えろ…!!!…あれ、去年までは気にせず寝てたのに恥じらいを抱くなんて、一年で成長したな…。
そんな風に眠気と戦いながら物思いに更けてると、突然先生に名前を呼ばれて気を抜いていた私は机におでこを“ごちん”と音が聞こえるほどぶつけてしまった。
そんな私の間抜けな姿にクラスのみんなは笑っているが、設楽くんは笑わずに視線をこちらに向けていただけだった。逆にその方が恥ずかしい、せめていつも見たいに笑ってほしい…。
授業が終了し、設楽くんがいつものように話しかけてくるのかと思ったが、席を立つと教室の外へ行ってしまった。
音楽室にでも行ってしまったのだろう。
最近は教室で設楽くんといることが増えていたので少しだけ寂しさを感じた。
以外にもすぐに設楽くんは戻り、席に着く前に「これ、飲めよ。」と温かいお茶を差し出してきた。
内心、先程のことを揶揄われると思っていたが、体調を気遣ってくれていて内心驚く。
「設楽くん、ありがとう。」
「別に、普通だろ。」と差し出してきたお茶の蓋を開けて私の机に置いたのでありがたく頂戴した。
「お前、凄い音してたぞ、おでこは大丈夫か?」と言いながら設楽くんの冷たい手がおでこに触れる。
「持つべきものは設楽くんだね。」
「あぁ、そうだな。俺にとっても持つべきものは馬鹿だとわかった。」
「はて?馬鹿ってなんだろ?褒められてるのかな?」
「あぁ、褒めてる。って、たんこぶできてるぞ。」
たんこぶになってるのか、設楽くんは少しだけそこに力を入れた。
「いででで、容赦のないやつめ!」
「これで、お前のおとぼけが治るのかなと思ったんだ。でも無意味だったな。」
反撃とばかりに「このこのー!」と嫌がる設楽くんをツンツンしながら、先程の授業の話にわかった事を伝えることに。
「なんかね、設楽くんに恥ずかしいところ見られるのが最近恥ずかしくなってきたことに驚いたよ。これが大人になるって事なんだね。」
「やっとか。やっと恥じらいを手に入れたのか。遅すぎるくらいだ。」
「もう!酷いよ!もっと褒めて!」
設楽くんはため息を吐くと「頑張ったな、その調子でおとぼけも治せよ。」と頭をポンポンと触れる。
設楽くんとこうして、ふざけあったりできる今がすごく好きだ。これからも続けばいいのにって思ってしまった。
「ふふっ、3年生になっても、ずっと設楽くんの隣にいられたらいいのに。なんなら一生。」と言うと設楽くんの頬が赤くなった気がした。
揶揄おうと思っていたが、授業開始の鐘とともに先生がやってきてしまったので、残念なことに揶揄えずに
…
ホームルームも、終礼が終わりガヤガヤとみんなが帰り支度をしていると、当たり前だろとばかりに隣の席の設楽くんから「お前も来るだろ?音楽室に。」と声をかけられた。
「設楽くんって私のこと大好きだよね。」
「それ以上かもな。」
意外な反応に、驚いていると、「なに驚いてるんだ。冗談に決まってるだろ。馬鹿だな。」とおでこのたんこぶに伸びてくる腕を避けられるわけもなく、冷たい手がたんこぶに触れた。
「いででで、ごめ、私は大好きだから!いででで!」
「……、まあ許してやるよ。」
すっかり慣れた二年生の教室の廊下を歩き、音楽室へと向かう途中、ふと隣にいる設楽くんへ視線を移した。
去年よりも、ずっと距離が近くなった設楽くん。
設楽くんと廊下を歩くのはまだまだこれからもあるけど、思い返すと一瞬の出来事と思うんだろうなって。
「どうした?」とこちらを向く設楽くんとバッチリ視線があってしまい、少しだけ頬に熱を感じ、誤魔化すように窓の外に視線を移した。
「なんだか全部が一瞬で終わる気がして…、ちょっとだけ、入学式の日に戻りたくなったり。」
「俺はまったく戻りたいとは思わないな。」
入学式の設楽くんは態度はでかいし、目つきも悪いし、印象最悪だったよな。
…この学校に入るまでの心境を考えると設楽くんも大変だったんだろうと今は思う。
「セイちゃん」と呼びながら、背伸びをして頭にポンポンと触れた。
「お前…!ここ廊下だぞ、やめろ。」
「ごめんごめん、愛が溢れたってやつよ。」
設楽くんはため息を吐いたが眉間にシワは寄っていなかった。
ほんのりと夕日に染まる音楽室に到着し、設楽くんはいつものようにピアノを弾き始めた。
ピアノの事はよくわからないけど、毎日設楽くんのピアノを聞いていたらどれだけ変化しているのかよくわかる。
設楽くんは卒業したら音大に行くのだろう。私は親の進める学校に入るか、就職をするか…。
そしたらもう、設楽くんの隣にいられるわけもなく設楽くんは新しい友達と過ごすんだ。
それを言ったら私もだけど。
つまりは、あと約二年しか一緒にいられることはないんだ。と当たり前のことだが、改めて認識すると悲しくなってきてしまう。
そんな私に気がついた設楽くんはピアノを弾く手を止めると、「どうした…?悲しい顔して。」と隣に立っていた私の方を見上げていた。
「えっ、ごめん。感動しちゃって。」
咄嗟に誤魔化した私の言葉に「嘘だな。正直に言え。」と嘘はバレバレだと言うようにこちらを見つめたままだった。
こうして設楽くんを独り占めして音楽室で聞くピアノだって、卒業したらもう聞けない。設楽くんとここでお弁当の交換をすることだってもうできない。
「…設楽くんをずっと独り占めできたらいいのにって。」
なにを言っているのか。馬鹿なのか。恥ずかしくなった私は設楽くんの側を離れ、壁を背に腰掛け、向かい側に飾っている音楽家の一人の絵の入る額縁を見つめることに。
設楽くんは「美しい五月に。」と言うと、ピアノを弾き始めた。
初めて聞く曲だが、目を瞑りながら去年の五月を思い出しながら聞くことにした。
思い出すのは“挨拶運動”と“シャーペン事件”の事だ。あの日から設楽くんとの距離が縮んだんだっけ。世の中どうなるかわからないものだ…
思い出がモヤにつつまれ、どうやら眠気が襲ってきてしまった。ちゃんとピアノを聞かないと………
「寝るな、起きろ。」
「起、きてる……」
一曲弾き終わったのか設楽くんがこちらにやって来る気配があるのだが、瞼も思考も休もうとしている。もう駄目だ、眠い。
「……、なぁ、お前が一生って言うなら…、俺は…」
「うん…一生」
何か柔らかい感触が触れたような気がした。どこから夢なのか現実なのかはわからないまま夢の世界に向かった私は、温かいぬくもりで目を覚ますと隣に腰を下ろした設楽くんの肩を借りている状態だった。
「うわっ、ごめん。」
「お前が独り占めしたいって言ってたから気遣っただけだ。ほら立てよ。」
「そのことは忘れてよ!」
「聞こえなーい。」
立ち上がった設楽くんは手を差し伸べてくれたのでその手を取った。
ひんやりと冷たい大きな設楽くんの手。もう片方の手が頬に触れた。
「ふふっ、設楽くんの手冷たいよ。」
「心が暖かいからな。」
「じゃあその温かい心で私の側でいつも温もらせて。」
「俺がお前の側にいるんじゃなくてお前がこれからも俺の側に勝手にいればいいだろ。」とほっぺをつねられた。
「いででで、わかった、いるから、いるから離して!」
「ほら帰るぞ。」ともう片方の手は手のひらを握ったままだった。
「お前が悪いんだからな。」
「…?なにが?」
「秘密だ!秘密!!」とわあわあ喚く設楽くんに、「中学の時もそんなキャラだったの?」と呑気に聞くと、苦虫を潰したような表情だ。
「……馬鹿だったよ。」
「今も…ね。」と言うとものすごい目つきで睨まれた。
「お前だって昔から馬鹿でおとぼけなところは変わってないんだろうな。」
「失礼な!前に住んでいたところでは超可愛くてご近所のアイドルだったんだから!」
「なるほどな、環境がお前をおとぼけにさせたのか。」
そこから私の引っ越しの時ことや、親のことを質問され、なんだか珍しい設楽くん。
「そういえば、最初も今回の引っ越しも親の仕事の関係だったような…。」
「……へぇ、お前もなかなか大変なんだな。」
「お馬鹿な設楽くんには負けますよ。」
「ふん、馬鹿はお前だ。」
家につくまで手を繋いでいた状態だったが、設楽くんの手が暖かくなることはなく、家に到着すると「じゃあな、おやすみ。」と言うやすぐに帰ろうとしているではないか。
「ご飯でも食べて帰ってよ。」
「ありがとう、……今日はやることがあるから、また今度な。」
そう言うと設楽くんは行ってしまった。
ピアノをやったり色々とやることがあったり忙しそうだなと、思いながら背中を見送り、設楽くんの背中が見えなくなったので家の中へ入った。
ベットで寝転がっても設楽くんに触れられた手は、暫くしてもひんやりとしたままだった。
…