短編
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…
今日は、数十年ぶりにたまたま再開した幼馴染のルカくんと会う約束をしていた。
まさか、はばたき市に引越して2年立って商店街で会えるなんて思わなかった。
それもお互いに見た瞬間わかるって嬉しい、ときめきすら感じちゃう。
その時を思い出してニヤニヤしながら昇降口に降りると隣のクラスの佐伯くんがいた。
「あっ佐伯くん!」
「お前のこと待ってたんだ。寄り道でもしながら一緒に帰ろうぜ?」
佐伯くんの家でバイトをするようになって、そこからなんやかんやで仲良いマブダチなのだ。
でも今日は駄目な日だから、許して!
「佐伯くん、今日は駄目なの、ごめんね。」
「なんだ、そのニヤケ顔は謝るときの顔じゃないだろ。」
「ふふふ、長くなるから明日喫茶店にでも行こ?」
「わかった、じゃあ途中まで帰ろうぜ。」
「仕方がないな、相棒の誘いだ。のってやらぁ!」
「誰だよお前。」
そしてその途中も一瞬で終わった。
「佐伯くん、校門がなんか騒がしいね。佐伯くんパート2って感じ。」
「なんだよ、それ。」
校門を出ようとすると聞こえる幼馴染の声。
「遅かったね、忙しかった?」
「あっルカくん!なんでここに?」
佐伯くんは「誰だこいつ」って顔をしていたけれど、私はルカくんに引っ張られて説明する間もなく解散した。
「ほらほら、乗って。ここ、掴んで?」
うわぁお、かっこいいバイク。
遠慮なくルカくんに掴み発車!
ジェットコースターのようにビュンビュン動く景色。
あれ?佐伯くん!と思って手を振りたかったけれど落ちてしまうかもしれなかったのでやめた。
その後はルカくんと喫茶店で数時間お喋りしてしまった。
帰る時間になって家の前についたけれど、まだ話したりなかった。
「話足りないって顔してるね。」
「うん、全然足りないよ。」
「俺も足りないから、また迎えに行くよ。」
嬉しいけれどもバイトがあるしって伝えると、ルカくんもバイトをしていて、それにシフトが同じ曜日だったのでバイトじゃない時に迎えに来てくれるってルカくんが提案してくれた。
これからはルカくんと一緒にいられる時間が増えるなんて
明日からもっともっと楽しい一日になること間違いないと思った。
…
授業が終わって昇降口で佐伯くんを待っていた。
あっ、白髪発見!
「佐伯くん!一緒に帰ろう!」
「お前、昨日のやつと帰ろよ。」
佐伯くんはジトーっと睨みながら私の横を通り過ぎようとしたので気にせず隣を歩いた。
「ご機嫌斜めだね、ご機嫌を縦に直すべく喫茶店に行こ!」
「なんだよそれ、お前が行きたいだけだろ。」
「昨日の件について話す約束してたじゃん!けちっ!」
佐伯くんはヤレヤレって感じでついてきてくれた。
向かい合わせに座って頼んだコーヒーを飲んだらお喋り開幕。
佐伯くんは早速一口コーヒーを飲むと口を開いた。
「で?なんだよ?」
「ふふふ、それがね。すっごいんだよ!」
「お前は子供か!」
ぽこーんとチョップが頭に振ってきたので今度は
ちゃんと佐伯くんにことの端末を伝えるべく頭の中で話をまとめそれを伝えた。
「やっぱりお前昔この辺りに住んでたんだな。」
「やっぱりって何よ。って知ってたっけ?そんな事。」
「…あー、まぁ、うん。」
歯切れの悪い佐伯くん。
「なぁ、お前さ。昔なにか約束ごとをした記憶ないのか?」
「えっ!佐伯くん凄いね!引っ越しするときにまた会えますようにってルカくんがサクラソウくれたの!そしたら本当に再開しちゃった。」
「……、あっそ。」
そこからは幼馴染二人との思い出を聞いてもらったり、昨日の出来事話してたけれど佐伯くんは面白くなかったみたいでご機嫌斜めを超えたご機嫌横って感じの雰囲気をしていた。
「佐伯くん、たくさん聞いてくれてありがとう。」
不機嫌そうな佐伯くんは私をぼーっと見ていた。
「どうしたの?佐伯くん?」
「……、お前は俺だけの人魚なんだ、誰にも触れさせるもんか。」
「何言って」んの?を言い終わる前に佐伯くんは
「じゃあな」と言うと帰ってしまった。
…
バイトの日以外はルカくんがいつも羽学まで迎えに来てくれて一緒に帰るのは何回目なのかもう忘れた。
その頃には一目ルカくんを見たい女子や、一言でも話したい女子がいるくらい羽学にもルカくんファンが増えていた。
頭が空っぽだった私は、そんなことも気にせずに付き合ってるのか聞かれた際に幼馴染と答えてしまったせいで連絡先を知りたい女子に仲介役を頼まれる始末。
ちょっと胸がいたいなって思った。
ルカくんに聞くと「どうしたい?」って聞いてきたからもちろん、「やだ」って答えた。
ルカくんは「絶対に誰にも教えない」って言ってくれて嬉しかった。
だけれども断ってもしつこく聞いてくる子もいてうんざり。
最近は些細な嫌がらせをされてるような気がしてきた。
放課後、バイトの日しか一緒に帰らなくなった佐伯くんと校門を出た。
少し早くついたから久しぶりに浜辺に寄った。
「こうやって浜辺に来るの久しぶりだね。」
「そうだな。ところでさ、お前、昔ここに住んでた時に海に来たことないのか?」
「んーどうだろ。」
前にいたとこの海よりなんか好きな気はするけど、よく覚えてない。
「ルカくんたちとのお別れがすごく悲しくてあんまり覚えてないんだよね。」
「……、そうか。」
無言と波の音。
「お前さ、最近疲れてないか?」
考えてみると佐伯くんもいつもキャーキャー言われてるんだった。
「佐伯くん、今までからかってごめんね。キャーキャー言われる側って大変なんだね。知らなかった。」
「なんだよ、何かあったのかよ。」
「んー、女の子って面倒くさいなって。」
ちらり、佐伯くんを見てみるとまっすぐ海を見つめていた。
海と佐伯くんって絵になるよなぁ。
「……男だって変わんないぞ。」
ぼそり、佐伯くんが言うけど波の音のほうが大きくてよく聞き取れなかった。
「よく聞き取れないよ。」
「何かあったら気にせず相談しろって言ったんだ、って時間やばい。」
二人で呑気してたら遅刻しちゃったけれど、
マスターは笑って許してくれた。
…
最近、学校にいるのが居心地が悪くなった。
きっかけは、佐伯くんと一緒に砂浜でお喋りしてたことが誰かにバレたこと。
そしてルカくんとは校門ではないところで待ち合わせようって約束をして、一緒にいるところを羽学生に見られたのもあってルカくんファンにも佐伯くんファン、
ほぼ学年中の女子を敵になってしまった。
些細な嫌がらせをたくさんの女子から受けたら
それはもうとてつもない嫌がらせでしかない。
佐伯くんを避けてもあっちから絡んでくるから最初は辛かったけれど、佐伯くんといるとその場の嫌がらせはないからお昼休みも佐伯くんといる時間が増えた。
多分佐伯くんは薄々気がついてるんだと思う。
そういう優しいところ好きだなって思った。
ルカくんは私の異変を感じバイトの日の出勤時間を少し遅くしたからって毎日迎えに来てくれた。
心配をかけたくないから言えないけれど、
ルカくんは無理して言わせようとしてこないし、
いつも迎えに来てくれて元気づけてくれて本当に優しくてずっとずっと大好き。
でも、今日は駄目だった。
佐伯くんが用事で休んでしまって、私は一人になってしまった。
散々嫌がらせができてない状況だったのもあり、今までの鬱憤が私に降り注いだ。
散々嫌がらせをされて、体育倉庫に閉じ込められた。
携帯は鞄の中。
見られないように念の為ロックをつけてたのはラッキーだった。
今日もルカくんが待ってるのに。どうしよう。
真っ暗闇の中私は一夜を過ごした。
誰かが体育倉庫を開けてやっと出られたけれど、そのまま学校には二度と行かなかった。
…
状態はどうあれ鞄は戻ってきたけれど、携帯は結局戻ってこなくてルカくんに連絡ができてなかった。
ルカくんに会いにアンネリーに行こうとしたけど、まだ外が怖くて私は部屋にひきこもっていた。
何度もルカくんがお花を持って会いに来てくれてたけれど、たくさん迷惑かけてた結果がこれ、情けなくて会う勇気がでなくて一度も合わなかった。
それでもルカくんは毎日メールを送ってくれる。
とっても嬉しいのにとっても辛くて私は一言しか返信ができなかった。
学校に行かなくなってすぐに珊瑚礁に電話で辞めることを伝えたけれど、佐伯くんが家に来て扉の前で話しかけてきた。
「ゆっくりでいいから来いよ。あそこは俺とお前しかいないんだから。」
その声が優しくて涙が出てきた。
「勉強も俺が教えるから、辞めるなんて言わないでくれよ。」
何度も来て部屋の前で言う、その言葉に救われて私は部屋の扉を開けた。
…
瑛くんに勉強を教わってから解けなかったであろう問題集もスラスラ溶けるようになり
最近は瑛くんがいるときだけは外に出られるようになって、珊瑚礁のバイトも少しだけやれるようになった。
今では勝手に夕飯も用意されていて、家族と瑛くんとでご飯囲むことも多くなった。
私も瑛くんといられて嬉しい。
卒業後の進路なんて何も考えていなかったけれど、
瑛くんと一緒に一流大学を目指して猛勉強をする毎日。
あっという間に高校生活が終わった。
…
卒業後、私は瑛くんと一緒の一流大学に合格。
家族みんなで喜んでるところで
瑛くんから告白されて、両親公認の交際が始まり
そのまますぐに同棲を開始。
初めて一緒のベットで眠ったときに瑛くんが私に
「お前は俺だけの人魚なんだ、誰にも触れさせるもんか。」 って言っていた。
いつの日か聞いたことがあるような…?
でも、瑛くんにだけ触れてもらいたいからそういうふうに思ってくれて嬉しいなって思う。
これからは毎日幸せな日々を送っていきたいです。
…
今日は、数十年ぶりにたまたま再開した幼馴染のルカくんと会う約束をしていた。
まさか、はばたき市に引越して2年立って商店街で会えるなんて思わなかった。
それもお互いに見た瞬間わかるって嬉しい、ときめきすら感じちゃう。
その時を思い出してニヤニヤしながら昇降口に降りると隣のクラスの佐伯くんがいた。
「あっ佐伯くん!」
「お前のこと待ってたんだ。寄り道でもしながら一緒に帰ろうぜ?」
佐伯くんの家でバイトをするようになって、そこからなんやかんやで仲良いマブダチなのだ。
でも今日は駄目な日だから、許して!
「佐伯くん、今日は駄目なの、ごめんね。」
「なんだ、そのニヤケ顔は謝るときの顔じゃないだろ。」
「ふふふ、長くなるから明日喫茶店にでも行こ?」
「わかった、じゃあ途中まで帰ろうぜ。」
「仕方がないな、相棒の誘いだ。のってやらぁ!」
「誰だよお前。」
そしてその途中も一瞬で終わった。
「佐伯くん、校門がなんか騒がしいね。佐伯くんパート2って感じ。」
「なんだよ、それ。」
校門を出ようとすると聞こえる幼馴染の声。
「遅かったね、忙しかった?」
「あっルカくん!なんでここに?」
佐伯くんは「誰だこいつ」って顔をしていたけれど、私はルカくんに引っ張られて説明する間もなく解散した。
「ほらほら、乗って。ここ、掴んで?」
うわぁお、かっこいいバイク。
遠慮なくルカくんに掴み発車!
ジェットコースターのようにビュンビュン動く景色。
あれ?佐伯くん!と思って手を振りたかったけれど落ちてしまうかもしれなかったのでやめた。
その後はルカくんと喫茶店で数時間お喋りしてしまった。
帰る時間になって家の前についたけれど、まだ話したりなかった。
「話足りないって顔してるね。」
「うん、全然足りないよ。」
「俺も足りないから、また迎えに行くよ。」
嬉しいけれどもバイトがあるしって伝えると、ルカくんもバイトをしていて、それにシフトが同じ曜日だったのでバイトじゃない時に迎えに来てくれるってルカくんが提案してくれた。
これからはルカくんと一緒にいられる時間が増えるなんて
明日からもっともっと楽しい一日になること間違いないと思った。
…
授業が終わって昇降口で佐伯くんを待っていた。
あっ、白髪発見!
「佐伯くん!一緒に帰ろう!」
「お前、昨日のやつと帰ろよ。」
佐伯くんはジトーっと睨みながら私の横を通り過ぎようとしたので気にせず隣を歩いた。
「ご機嫌斜めだね、ご機嫌を縦に直すべく喫茶店に行こ!」
「なんだよそれ、お前が行きたいだけだろ。」
「昨日の件について話す約束してたじゃん!けちっ!」
佐伯くんはヤレヤレって感じでついてきてくれた。
向かい合わせに座って頼んだコーヒーを飲んだらお喋り開幕。
佐伯くんは早速一口コーヒーを飲むと口を開いた。
「で?なんだよ?」
「ふふふ、それがね。すっごいんだよ!」
「お前は子供か!」
ぽこーんとチョップが頭に振ってきたので今度は
ちゃんと佐伯くんにことの端末を伝えるべく頭の中で話をまとめそれを伝えた。
「やっぱりお前昔この辺りに住んでたんだな。」
「やっぱりって何よ。って知ってたっけ?そんな事。」
「…あー、まぁ、うん。」
歯切れの悪い佐伯くん。
「なぁ、お前さ。昔なにか約束ごとをした記憶ないのか?」
「えっ!佐伯くん凄いね!引っ越しするときにまた会えますようにってルカくんがサクラソウくれたの!そしたら本当に再開しちゃった。」
「……、あっそ。」
そこからは幼馴染二人との思い出を聞いてもらったり、昨日の出来事話してたけれど佐伯くんは面白くなかったみたいでご機嫌斜めを超えたご機嫌横って感じの雰囲気をしていた。
「佐伯くん、たくさん聞いてくれてありがとう。」
不機嫌そうな佐伯くんは私をぼーっと見ていた。
「どうしたの?佐伯くん?」
「……、お前は俺だけの人魚なんだ、誰にも触れさせるもんか。」
「何言って」んの?を言い終わる前に佐伯くんは
「じゃあな」と言うと帰ってしまった。
…
バイトの日以外はルカくんがいつも羽学まで迎えに来てくれて一緒に帰るのは何回目なのかもう忘れた。
その頃には一目ルカくんを見たい女子や、一言でも話したい女子がいるくらい羽学にもルカくんファンが増えていた。
頭が空っぽだった私は、そんなことも気にせずに付き合ってるのか聞かれた際に幼馴染と答えてしまったせいで連絡先を知りたい女子に仲介役を頼まれる始末。
ちょっと胸がいたいなって思った。
ルカくんに聞くと「どうしたい?」って聞いてきたからもちろん、「やだ」って答えた。
ルカくんは「絶対に誰にも教えない」って言ってくれて嬉しかった。
だけれども断ってもしつこく聞いてくる子もいてうんざり。
最近は些細な嫌がらせをされてるような気がしてきた。
放課後、バイトの日しか一緒に帰らなくなった佐伯くんと校門を出た。
少し早くついたから久しぶりに浜辺に寄った。
「こうやって浜辺に来るの久しぶりだね。」
「そうだな。ところでさ、お前、昔ここに住んでた時に海に来たことないのか?」
「んーどうだろ。」
前にいたとこの海よりなんか好きな気はするけど、よく覚えてない。
「ルカくんたちとのお別れがすごく悲しくてあんまり覚えてないんだよね。」
「……、そうか。」
無言と波の音。
「お前さ、最近疲れてないか?」
考えてみると佐伯くんもいつもキャーキャー言われてるんだった。
「佐伯くん、今までからかってごめんね。キャーキャー言われる側って大変なんだね。知らなかった。」
「なんだよ、何かあったのかよ。」
「んー、女の子って面倒くさいなって。」
ちらり、佐伯くんを見てみるとまっすぐ海を見つめていた。
海と佐伯くんって絵になるよなぁ。
「……男だって変わんないぞ。」
ぼそり、佐伯くんが言うけど波の音のほうが大きくてよく聞き取れなかった。
「よく聞き取れないよ。」
「何かあったら気にせず相談しろって言ったんだ、って時間やばい。」
二人で呑気してたら遅刻しちゃったけれど、
マスターは笑って許してくれた。
…
最近、学校にいるのが居心地が悪くなった。
きっかけは、佐伯くんと一緒に砂浜でお喋りしてたことが誰かにバレたこと。
そしてルカくんとは校門ではないところで待ち合わせようって約束をして、一緒にいるところを羽学生に見られたのもあってルカくんファンにも佐伯くんファン、
ほぼ学年中の女子を敵になってしまった。
些細な嫌がらせをたくさんの女子から受けたら
それはもうとてつもない嫌がらせでしかない。
佐伯くんを避けてもあっちから絡んでくるから最初は辛かったけれど、佐伯くんといるとその場の嫌がらせはないからお昼休みも佐伯くんといる時間が増えた。
多分佐伯くんは薄々気がついてるんだと思う。
そういう優しいところ好きだなって思った。
ルカくんは私の異変を感じバイトの日の出勤時間を少し遅くしたからって毎日迎えに来てくれた。
心配をかけたくないから言えないけれど、
ルカくんは無理して言わせようとしてこないし、
いつも迎えに来てくれて元気づけてくれて本当に優しくてずっとずっと大好き。
でも、今日は駄目だった。
佐伯くんが用事で休んでしまって、私は一人になってしまった。
散々嫌がらせができてない状況だったのもあり、今までの鬱憤が私に降り注いだ。
散々嫌がらせをされて、体育倉庫に閉じ込められた。
携帯は鞄の中。
見られないように念の為ロックをつけてたのはラッキーだった。
今日もルカくんが待ってるのに。どうしよう。
真っ暗闇の中私は一夜を過ごした。
誰かが体育倉庫を開けてやっと出られたけれど、そのまま学校には二度と行かなかった。
…
状態はどうあれ鞄は戻ってきたけれど、携帯は結局戻ってこなくてルカくんに連絡ができてなかった。
ルカくんに会いにアンネリーに行こうとしたけど、まだ外が怖くて私は部屋にひきこもっていた。
何度もルカくんがお花を持って会いに来てくれてたけれど、たくさん迷惑かけてた結果がこれ、情けなくて会う勇気がでなくて一度も合わなかった。
それでもルカくんは毎日メールを送ってくれる。
とっても嬉しいのにとっても辛くて私は一言しか返信ができなかった。
学校に行かなくなってすぐに珊瑚礁に電話で辞めることを伝えたけれど、佐伯くんが家に来て扉の前で話しかけてきた。
「ゆっくりでいいから来いよ。あそこは俺とお前しかいないんだから。」
その声が優しくて涙が出てきた。
「勉強も俺が教えるから、辞めるなんて言わないでくれよ。」
何度も来て部屋の前で言う、その言葉に救われて私は部屋の扉を開けた。
…
瑛くんに勉強を教わってから解けなかったであろう問題集もスラスラ溶けるようになり
最近は瑛くんがいるときだけは外に出られるようになって、珊瑚礁のバイトも少しだけやれるようになった。
今では勝手に夕飯も用意されていて、家族と瑛くんとでご飯囲むことも多くなった。
私も瑛くんといられて嬉しい。
卒業後の進路なんて何も考えていなかったけれど、
瑛くんと一緒に一流大学を目指して猛勉強をする毎日。
あっという間に高校生活が終わった。
…
卒業後、私は瑛くんと一緒の一流大学に合格。
家族みんなで喜んでるところで
瑛くんから告白されて、両親公認の交際が始まり
そのまますぐに同棲を開始。
初めて一緒のベットで眠ったときに瑛くんが私に
「お前は俺だけの人魚なんだ、誰にも触れさせるもんか。」 って言っていた。
いつの日か聞いたことがあるような…?
でも、瑛くんにだけ触れてもらいたいからそういうふうに思ってくれて嬉しいなって思う。
これからは毎日幸せな日々を送っていきたいです。
…