可愛いも楽じゃない。(川上拓郎)
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自分で言うのもなんだが、昔から男には人気があったと思う。
でもそれは、学年で一番かわいいあの子とかじゃなくて、
「一度はヤってみたいあの子」の方だ。
発育の良すぎた私は、高嶺の花とかではなく、
そういう目で見られることの方が多かった。
それが原因か、
現彼氏とはなかなか喧嘩が絶えないものである。
「もう一回言ってみなさいよ、拓朗。」
「別に。」
「別にって何よ!好き勝手言って!」
「…うるさい。」
「はぁ?」
「わー!美緒ちゃんストップストップ!!」
「離してください須貝さん!
その綺麗な顔、ぼっこぼこにしてやるわ!」
殴りかかろうとする私を須貝さんが後ろから羽交い絞めにする。
元はと言えば、拓朗が悪いのだ。
私は、拓朗が好きで、大好きだから付き合ってるのに、
複数人男がいるだの、俺なんかただのセフレだろとか言うから。
「ちょっ、暴れないで!」
「離さないと頭突きしますからね!」
「勘弁して!俺の脳細胞が!」
暴れる私と正反対に、拓朗の澄ました顔。
何もないように軽快な音でキーボードを打っている。
「か、川上さん。謝った方がいいんじゃ…。」
航平がコソコソと拓朗に耳打ちしているが全部丸聞こえだ。
「謝ったって今度こそ許さないんだから!
…もう限界よ!拓朗なんか知らない!もう別れる!」
「勝手にすれば。」
「ちょっと川上さん!やばいって!」
「どうせ拓朗だって他の男と一緒で
一回ヤれればいいやって思ってたんでしょ!」
「美緒ちゃん昼間からハレンチ!」
「うるさい!」
須貝さんに向かって頭を振り下げれば鈍い音共に後ろでうめき声が上がる。
それと同時に自由になった身体。
「あ、ちょ、美緒さん、落ち着いて!」
ぎろりと睨むと一瞬に縮こまる航平。
「え、あ…、」
そんな顔しないで。
少しいたずらするだけだから。
「航平、」
「は、はい?」
「航平は、私の事嫌い?」
「え、いや、嫌いではないですけど…」
「じゃぁ好き?」
「好きって言われると…なんか…」
「やっぱり嫌いなんだ、」
「わー!嫌いじゃないから泣かないで!」
「じゃあ拓朗の代わりに航平が今から私の彼氏ね♡」
「え゛⁉」
その言葉に背を向けていた拓朗の肩が揺れる。
航平はしまったというような顔。
「だって航平は私の事好きなんでしょ?
私も航平のこと好きよ♡」
もぞもぞと拓朗が振り向きたそうにする。
「美緒さん!ふざけすぎです!」
航平の腕に自身の腕を絡めると航平の顔が真っ赤になる。
「何よ、私のおっぱいが気に入らないわけ⁉」
「そうじゃなくて!ちょっと川上さん!
美緒さん暴走してます!
どうにかしてくださいよ!」
「拓朗は関係ないもん。
だって別れたし。ね、拓朗。」
返事なし。
なによ、本当に私は要らないわけ?
「こら。」
「ぐぇ…、い、伊沢さん。」
暫くすると襟をつかまれて航平から引きはがされる。
怒ったような呆れたような顔でこちらを見つめる。
「川上も。
泣くぐらいなら美緒ちゃんを虐めないこと。」
「え。」
「泣、いて、ないですけど…グスッ…」
泣いてるじゃん。
不機嫌そうな顔をしてその顔とは反対にボロボロと泣いてる。
あぁ、もう可愛いんだから。
本当は私の事大好きなんだもんね。
「あぁ、もうほら泣かないで。」
ハンカチを目元に充てると私の手をギュと握ってくる。
「ごめんね、意地悪しすぎたね。」
「俺も、ごめん、」
小さな声のごめんはプライドの高い拓朗の精一杯なのは知ってる。
「もう私に意地悪言わないって約束できる?」
コクリと頷く白い首。
「可愛い、ほんと好き。」
指で顎を掬いあげて頬にキスをすると少しだけ頬が染まる。
「続きは帰ってからね。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(伊沢拓司Side)
手間のかかるカップルだ。
執務室で大げんかかと思えば今は見つめあっている。
川上は見るからに美緒ちゃんが好きなのに、
口から出てくる言葉はそれを現さない。
なんて非効率な奴だ。
まぁ、川上がそう思うのも無理はない。
彼女ほどQKメンバーで無防備な人はいない気がする。
徹夜で仕事して朝は執務室のソファで寝てることはざらだし、
隠しているつもりだろうが逆効果のブラウスはボタンがとれそう。
スカートも短いし、夏なんて最悪だ。
そのたびに怖い顔して川上が周りを睨みつけるが、
俺たちは何も悪くない。
「いい加減にしてほしいのはこっちだ、まったく。」
**Fin**
でもそれは、学年で一番かわいいあの子とかじゃなくて、
「一度はヤってみたいあの子」の方だ。
発育の良すぎた私は、高嶺の花とかではなく、
そういう目で見られることの方が多かった。
それが原因か、
現彼氏とはなかなか喧嘩が絶えないものである。
「もう一回言ってみなさいよ、拓朗。」
「別に。」
「別にって何よ!好き勝手言って!」
「…うるさい。」
「はぁ?」
「わー!美緒ちゃんストップストップ!!」
「離してください須貝さん!
その綺麗な顔、ぼっこぼこにしてやるわ!」
殴りかかろうとする私を須貝さんが後ろから羽交い絞めにする。
元はと言えば、拓朗が悪いのだ。
私は、拓朗が好きで、大好きだから付き合ってるのに、
複数人男がいるだの、俺なんかただのセフレだろとか言うから。
「ちょっ、暴れないで!」
「離さないと頭突きしますからね!」
「勘弁して!俺の脳細胞が!」
暴れる私と正反対に、拓朗の澄ました顔。
何もないように軽快な音でキーボードを打っている。
「か、川上さん。謝った方がいいんじゃ…。」
航平がコソコソと拓朗に耳打ちしているが全部丸聞こえだ。
「謝ったって今度こそ許さないんだから!
…もう限界よ!拓朗なんか知らない!もう別れる!」
「勝手にすれば。」
「ちょっと川上さん!やばいって!」
「どうせ拓朗だって他の男と一緒で
一回ヤれればいいやって思ってたんでしょ!」
「美緒ちゃん昼間からハレンチ!」
「うるさい!」
須貝さんに向かって頭を振り下げれば鈍い音共に後ろでうめき声が上がる。
それと同時に自由になった身体。
「あ、ちょ、美緒さん、落ち着いて!」
ぎろりと睨むと一瞬に縮こまる航平。
「え、あ…、」
そんな顔しないで。
少しいたずらするだけだから。
「航平、」
「は、はい?」
「航平は、私の事嫌い?」
「え、いや、嫌いではないですけど…」
「じゃぁ好き?」
「好きって言われると…なんか…」
「やっぱり嫌いなんだ、」
「わー!嫌いじゃないから泣かないで!」
「じゃあ拓朗の代わりに航平が今から私の彼氏ね♡」
「え゛⁉」
その言葉に背を向けていた拓朗の肩が揺れる。
航平はしまったというような顔。
「だって航平は私の事好きなんでしょ?
私も航平のこと好きよ♡」
もぞもぞと拓朗が振り向きたそうにする。
「美緒さん!ふざけすぎです!」
航平の腕に自身の腕を絡めると航平の顔が真っ赤になる。
「何よ、私のおっぱいが気に入らないわけ⁉」
「そうじゃなくて!ちょっと川上さん!
美緒さん暴走してます!
どうにかしてくださいよ!」
「拓朗は関係ないもん。
だって別れたし。ね、拓朗。」
返事なし。
なによ、本当に私は要らないわけ?
「こら。」
「ぐぇ…、い、伊沢さん。」
暫くすると襟をつかまれて航平から引きはがされる。
怒ったような呆れたような顔でこちらを見つめる。
「川上も。
泣くぐらいなら美緒ちゃんを虐めないこと。」
「え。」
「泣、いて、ないですけど…グスッ…」
泣いてるじゃん。
不機嫌そうな顔をしてその顔とは反対にボロボロと泣いてる。
あぁ、もう可愛いんだから。
本当は私の事大好きなんだもんね。
「あぁ、もうほら泣かないで。」
ハンカチを目元に充てると私の手をギュと握ってくる。
「ごめんね、意地悪しすぎたね。」
「俺も、ごめん、」
小さな声のごめんはプライドの高い拓朗の精一杯なのは知ってる。
「もう私に意地悪言わないって約束できる?」
コクリと頷く白い首。
「可愛い、ほんと好き。」
指で顎を掬いあげて頬にキスをすると少しだけ頬が染まる。
「続きは帰ってからね。」
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(伊沢拓司Side)
手間のかかるカップルだ。
執務室で大げんかかと思えば今は見つめあっている。
川上は見るからに美緒ちゃんが好きなのに、
口から出てくる言葉はそれを現さない。
なんて非効率な奴だ。
まぁ、川上がそう思うのも無理はない。
彼女ほどQKメンバーで無防備な人はいない気がする。
徹夜で仕事して朝は執務室のソファで寝てることはざらだし、
隠しているつもりだろうが逆効果のブラウスはボタンがとれそう。
スカートも短いし、夏なんて最悪だ。
そのたびに怖い顔して川上が周りを睨みつけるが、
俺たちは何も悪くない。
「いい加減にしてほしいのはこっちだ、まったく。」
**Fin**
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