気づいてますか(山本祥彰)
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結局よしくんが落ち着いたのは夜中の2時を回ったころだった。
「つっかれたー…」
さすがに酔いも覚めたのか、
とろとろだった可愛い目は理性を取り戻していた。
代わりに、私は動けないほど疲弊していたが。
「美緒さん、好きだよ。」
頬に小さくキスを落とされる。
快感で途中から頭が真っ白だったが、そうだ。
よしくんは、
「よしくん。」
「なに?」
「私に隠してることない?」
「え、ないよ?
なんで?」
キョトンとした顔。
…嘘つくの?
言ってよ
他の女の人も抱いたんだって。
大学のお友達?
オフィスの女の子?
でも自分で浮気してるでしょ、
なんて聞ける勇気は1mmも持ち合わせていない。
「っ鏡!」
シーツをバフっとかぶってドレッサーを指さす。
もぞもぞと動く気配がしたことから、
よしくんがドレッサーに向かったのは間違いない。
終わった。
私、捨てられるかもしれない。
「うわっ、なにこれ⁉」
何、自分で気づいてなかったの?
「え、あっと、違う!
違うよ美緒さん!誤解だよ!」
「何が誤解よ!
べろべろになって女物の香水振りまいてきたくせに!
浮気した後に私を抱くなんて、
よしくんって神経図太いのね。」
「話聞いてよー!」
「いや!」
一向にシーツから顔を出そうとしない私に観念したのか。
シーツの上から背中をさすりながら、ポツリとよしくんは呟いた。
「美緒さんが、大人だから…。」
「…なに、それ。」
「わがままも言わないし、ヤキモチも妬いてくれないじゃん。」
「それは、」
「僕は!美緒さんが他の誰かと話してるだけでも
嫌なのに…。」
しょんぼりとした声が帰ってくる。
「…香水。」
「…っあーかっこ悪い!
こうちゃんに協力してもらったの!」
「は、?」
「忙しかったのは本当だけど…
こうちゃんに、美緒さんの話したら、
彼女の香水持ってきてくれて、」
「なに、それ。」
「今日はオフィスでみんなで飲んでて、
これつけとけって…。
僕もだいぶ飲んだし、記憶あいまいだけど、
多分キスマークは伊沢さんだと思う…。
僕の隣にいたし、なんか、濃いし…。」
「なにそれぇ…」
安心したらボロボロと涙があふれてきた。
「ご、ごめん、なさい…
ちょっとヤキモチ妬いてほしかったんだ…。
会いたいって言ってほしくて、
僕ばっかり好きな気がして、
傷つけて、ごめんなさい…」
ぎゅってしたいけど動けない。
シーツから顔を出すと、
彼もまた、泣きそうな顔をしていた。
「ん、」
腕を伸ばすと優しく抱きしめてくれた。
私、全然大人じゃないよ。
「よしくん。私ね、
会えなくて寂しかったよ。
よしくん、頑張ってるから、
言えなくて、」
「…っ、
ほんと、好き。」
「私も、」
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(山本祥彰Side)
「伊沢さん!」
「ん?どうした山本、そんな怖い顔して。」
にやにやと面白げに笑うこの人。
絶対この人だ!
「これ!昨日伊沢さんでしょ!」
首を指さすと
「え?なんのことわかんないなぁー」
ととぼけられる。
昨日は色々あって彼女を泣かせてしまったけど…
彼女の本音が聞けた。
「ねぇ、協力したんだし、
いい加減自慢の美緒さんとやらを見せてくれてもいいんじゃない?」
今しがたオフィスに入ってきたこうちゃんに話しかけられる。
後ろでは伊沢さんが「そうだそうだ」と応戦している。
「…絶対見せません。」
あんなに可愛い人見せたら、
みんな好きになっちゃいそうだから。
美緒さんが可愛くて素敵なことは、僕だけが知ってればいい事実なのだ。
**Fin**
「つっかれたー…」
さすがに酔いも覚めたのか、
とろとろだった可愛い目は理性を取り戻していた。
代わりに、私は動けないほど疲弊していたが。
「美緒さん、好きだよ。」
頬に小さくキスを落とされる。
快感で途中から頭が真っ白だったが、そうだ。
よしくんは、
「よしくん。」
「なに?」
「私に隠してることない?」
「え、ないよ?
なんで?」
キョトンとした顔。
…嘘つくの?
言ってよ
他の女の人も抱いたんだって。
大学のお友達?
オフィスの女の子?
でも自分で浮気してるでしょ、
なんて聞ける勇気は1mmも持ち合わせていない。
「っ鏡!」
シーツをバフっとかぶってドレッサーを指さす。
もぞもぞと動く気配がしたことから、
よしくんがドレッサーに向かったのは間違いない。
終わった。
私、捨てられるかもしれない。
「うわっ、なにこれ⁉」
何、自分で気づいてなかったの?
「え、あっと、違う!
違うよ美緒さん!誤解だよ!」
「何が誤解よ!
べろべろになって女物の香水振りまいてきたくせに!
浮気した後に私を抱くなんて、
よしくんって神経図太いのね。」
「話聞いてよー!」
「いや!」
一向にシーツから顔を出そうとしない私に観念したのか。
シーツの上から背中をさすりながら、ポツリとよしくんは呟いた。
「美緒さんが、大人だから…。」
「…なに、それ。」
「わがままも言わないし、ヤキモチも妬いてくれないじゃん。」
「それは、」
「僕は!美緒さんが他の誰かと話してるだけでも
嫌なのに…。」
しょんぼりとした声が帰ってくる。
「…香水。」
「…っあーかっこ悪い!
こうちゃんに協力してもらったの!」
「は、?」
「忙しかったのは本当だけど…
こうちゃんに、美緒さんの話したら、
彼女の香水持ってきてくれて、」
「なに、それ。」
「今日はオフィスでみんなで飲んでて、
これつけとけって…。
僕もだいぶ飲んだし、記憶あいまいだけど、
多分キスマークは伊沢さんだと思う…。
僕の隣にいたし、なんか、濃いし…。」
「なにそれぇ…」
安心したらボロボロと涙があふれてきた。
「ご、ごめん、なさい…
ちょっとヤキモチ妬いてほしかったんだ…。
会いたいって言ってほしくて、
僕ばっかり好きな気がして、
傷つけて、ごめんなさい…」
ぎゅってしたいけど動けない。
シーツから顔を出すと、
彼もまた、泣きそうな顔をしていた。
「ん、」
腕を伸ばすと優しく抱きしめてくれた。
私、全然大人じゃないよ。
「よしくん。私ね、
会えなくて寂しかったよ。
よしくん、頑張ってるから、
言えなくて、」
「…っ、
ほんと、好き。」
「私も、」
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(山本祥彰Side)
「伊沢さん!」
「ん?どうした山本、そんな怖い顔して。」
にやにやと面白げに笑うこの人。
絶対この人だ!
「これ!昨日伊沢さんでしょ!」
首を指さすと
「え?なんのことわかんないなぁー」
ととぼけられる。
昨日は色々あって彼女を泣かせてしまったけど…
彼女の本音が聞けた。
「ねぇ、協力したんだし、
いい加減自慢の美緒さんとやらを見せてくれてもいいんじゃない?」
今しがたオフィスに入ってきたこうちゃんに話しかけられる。
後ろでは伊沢さんが「そうだそうだ」と応戦している。
「…絶対見せません。」
あんなに可愛い人見せたら、
みんな好きになっちゃいそうだから。
美緒さんが可愛くて素敵なことは、僕だけが知ってればいい事実なのだ。
**Fin**
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