末っ子ちゃん
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
医師「うん、さっき撮ったレントゲンを見ても骨に異常はないね。」
「『よかった〜!』」
俺たちは病院へ着くと早速レントゲンを撮ってもらい診察を受ける。
病院の診察時間は終わっていたものの安西先生が連絡してくれていたおかげで特別に時間外にも関わらず対応してくれているのだ。
医師「でもかなり腫れているしちょっと心配だから明日の朝MRIの検査予約をしておくよ。また明日の9時に来てくれ。」
『えっ、明日の練習は…。』
医師「何を言ってるんだね。あくまで骨に異常がないというだけで、何も問題ないとは限らないんだ。安静にしてくれよ。」
リリコ「そうですよ、リョータ先輩。あ、ん、せ、い!!」
『う…。』
偉そうにしやがって…。生意気な奴め…。
医師「ははは。頼もしいマネージャーが着いていて安心だね。ではまた明日。」
それを聞いてパーっと嬉しそうな顔になるリリコ。
湘北ではいつも末っ子だの頼りないだの言われてまだまだみんなに甘やかされている彼女にはその言葉は嬉しいのだろう。
こうして俺たちは病院を出た。
『あっ、松葉杖借りればよかった…。』
それに気付いたのは病院を出て少し歩いた所だった。
リリコ「あっ、私借りてきますよ!待っててくださいー!」
と、リリコは1人走って病院に戻って行った。
『なーんか…。今日はやけにしっかりしてて逆に調子狂うんだよな…。』
いつも妹にしか思えないリリコが今日は頼もしくて変な感じだ。
走り去っていくリリコの後ろ姿を見て1人ボソリと呟いた。
しばらくすると走りながら戻って来たが彼女の手には松葉杖はなく…、
リリコ「もう閉まっちゃってて…。ま、私が家まで送るんで安心してくださいよ!」
『悪いな…。』
再びリリコの肩を借りて家に送ってもらうのだった。
『ただいまー。』
家のドアを開けると…、
アンナ「えっ、リョーちゃん?帰ってくるのは明後日じゃ…?えっ、そちらは…?」
家の中でから妹が驚いた顔をしながら出てきた。
『ちょっと怪我しちまってな。あ、こいつはうちのマネージャー。歩くのも怪しくて送ってもらったんだ。』
リリコ「あっ、はじめまして。##NAME1##です。」
アンナ「あ、こちらこそはじめまして。妹のアンナです。なーんだ、彼女じゃないのかー。」
ニヤけながら俺を揶揄うアンナ。
『な、何馬鹿なこと言ってんだ!』
アンナとそんなやり取りをしていると中から母さんも出て来た。
母「リョーちゃん、アンタ大丈夫なの?」
『あぁ。明日精密検査だけど骨には異常ないみたいだし平気平気。』
母「そう。何ともないと良いわね…。あ、##NAME1##さん?だったわよね…?送って頂いてありがとう。」
母さんは視線をリリコの方にやりお礼を言う。
リリコ「あっ、いえ!マネージャーだから当然です!」
いつもはワガママ言ってばっかりのくせに調子の良い奴め…。
母「まぁ。頼もしいマネージャーさんね。晩ご飯まだでしょ?私たちもこれからだから良かったら食べて行ってちょうだい。」
『おぉ、そうだよ。食ってけよ、リリコ。』
リリコ「じゃあ…お言葉に甘えて…。」
こうして我が家で母、妹、俺、リリコの4人で食卓を囲んで夕食を食べていた。
リリコとアンナは同い年ということもあってかすぐに意気投合しはしゃいでいた。
俺はそれを横目に見ながら黙ってご飯を食べる。
リリコ「リョータ先輩って…なんか家では大人しいんですね。」
アンナ「えっ?学校ではこんなんじゃないの?」
リリコ「いやいや!学校では鬼キャプテンって呼ばれてて部員たちから恐れられてるんだよ!」
アンナ「ええー!」
アンナは驚いていて母さんはその横でクスクスと笑っている。
『おい、リリコ!お前あんまり余計なこと喋るなって!』
俺は恥ずかしくなってリリコを止めるのだった。