生意気な奴
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そしてその日の帰り道…。
沢北「あーあ。どうにかして山城さんを振り向かせる方法はないッスかねぇ…?美喜男、お前隣のクラスなんだし他に山城さんの事をなにか知らねえのか?」
美喜男「うーん…。とくに…。」
『まだそんなこと言ってるのかぴょん。どうせ無理なんだからもっとお前はバスケに集中するぴょん。』
河田「まぁ深津の言う通りだべ…。」
この日も部活が終わり河田兄弟と沢北と一緒に駅の方へ歩いていた。
『あっ、ケータイ忘れたぴょん。先帰っててくれぴょん。』
ポケットにもカバンにもケータイが入っていないことに気付く。
河田「おお、そうか。んじゃまた明日な。」
沢北「また明日ッス。」
美喜男「お疲れ様です、深津さん。」
こうして俺は3人と別れ学校に引き返したのだが、
『ん…?』
体育館の電気がつきっぱなしだ。
最後に出た俺たちが電気の確認をしたはずなのにらおかしいと思い少し警戒しながら中を覗いてみると…。
『山城…?』
中には1人でボールを持ってドリブル練習をする山城の姿が…。
彼女の動きをみる限りある程度のバスケットの技術はもっていてそれなりに経験者であると言うのはすぐに分かった。
ボールの音と彼女のバッシュの音だけが体育館に響き渡る。
『体育館の利用可能時間はもう終わってるぴょん。それに勝手にうちの備品を使われては困るぴょん。』
俺は体育館に入り1人集中していた山城に話しかけた。
「ふっ、深津先輩!!!」
全く俺の気配を感じていなかったようで驚く
山城。
『いつもこうやって部活が終わった後忍び込んでたのかぴょん?そんな事しちゃだめだぴょん。』
「あ、いや!今日が初めてです!なかなか体育館使わせてもらえないから…。でもどうかこの事先生たちには…。バレたら部になるどころかせっかく作った同好会も解散なんてことに…。」
そう言いながら山城は心配そうな目で俺を見つめる。いつも強気そうな彼女のこんな顔は初めて見た。
『心配しなくても誰にも言わないぴょん。別に俺がダメだって言ってるのはルールだからとからそういう事じゃなくて女の子がこんな時間に1人で学校にいるのが危ないからって事ぴょん。』
リリコ「深津先輩…。あなた意外と良い人だったんですね…。」
『意外は余計ぴょん。』
俺がそう言うとクスクスっと彼女は笑った。
俺もそれに釣られて…、
リリコ「あっ!深津先輩、今笑った!」
『笑ってないぴょん。』
リリコ「いや!笑ってた!」
釣られて笑ってしまったようだが、何故か笑顔を見られるのが恥ずかしくて違うと言い張った。
リリコ「あーあ。見つかっちゃったし大人しく帰るかー。」
そう言いながら彼女は片付けを始めようとした。
『俺が来たから良いぴょん。見ててやるからもう少しやっても。』
何だかもう少し彼女のバスケが見ていたくてそう言った。
リリコ「いや、いいですよ…。なんか見られてたらやりずらいし…。」
『じゃあ俺もやるぴょん。山城、俺と1on1やるぴょん。』
リリコ「えっ!?深津先輩と!?ムリムリ!」
ありえないでしょと言った表情の山城。
『じゃあこういうのはどうだぴょん?もし俺が10点取るまでの間にお前が1ゴールでも決めたら明日から体育館の4分の1。いや、半分をお前たちに貸すぴょん。』
すると彼女の目の色が変わった。
「……!!!言いましたね、深津先輩!!」
そして俄然やる気になった山城と体育館の練習面積を掛けてら1on1をしたのだが…、
リリコ「鬼ー!深津先輩の鬼ー!!!ちょっとは手加減してくださいよ、もぉー!」
『いや、さすがに体育館奪われるわけにいかないから手は抜かないぴょん。』
結局山城は俺から1ゴールも奪う事なく勝負は終わった。
リリコ「20センチ以上も小さい相手に容赦ないなんて大人気ないです、先輩!!」
『勝負っていうのはこういうもんだぴょん。でも山城は別に普通にバスケ上手いと思うぴょん。中学でやってたのかぴょん?』
山城「ええ。先輩と同じガードでしたよ。」
『まぁその身長じゃガードしかないだろうぴょん。140センチ代でよくやってたと思うぴょん。』
リリコ「150あるし!152だわ!」
そう言いながら彼女はムスッとしていてその見たことのない表情も可愛かった。
『ま、どっちにしろ俺からしたらチビであることに変わりないぴょん。ドチビぴょん。』
リリコ「もうっ!チビチビうるさいですよ!」
『ま、ひとつ教えてやるぴょん。
いいか?どれだけ大きく見せようとしたってダメぴょん。もっともっと重心を引くして素早くドリブルで抜き去るんだぴょん。身長差があるってことは逆にこっちも小さくてすばしっこいのが苦手だってことぴょん。』
リリコ「なるほど。…こうですか?」
俺がアドバイスすると彼女のはボールを手に取りドリブルを始めたので、俺もディフェンスの構えをした…。