THE FIRST SLAM DANK 公開記念!
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そしてあれから2日が経ち、俺たちは今新幹線に乗っている。
そう、我ら山王工業はインターハイ初戦でノーマークだった湘北高校という神奈川代表高に敗れ予定よりも早く帰路に着いている。
まさかここ数年負け無しで今回も最優勝候補と言われていた俺たちが初戦で敗れるなんて誰も予想もしていなかっただろう。
さすがに部員たちの空気は重く広島から秋田までの長い道のり会話はほとんどなかった。
秋田駅に到着したのは21時ごろ。
「明日の練習は休みとする。しっかり疲れを取って秋の国体に向けまた頑張ろう!では解散!」
「「「うっす!」」」
駅のホームで堂本監督がそうみんなに声を掛けて解散となった。
「さ。帰るピョン。」
「だら。」
先輩たちもやっぱり元気がない。
そりゃそうだ、最後のインターハイだったんだもんな…。
俺も先輩たちと一緒に在来線ホームへ向かおうとした時の事だった。
「エージーーーー!!!!」
と、聞き覚えのある声が。
どこから聞こえるんだ?とキョロキョロしていると、遠くの方からこちらに向かって全力で走ってくるリリコの姿が見えた。
『えっ?リリコ!?!?』
彼女はスピードを落とす事なく走ってきてそのまま俺の胸に飛び込んできた。
「ごめんっ。ごめんエージ…。ぐすっ。」
そう言いながらリリコは俺の腕の中で泣いていた。
『おい、どーしたんだよリリコ!?何があったのか!?』
訳がわからないが俺の腕の中で泣きじゃくるリリコを俺はぎゅっと抱きしめ返していた。
「ぐすんっ。エージなんか負けちゃえばいいって…。私があの時あんな事言ったから…。」
なんだ。そんなことを気にしていたのか…。
可愛いやつめ。
『はは。お前のせいじゃねーよ。だから泣くなって。』
俺はそう言いながら彼女の頭をポンポンと優しく撫でた。
「沢北、俺たち先行くピョン。」
「おつかれ。」
と深津さんと河田さんたが声を掛けてきたので先輩たちがまだ居たことを思い出した。
『お、お疲れっス!』
少し恥ずかしいがもうそんなことどうでもいいと思える位、今は腕の中にいるリリコの事で頭がいっぱいだ。
そのあとも人目を気にせず俺の腕の中で泣きじゃくるリリコのことを抱きしめ続けた。
『落ち着いたか…?』
「うん…。エージ本当に怒ってない?」
そう言いながら俺の顔を見上げるリリコ。
『うん、怒ってないよ。そろそろ家帰ろう。』
リリコの手を引いて在来線に乗り換え家へ帰った。
電車に乗っている間も、駅から家歩く間もてはずっと繋いだままで普段おしゃべりなリリコにはめずらしく会話がほとんどなかった。
でも不思議と気まずい感じはなくむしろリリコとこうして一緒に居られることが心地良いとすら思えた。
『じゃあな、おやすみ。』
「うん、おやすみ。」
リリコの頭をくしゃくしゃっと撫でて彼女が家に入るのを見届けようとした時に、
『あっ!リリコ!ちょっと待って!』
と俺はある事を思い出し彼女を引き留めた。
「ん?」
振り返って再びこちらまで近寄ってくるリリコ。
『明日は予備校か?』
「ううん。明日はお盆だからお休み。」
『じゃあ明日は1日一緒に過ごさない?珍しく部活が1日オフなんだ。』
「一緒に過ごすって?」
リリコは不思議そうな顔でこちらを見つめる。
『そうだなぁ…リリコが何処か出掛けたければ一緒に出掛けよう。もし家でゲームしたければ一緒にゲームしよう。とにかく何をするにしても明日は一緒にいようぜ。…ダメか?』
「ううん。ダメじゃないよ。」
ニコッと笑ってそう言ってくれたリリコを見て俺も釣られて笑った。
『よし、じゃあ明日の朝また来るよ!おやすみ、リリコ!』
「うん、待ってる!おやすみ!」
リリコと手を振って別れ俺も自分の家へ入って行った。
翌朝。
リリコの家のチャイムを鳴らす。
ピーンポーン
「おっはよー!」
と出てきたリリコは昨日と違っていつも通りの元気さで俺は安心した。
『よっ。今日は何したいか決まったか?』
「うん!あのさ、隣町に去年できたテーマパークあるじゃん?あそこ行かない?」
『あぁ!あのテーマパークすげえ人気らしいな。もちろんいいよ!』
よくクラスメートたちの話が話題に上がってるテーマパークだ。
俺はどうせ部活が忙しくて、1日オフなんて滅多にないから行く事はないと思っていたが。
「やったー!じゃあ出掛ける準備終わったらまた呼びに行くね!家で待ってて。」
『ん?なんでだよ?もう準備出来てるじゃん。』
リリコの服装を見るとパジャマからちゃんと着替え終わってるし長い髪はいつも通り綺麗に解かされていて寝癖とかもない。
すぐにでも出掛けられそうなのに。
「もうっ!せっかくのお出かけなんだから、もうちょっとおめかしさせてよね!」
とスタスタスタと家の中へ戻って行った。
女子だなぁ、なんて思いながら俺も一旦家に戻る。
部屋に戻り鏡で今日の自分の服装を見ると、Tシャツにスエットといういつもとたいして変わらない格好をしていた。
『おめかしねえ…。』
何か普段着持ってたっけとタンスを開けて見つけたデニムを引っ張り出してみるがどうみても短い…。
そりゃそうだ高校に入学してたあたりから普段着なんて買った覚えがない。
こうなりゃ最終手段だとテツの部屋に侵入して良さげなデニムを勝手に拝借し、上には適当なシャツを羽織ってみる。
『うん、まぁこれならちょっとはマシか。』
もう一度鏡で自分の姿を確認していると玄関のチャイムが鳴った。
ガチャリ
「おまたせー。」
とそこにはいつもとまた少し違った可愛らしい格好をしたリリコが立っていた。
『お、おう。行くか。』
と俺たちは家を出て歩き出した。
おめかしとか言ってたしこういう時はそれに触れといた方がいいのかなぁと思い、
『そのスカート可愛いな。似合ってる。』
と、リリコが履いていた少しフレアしたデニムのロングスカートを褒めてみた。
「ありがと。そーいうエージも似合ってるよ、おじさんの服。」
リリコはイタズラっぽい顔でそう言った。
『なっ……!気づいてたのかよ!』
恥ずかしくて自分でも顔が熱くなって赤くなっているのがわかる。
「あはは。当たり前じゃん。だってそれおじさんよく着てるし。どうせ高校に入ってからは普段着なんて買ってないし、どれも小さくなってて着れなかったんでしょ?」
リリコにはなんでもお見通しなんだな…。
『あーもうっ!お前がおめかしとか言うせいだからな!』
「そんなに怒んないでよ。別にエージはあのままで良かったのに。」
『まぁちょっとラフ過ぎるかなって…。』
「そうかな?私はあーいうラフな格好してるエージ好きだけどな。ま、でもアメリカ行くまでに一緒に普段着も買いに行こ!」
『おう。』
好きだけどな。と言われて顔がニヤけそうになるのを必死に堪えていたのはここだけの話。
そう、我ら山王工業はインターハイ初戦でノーマークだった湘北高校という神奈川代表高に敗れ予定よりも早く帰路に着いている。
まさかここ数年負け無しで今回も最優勝候補と言われていた俺たちが初戦で敗れるなんて誰も予想もしていなかっただろう。
さすがに部員たちの空気は重く広島から秋田までの長い道のり会話はほとんどなかった。
秋田駅に到着したのは21時ごろ。
「明日の練習は休みとする。しっかり疲れを取って秋の国体に向けまた頑張ろう!では解散!」
「「「うっす!」」」
駅のホームで堂本監督がそうみんなに声を掛けて解散となった。
「さ。帰るピョン。」
「だら。」
先輩たちもやっぱり元気がない。
そりゃそうだ、最後のインターハイだったんだもんな…。
俺も先輩たちと一緒に在来線ホームへ向かおうとした時の事だった。
「エージーーーー!!!!」
と、聞き覚えのある声が。
どこから聞こえるんだ?とキョロキョロしていると、遠くの方からこちらに向かって全力で走ってくるリリコの姿が見えた。
『えっ?リリコ!?!?』
彼女はスピードを落とす事なく走ってきてそのまま俺の胸に飛び込んできた。
「ごめんっ。ごめんエージ…。ぐすっ。」
そう言いながらリリコは俺の腕の中で泣いていた。
『おい、どーしたんだよリリコ!?何があったのか!?』
訳がわからないが俺の腕の中で泣きじゃくるリリコを俺はぎゅっと抱きしめ返していた。
「ぐすんっ。エージなんか負けちゃえばいいって…。私があの時あんな事言ったから…。」
なんだ。そんなことを気にしていたのか…。
可愛いやつめ。
『はは。お前のせいじゃねーよ。だから泣くなって。』
俺はそう言いながら彼女の頭をポンポンと優しく撫でた。
「沢北、俺たち先行くピョン。」
「おつかれ。」
と深津さんと河田さんたが声を掛けてきたので先輩たちがまだ居たことを思い出した。
『お、お疲れっス!』
少し恥ずかしいがもうそんなことどうでもいいと思える位、今は腕の中にいるリリコの事で頭がいっぱいだ。
そのあとも人目を気にせず俺の腕の中で泣きじゃくるリリコのことを抱きしめ続けた。
『落ち着いたか…?』
「うん…。エージ本当に怒ってない?」
そう言いながら俺の顔を見上げるリリコ。
『うん、怒ってないよ。そろそろ家帰ろう。』
リリコの手を引いて在来線に乗り換え家へ帰った。
電車に乗っている間も、駅から家歩く間もてはずっと繋いだままで普段おしゃべりなリリコにはめずらしく会話がほとんどなかった。
でも不思議と気まずい感じはなくむしろリリコとこうして一緒に居られることが心地良いとすら思えた。
『じゃあな、おやすみ。』
「うん、おやすみ。」
リリコの頭をくしゃくしゃっと撫でて彼女が家に入るのを見届けようとした時に、
『あっ!リリコ!ちょっと待って!』
と俺はある事を思い出し彼女を引き留めた。
「ん?」
振り返って再びこちらまで近寄ってくるリリコ。
『明日は予備校か?』
「ううん。明日はお盆だからお休み。」
『じゃあ明日は1日一緒に過ごさない?珍しく部活が1日オフなんだ。』
「一緒に過ごすって?」
リリコは不思議そうな顔でこちらを見つめる。
『そうだなぁ…リリコが何処か出掛けたければ一緒に出掛けよう。もし家でゲームしたければ一緒にゲームしよう。とにかく何をするにしても明日は一緒にいようぜ。…ダメか?』
「ううん。ダメじゃないよ。」
ニコッと笑ってそう言ってくれたリリコを見て俺も釣られて笑った。
『よし、じゃあ明日の朝また来るよ!おやすみ、リリコ!』
「うん、待ってる!おやすみ!」
リリコと手を振って別れ俺も自分の家へ入って行った。
翌朝。
リリコの家のチャイムを鳴らす。
ピーンポーン
「おっはよー!」
と出てきたリリコは昨日と違っていつも通りの元気さで俺は安心した。
『よっ。今日は何したいか決まったか?』
「うん!あのさ、隣町に去年できたテーマパークあるじゃん?あそこ行かない?」
『あぁ!あのテーマパークすげえ人気らしいな。もちろんいいよ!』
よくクラスメートたちの話が話題に上がってるテーマパークだ。
俺はどうせ部活が忙しくて、1日オフなんて滅多にないから行く事はないと思っていたが。
「やったー!じゃあ出掛ける準備終わったらまた呼びに行くね!家で待ってて。」
『ん?なんでだよ?もう準備出来てるじゃん。』
リリコの服装を見るとパジャマからちゃんと着替え終わってるし長い髪はいつも通り綺麗に解かされていて寝癖とかもない。
すぐにでも出掛けられそうなのに。
「もうっ!せっかくのお出かけなんだから、もうちょっとおめかしさせてよね!」
とスタスタスタと家の中へ戻って行った。
女子だなぁ、なんて思いながら俺も一旦家に戻る。
部屋に戻り鏡で今日の自分の服装を見ると、Tシャツにスエットといういつもとたいして変わらない格好をしていた。
『おめかしねえ…。』
何か普段着持ってたっけとタンスを開けて見つけたデニムを引っ張り出してみるがどうみても短い…。
そりゃそうだ高校に入学してたあたりから普段着なんて買った覚えがない。
こうなりゃ最終手段だとテツの部屋に侵入して良さげなデニムを勝手に拝借し、上には適当なシャツを羽織ってみる。
『うん、まぁこれならちょっとはマシか。』
もう一度鏡で自分の姿を確認していると玄関のチャイムが鳴った。
ガチャリ
「おまたせー。」
とそこにはいつもとまた少し違った可愛らしい格好をしたリリコが立っていた。
『お、おう。行くか。』
と俺たちは家を出て歩き出した。
おめかしとか言ってたしこういう時はそれに触れといた方がいいのかなぁと思い、
『そのスカート可愛いな。似合ってる。』
と、リリコが履いていた少しフレアしたデニムのロングスカートを褒めてみた。
「ありがと。そーいうエージも似合ってるよ、おじさんの服。」
リリコはイタズラっぽい顔でそう言った。
『なっ……!気づいてたのかよ!』
恥ずかしくて自分でも顔が熱くなって赤くなっているのがわかる。
「あはは。当たり前じゃん。だってそれおじさんよく着てるし。どうせ高校に入ってからは普段着なんて買ってないし、どれも小さくなってて着れなかったんでしょ?」
リリコにはなんでもお見通しなんだな…。
『あーもうっ!お前がおめかしとか言うせいだからな!』
「そんなに怒んないでよ。別にエージはあのままで良かったのに。」
『まぁちょっとラフ過ぎるかなって…。』
「そうかな?私はあーいうラフな格好してるエージ好きだけどな。ま、でもアメリカ行くまでに一緒に普段着も買いに行こ!」
『おう。』
好きだけどな。と言われて顔がニヤけそうになるのを必死に堪えていたのはここだけの話。