ひとつ屋根の下
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『あー。俺は床に寝るから気にしなくていいよ。』
「だめです!気にします!ちゃんとベッドで寝ないと疲れとれないですよ?私が床で寝ますから。」
『いや、レディーファーストって言う言葉もあるでしょ?ここは甘えてよ。』
「いや、そんなわけにいきませんって。」
と言うやりとりが行われて早10分。
リリコちゃんはなかなか頑固で折れてくれない。
しびれを切らした俺はこんな提案をした。
『じゃあさ…。一緒に寝る…?』
するとリリコちゃんはまたまた顔真っ赤にした。
「なっ、何馬鹿なこといってるんですか!?」
『はははっ。リリコちゃん、顔真っ赤。それが嫌なら早くおとなしくベッドで寝てよ。』
「うぅ…。何から何まですみません…。」
頑固者の彼女もようやく折れたようだ。
『じゃあ電気消すね。おやすみ。』
「仙道先輩、いろいろとありがとうございます。おやすみなさい。」
俺はタンスから毛布を出して電気を消して床に寝転ぶ。
同じ空間にリリコちゃんがいると思うとなかなか寝付けない。
電気を消してから30分ぐらいは経っただろうか。
「あの…?先輩、まだ起きてますか…?」
小声で声をかけてくるリリコちゃん。
『うん。起きてるよ。どうかした?』
俺は一体何事だろうかと体を起こして彼女の方を見た。
「あの…。私やっぱりいろいろ考えたんですが、やっぱり明日もハードな部活が待っているって言うのに床で寝るのはどうかと…。」
そんなに俺のこと考えてくれてたのかよといううれしい気持ちが半分と、どんだけ真面目なんだよと言う呆れる気持ち半分。
『だから、それは大丈夫だって。リリコちゃんは気にしなくていいから早く寝な?』
「あ、いや。だから…。先輩は優しいからそう言って私が床で寝ることを許さないだろうなって思ったから…。だから…。その…。一緒に寝ませんか…?」
『は、はいぃぃぃ!?』
夜も遅くて近所迷惑だと言うのに思わず大きな声を出してしまう俺。
「あっ、いや。だって…!」
『いいの…?リリコちゃん、本当にいいの…?』
俺の慎重な問いかけにコクリと頷くリリコちゃん。
彼女だって勇気を出してその提案してくれたんだ。
断るのもなんだか失礼な気がして俺は緊張しながら同じベットに入った。
なるべく端っこのほうによって俺のスペースを作ってくれようとしていたリリコちゃんだったが、1人用のベットだ。
どんなに頑張ってもある程度体が密着してしまう。
『狭くてごめんね…。』
そう彼女に謝るが、なぜか返事がない。
よく見ると彼女はスースーと寝息を立てながら眠っていた。
先ほどまで考え事をしていてなかなか寝付けなかったようだが、彼女も疲れていたに違いない。
心配事も消えてすぐに眠くなってしまったのだろう。
しかしこの状況で即寝とは…。
俺はその後も彼女の匂いやぬくもりを感じ理性を抑えることで精一杯でなかなか寝付けなかった。