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まばらなる言葉

この日を終えれば
(また九時半に日は沈んで)
路地裏に消えて行った
(制服のスカートは傷だらけ)
雨に打たれては
(パレードの歌を聴いていた)
涙も紛れ落ちて行った
(屋上、フェンスの向こう側で)

笑顔のメイクを落とすのも忘れて
枕の匂いで潮騒を聞いた
張り詰めた糸は誰の為かと問うなら
せめて夢の中 こちらへどうぞ

サーカスのテントはいつも軋んでいて
ほらまた、どこかで。
壊れてしまいそうだ、いやいや……
空中ブランコでから回って
いつかは、どこかに。
飛んで行ってしまおうか……

黒い夢が続いて
(塩味のドロップかみしめて)
気が滅入りそうになった
(目が覚めた後でまた泣いて)
朝を謳っても
(机の傷は現実で)
僕の夜は終わりそうにない
(皆で笑っているのは夢で)

てるてる坊主の勇気をもらって
雨の一つになれたらいいな、なんて
錆びついた心で立ち尽くすくらいなら
せめて夢の中 こちらへどうぞ

火の輪くぐりのライオンが笑った
「ほら見て、今夜は
日が昇るのかも」?いやいや……
ピエロのメイクはいつも泣き顔で
僕を 指差す
「こうはならないように」ってさ……

夢の産物はいつまでも夢で
目が覚めたらさようなら、手を振る
ナイフの冷たさがホントだって言うんだ
それなら、もういっそ
せめて夢の中 終わらない夢の中
サーカスのピエロに あなたもどうぞ。

テントの入り口を潜った
新しい 仲間だ
夢が夢で叶ったよ
サーカスのテントはいつも軋んでいて
ほらまた、どこかで。
壊れてしまいそうだ、いやいや……
空中ブランコでから回って
いつかは、どこかに。
飛んで行ってしまいたいなら……
いやいや、嫌。
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