地下に着いた悠は身を潜めてテロリストを発見して様子を見ていた。
ギリ隠れるところがあってラッキーと内心親指立てた。地下は車が破壊され、バラバラになった部品や物が散乱していた。


「（こいつ等の目的って一体なんだ、ロボと組んで金の窃盗でもするのか？そういや戦っていた最中の時、金の要求話無かったよな。そもそもなんでこの場所を襲撃させたのか、人質使って何するんだ？地下にロボを潜めている…それに大量のロボ用の武器……）」


悠はいち早く気づいた。いや、これは流石に考えすぎている。それはない、流石にない。
けど、もし……予想が当たればと考えるとゾッと凍り付いた。

鼓動が激しく打つが、ポーカーフェイスを保ちつつ、テロリストとロボの様子を見ていた。
そして、待ちに待った決定的な証拠を捉えることができた。

誰もいないのせいか結構ベラベラ喋ってくれて親指立てかけた。ってそうじゃなくて…、そいつらの傍にあるトラックには最新機能のロボが入っており、その性能を検証するためにショッピングモールにいる人を人質にして実験に使うという人間側共の目的。ロボット側にも目的があった。なんでもオートボットとディセプティコン？を倒すためオールスパーク？という物がここにあって先に取ってしまえば有利だのなんだのと言っていた。


「（とんだイカレ野郎だなこりゃ、うん）」


怒りの気持ちもあるが、スッと冷めて冷静になったのかゴミを見る目をした。どうこう説得してもこいつ等の考え方は変わらない気がしたから。オールスパーク？とかを略奪するだけで人の命なんだと思ってんだよ。あと誰だよ、そいつら。
ため息がついた後、殺すような目でよし、その喧嘩買ってやると悪い笑みを浮かべる。


悠は近くにあったスパナや小道具を持ち込んで投げようと仕掛けたとき、メッセージ通知がきた。
友達の数が少なく基本イヴァンのみ連絡が来るはずが、誰だよこんな時にと悪態をつくと【ソルスティス】と名乗る奴からメッセージがきた。


≪よォ、オネェチャン。こんな所で何してんだ？此処は危険だから離れてくれないか？≫

「……」


訳わからん奴からメッセージがきた。なんだ、勧誘なら切るぞとブロックしようとすると


≪おいおい、切ることねェだろオネエチャン。目の前にシルバーの車があるだろ？≫

「シルバーの車？………」


メッセージの言う通りしてスマホ画面から離し、目を向けるとなんかソルスティスがいた。
つーかなんでリアルタイムで返信できんだよ


ジトリと怪しげな眼差しを向けるとまたソルスティスからのメッセージが来た。え、変なウイルス浸食されてんの？このスマホも買い替えかと頭を抱えた。