とっても仲がいい3 Majesty
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「はぁー……マジでドキドキした。12人のお化けだっけ? 途中から数えらんなくなった」
マイクロバスへ戻る道中、緊張から解き放たれ、安堵の表情を浮かべる辻。
踏みつけられた枯れ木が時折パキッと音を立て、並ぶように歩を進める霧島がふむ、と頷いた。
「なかなか迫力があったな」
平常心が戻りつつあるのか冷静に返す。
「本物が混ざって13人に増えてたけど、楽しかったね♪」
身軽にふたりを追い越し、音羽が覗き込むように首を傾げながら微笑む。その何でもないような呟きに、辻と霧島が顔を見合わせて足を止めた。
「本物……?」
聞き返す霧島の表情が若干ひきつっている。
「うん。ブルーライトに照らされたお墓のーーー」
「シンくんもういいから。ストップ!! ストップ!!!!」
最後まで聞きたくない辻が大きな声で遮る。
「シンくんがそういうこというの、本当シャレになんねーから!」
耳を塞ぐふたりの後ろを覗き込んだ音羽が真顔で見つめたあと、にこっと微笑んだ。
「着いてきてないから大丈夫だよ」
「………」
「………」
辻と霧島が、音羽の視線の先を追いかけ草木生い茂る闇を振り返る。風に揺れ、擦れ合う葉がざわざわと音を立てた。
じっとりと湿気を含んだ空気が体に絡み付き、喉の渇きを覚える。
薄闇の中、3人を取り巻く雑木林が迫ってくるような圧迫感に息苦しささえ感じた。
風が止み、辺りが静かになったそのときーーー。
「わっ!!」
静けさに包まれた雑木林に音羽の声が響き渡る。
「うわあぁぁぁぁぁあ!!」
「ーーーーっ!!」
音羽の声に、飛び上がった辻と霧島が声にならない声をあげて逃げていく。
残された音羽が俯いて片目を擦った。
どうやら目に入った異物に痛みを覚え、声を上げたらしい。
「目にゴミが……あれ? カイトー? 霧島くーん? 行っちゃった……待って。置いてかないで」
音羽が慌ててふたりの元へ駆けていく。
「シンいきなり声をあげるな」
「そうだよ! びっくりするだろ」
「目にゴミが入っちゃって。え? カイトも霧島くんも僕の声にびっくりしたの?」
「シンくん……はぁぁ、ほんとそーゆーとこ!」
自分が上げた声に、脱兎の如く逃げたすふたりを追いかける音羽。
3人がわちゃわちゃしている様子に、スタッフの皆さんはその姿を遠巻きに見守りながら仲がいいなぁとニコニコ笑顔を浮かべるのでした。
おしまい。
マイクロバスへ戻る道中、緊張から解き放たれ、安堵の表情を浮かべる辻。
踏みつけられた枯れ木が時折パキッと音を立て、並ぶように歩を進める霧島がふむ、と頷いた。
「なかなか迫力があったな」
平常心が戻りつつあるのか冷静に返す。
「本物が混ざって13人に増えてたけど、楽しかったね♪」
身軽にふたりを追い越し、音羽が覗き込むように首を傾げながら微笑む。その何でもないような呟きに、辻と霧島が顔を見合わせて足を止めた。
「本物……?」
聞き返す霧島の表情が若干ひきつっている。
「うん。ブルーライトに照らされたお墓のーーー」
「シンくんもういいから。ストップ!! ストップ!!!!」
最後まで聞きたくない辻が大きな声で遮る。
「シンくんがそういうこというの、本当シャレになんねーから!」
耳を塞ぐふたりの後ろを覗き込んだ音羽が真顔で見つめたあと、にこっと微笑んだ。
「着いてきてないから大丈夫だよ」
「………」
「………」
辻と霧島が、音羽の視線の先を追いかけ草木生い茂る闇を振り返る。風に揺れ、擦れ合う葉がざわざわと音を立てた。
じっとりと湿気を含んだ空気が体に絡み付き、喉の渇きを覚える。
薄闇の中、3人を取り巻く雑木林が迫ってくるような圧迫感に息苦しささえ感じた。
風が止み、辺りが静かになったそのときーーー。
「わっ!!」
静けさに包まれた雑木林に音羽の声が響き渡る。
「うわあぁぁぁぁぁあ!!」
「ーーーーっ!!」
音羽の声に、飛び上がった辻と霧島が声にならない声をあげて逃げていく。
残された音羽が俯いて片目を擦った。
どうやら目に入った異物に痛みを覚え、声を上げたらしい。
「目にゴミが……あれ? カイトー? 霧島くーん? 行っちゃった……待って。置いてかないで」
音羽が慌ててふたりの元へ駆けていく。
「シンいきなり声をあげるな」
「そうだよ! びっくりするだろ」
「目にゴミが入っちゃって。え? カイトも霧島くんも僕の声にびっくりしたの?」
「シンくん……はぁぁ、ほんとそーゆーとこ!」
自分が上げた声に、脱兎の如く逃げたすふたりを追いかける音羽。
3人がわちゃわちゃしている様子に、スタッフの皆さんはその姿を遠巻きに見守りながら仲がいいなぁとニコニコ笑顔を浮かべるのでした。
おしまい。
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