僕の花嫁
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試着室の前の厚手のカーテンが開き、中から純白のドレスを身に纏った彼女が出てくる。
試着の間、座ったまま待つ僕を探して視線がさ迷い、目が合うとどこか照れくさそうに微笑んだ。
キラキラしたものはスイーツだけじゃないと気付かせてくれた君。
シルクのグローブも、輝くティアラも、繊細なレースのドレスも着る人を輝かせる脇役でしかない。
レストランで初めて君を見つけたとき、僕のプリンセスだってすぐ分かったあの日からたくさんの時間を過ごしたね。
ああ、どうしよう。
「来て」
我慢出来なくなった僕は呼び掛けた。
ドレスの裾を踏まないようにゆっくりと目の前まで来た彼女の腰に、座ったまま顔を埋めるようにぎゅっと引き寄せた
。
緊張してるのかな?
抱き締める腕から体の強張りが伝わってきた。
顔を上げると少し不安そうな表情。
「慎之介さん……?」
発する声からも強張りが感じられる。
初めて袖を通すウエディングドレスに、喜びと緊張と不安が胸を占めているのが分かった。
似合っているよ。
一言で気持ちを伝えるのは簡単だ。
だけど、それじゃだめなんだ。
僕の舞い上がった気持ちを伝えたい。
胸いっぱいの幸せを感じながら、シルクの海に埋もれた。
「大変だ。君があんまりにもキレイで……腰が抜けちゃった」
「スタッフの方が見てるよ」
「大丈夫だよ。僕からは見えてない」
「そういう問題じゃないのに」
「ねえ、このままチャペルに行っちゃおうか。早く式をあげたいな。ちょっとでも早く、まるごと君を僕のものにしたい」
「まるごと?」
「そう。音羽レス子。キラキラした響きだよね。生まれる前から僕の元にお嫁さんに来るのが決まってた名前だったみたいにしっくりくる」
「音羽レス子……なんだか、くすぐったい」
他愛ないやりとりにクスッと笑う彼女の体から緊張が解れていくのが分かった。
こうしたやりとりが何度も重なって、その度に小さな幸せが増えていく。
増えていった小さな幸せはやがて大きくなって僕を満たすんだ。
ありがとう。
君が側にいる喜びを噛み締めながら心で呟く。
これからはこういう幸せがずっと続いていくんだね。
ずっとずーっと一緒だよ?
おしまい。
試着の間、座ったまま待つ僕を探して視線がさ迷い、目が合うとどこか照れくさそうに微笑んだ。
キラキラしたものはスイーツだけじゃないと気付かせてくれた君。
シルクのグローブも、輝くティアラも、繊細なレースのドレスも着る人を輝かせる脇役でしかない。
レストランで初めて君を見つけたとき、僕のプリンセスだってすぐ分かったあの日からたくさんの時間を過ごしたね。
ああ、どうしよう。
「来て」
我慢出来なくなった僕は呼び掛けた。
ドレスの裾を踏まないようにゆっくりと目の前まで来た彼女の腰に、座ったまま顔を埋めるようにぎゅっと引き寄せた
。
緊張してるのかな?
抱き締める腕から体の強張りが伝わってきた。
顔を上げると少し不安そうな表情。
「慎之介さん……?」
発する声からも強張りが感じられる。
初めて袖を通すウエディングドレスに、喜びと緊張と不安が胸を占めているのが分かった。
似合っているよ。
一言で気持ちを伝えるのは簡単だ。
だけど、それじゃだめなんだ。
僕の舞い上がった気持ちを伝えたい。
胸いっぱいの幸せを感じながら、シルクの海に埋もれた。
「大変だ。君があんまりにもキレイで……腰が抜けちゃった」
「スタッフの方が見てるよ」
「大丈夫だよ。僕からは見えてない」
「そういう問題じゃないのに」
「ねえ、このままチャペルに行っちゃおうか。早く式をあげたいな。ちょっとでも早く、まるごと君を僕のものにしたい」
「まるごと?」
「そう。音羽レス子。キラキラした響きだよね。生まれる前から僕の元にお嫁さんに来るのが決まってた名前だったみたいにしっくりくる」
「音羽レス子……なんだか、くすぐったい」
他愛ないやりとりにクスッと笑う彼女の体から緊張が解れていくのが分かった。
こうしたやりとりが何度も重なって、その度に小さな幸せが増えていく。
増えていった小さな幸せはやがて大きくなって僕を満たすんだ。
ありがとう。
君が側にいる喜びを噛み締めながら心で呟く。
これからはこういう幸せがずっと続いていくんだね。
ずっとずーっと一緒だよ?
おしまい。
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